「教える」の正しい敬語表現とは?ビジネスでの使用マナーや言い換え、英語表現も解説

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    新人から「教えてください」なんて言われると悪い気はしませんね。でも「教えてあげる」は何となく言いにくいものです。ましてや目上に言うとなるとなんといってよいやら、という人もいるのではないでしょうか?正しく「教える」コツを解説します。

    目次

    「教える」の意味とは?

    「教える」の意味とは?

    日常「教える」をそのまま使うことは少ないですね。「教えてください」や「教えてあげる」とすることが多いでしょう。そもそも「教える」ってどんな意味なのでしょうか?

    主に3つの意味がある

    3つの意味はどれも教える中身による違いです。

    一つ目の意味は、知識や学問、技能などを身に付けさせるようにすることです。もっとも一般的な意味で「英語を教える」や「木工技術を教える」のように用いる場合ですね。

    二つ目は、知っていることを告げる意味です。「道順を教える」や「家族構成を教える」のような場合です。

    三つ目に、道理や真理を教え導く意味があります。教訓を与える意味ですね。「先人の偉業に教えられた」のような使い方になります。

    「教えてください」は敬語?

    「教える」の敬語表現として真っ先に思い浮かぶのは「教えてください」ではないでしょうか?「教えてほしい」ことを表しますね。「ください」は「くれ」の意味を表す尊敬表現ですので、「教えてください」は尊敬語として正しい敬語です。ちなみに補助動詞の「ください」はひらがな表記が決まりですので「教えて下さい」は誤記となるので注意しましょう。

    「教えてください」は使っていい?

    「ください」は、もともとが命令形の「くれ」なので、尊敬表現ではありますがきつく響き丁寧さに欠けます。社外の方や目上はもとより、社内であっても使用は避けた方が無難です。

    「教える」の謙譲語は?

    「教える」の謙譲語は?

    教えてもらう場合はまだいいのですが、「教える」ことを申し出るのはなかなか気を遣います。「教える」こと自体がすでに上から目線なわけですから、よほど慎重に表現しないと失礼になってしまいます。謙譲表現について解説します。

    「お教えします」

    ・ログインの仕方をお教えします。
    一般的に、動詞の連用形で名詞化したものに接頭辞「お」を付して、補助動詞「する」を伴って動詞化すると謙譲表現になります。これを丁寧表現にした「お教えします」が「教える」の謙譲表現となります。これをさらに丁寧にするなら「お教えいたします」や「お教え申し上げます」となりますね。

    言い換え表現がよい

    非常に近しい上司ぐらいまでなら「お教えいたします」などでもいいかもしれませんが、社外の方などにはそうはいきません。近い意味の言い換え表現を用いた方が無難です。よく使うものを3つ紹介します。

    「お伝えします」

    ・本社の連絡先をお伝えします。
    連絡事項などを教える場合は「お伝えします」がよいでしょう。必要に応じて「お伝えいたします」や「お伝え申し上げます」と謙遜の度合いを高めて使用します。同様に「お知らせします」などもよく用いられる表現ですね。

    「ご案内します」

    ・よろしければ最寄りの営業所をご案内しましょうか?
    場所を教える場合は「ご案内します」が適切です。可能であればその場まで誘導してあげられるといいですね。「ログイン方法をご案内します」のように場所以外でも使用可能です。

    「ご説明します」

    ・今から新しい複合機の使用方法をご説明します。
    方法や資料の内容などを知らせる場合は「ご説明します」がぴったりです。「教える」だとどうしても「教える」側を上位に感じてしまいますが、「説明する」ならそうした上下関係を曖昧にできます。

    「教える」の尊敬語は?

    「教える」の尊敬語は?

    「教えてください」とお願いする場合は、少し言いやすいですね。とは言うものの、やはり目上に対して失礼のないような尊敬表現をする必要があります。

    「お教えください」

    ・御社の理念についてお教えください。
    「お教えください」は、尊敬表現としてよく用いられます。「教えてください」と似ていますが、動詞の連用形に尊敬の接頭辞「お」を付して名詞化し、もらう意味の尊敬語「ください」の目的語として用いている点が異なっています。この場合の「ください」は独立した動詞ですので「下さい」と漢字表記できます。

    「お教え願います」

    ・支社の連絡先をお教え願います。
    「ください」が「もらう」意味なら、「願います」は相手の判断に委ねて依頼する表現で、尊敬の度合いが高くなります。気を遣う必要のある相手には「お教え願います」や「お教えいただけますか?」と使う方がよいでしょう。

    言い換え表現も使える

    「教えてください」の敬語表現もありますが、ビジネスシーンではさらにかしこまった表現が求められることがあります。そんなときはよりかしこまった言い換え表現を用いる方がよいでしょう。3つ紹介します。

    「ご指導ください」

    ・提案内容について資料をお届けしましたのでご指導ください。
    「指導」は、「教える」よりも目標達成に向かって導く意味が強く、相手を持ち上げる意味があります。ただ知識を伝えてほしいのではなく、よりよく高めてほしいと願う向上心を感じさせることもできますね。

    「ご教示ください」

    ・御社のフラッグシップモデルの推奨機能についてご教示ください。
    「教示」は「教える」ことを表しますが、一般に漢語にした方が丁寧さが高くなります。したがって「お教えください」とほぼ同義ですが、よりかしこまった言い方となるわけです。

    「ご教授ください」

    ・医師として医学的見地からのご判断をご教授ください。
    「教授」は、「教え授ける」と表記されるとおり、学問的、専門的な知識の伝達を指します。専門家としての意見を求めたり、学術的な知識を伺ったりする際に適した表現となります。

    「お教えくださり」と「お教えいただき」の違い

    ・詳細にわたり経営戦略についてお教えくださり、ありがとうございました。
    ・詳細にわたり経営戦略についてお教えいただき、ありがとうございました。
    二つの例文の違いがわかりますか?どちらも正しい敬語表現ですが、重きを置く対象が違っています。「お教えくださり」は教えてくれた相手の行為に重きがあり、「お教えいただき」は、教えを受けた自分のメリットに重きがあります。前者の方が相手を立てているように受け取られそうですが、文脈なども考慮して、どちらを用いても差し支えはありません。

    「教える」のメールでの使い方

    「教える」のメールでの使い方

    最近はメールを使ってのやり取りが増えています。離れた相手にも教えを請えるのは便利ですが、メールならではの難しさもあります。

    「教えてください」はNG

    話し言葉以上に「教えてください」は使うべきではありません。表情などを伴わないだけにぶしつけな印象が際立ちます。

    言い換え表現を使う

    メールでは「教える」の言い換え表現がさらに重要になります。「お教えくださる」や「お教えいただく」も使い勝手はいいですね。しかしメールなどの書き言葉では、和語よりも漢語の方がぐっと文面が引き締まります。「ご教示ください」や「ご教授賜りたく存じます」のような漢語ベースの尊敬表現は、文面からも知的な雰囲気が漂ってきますね。

    お礼のメールは?

    ・丁寧にお教えいただき、誠にありがとうございました。
    ・詳細まで丁寧なご教示を賜り、深謝申し上げます。
    教えてもらったことへのお礼のメールは基本的には尊敬表現を用いれば問題はありません。しかし、二つの例だと、後者の方が書き言葉としては整って感じます。やはり漢語ベースの言葉を用い、より丁寧な敬語を添えることで、より深い謝意を示せるわけです。

    「教える」を英語でいうと?

    「教える」を英語でいうと?

    「教える」の英語となるとteachが思い浮かびますね。しかしこれは先生が生徒に教えるような場合にしか用いません。ビジネスシーンで使いやすい英語表現を紹介します。

    let me know

    ・Please let me know when you can come to the office.(いつ事務所に来られるか教えてください。)
    let me knowは、わたしに知らせて、の意味を表します。日常的にもよく用いられ、気軽に「教えて」と声を掛けているニュアンスです。tell meも同様によく用いられます。

    inform

    ・He informed me the contents of the contract.(彼は契約の内容を教えてくれました。)
    informは、通知する、の意味で、フォーマルな場面でよく用いられます。ビジネスシーンでも頻繁に使われる表現です。

    まとめ

    「教える」のも「教えられる」のも、日常によくあることです。込み入った専門的な内容から、コピー機の使い方まで、その内容もタイミングも実にさまざまです。そんなとっさのときに、適切な表現で申し出たり、教えを請うたりするのはなかなか難しいことですね。言葉の引き出しを増やすとともに、使い慣れることが重要です。積極的に教え、教えられながら言葉の力を磨きましょう。

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