をはじめの意味と使い方|例文・漢字表記や類語・英語表現も解説

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    「貴社をはじめ、関係企業の皆様のご尽力を賜り~」といかにも固い印象の文章には付きものの「をはじめ」ですが、漢字で書くとなると「始」か「初」か悩みますね。そもそもどんな意味でどう使うのか、具体的な例文も挙げながら解説します。

    目次

    「をはじめ」の意味とは?

    「をはじめ」の意味とは?

    「をはじめ」は、複数あるものの中から代表的なものを挙げる言い方で、ある集団の中の最も象徴的なものをとらえていう表現です。たとえば「校長先生をはじめ諸先生方」なら先生という集団を指すのに、校長先生を代表として挙げていることになります。また取引で中心になった人物を代表として「〇〇課長をはじめ〇〇株式会社の皆様」とする場合もあります。これらを「先生方」や「〇〇会社の皆様」と言っても対象としては変わらないわけですが、「校長先生」や「〇〇課長」を代表として挙げることで、組織のトップや際立って功績のあったものを立てる、ひいては組織全体を持ち上げる効果があります。

    「をはじめ」が使われる言い回し

    「をはじめ」が使われる言い回し

    「をはじめ」はさまざまな言い回しで使用されることがあります。微妙な言い回しの違いでも、正しく用いられていないと聞いている方には違和感が生じます。結果的に感謝の気持ちなどが伝わらない、なんてことになればせっかくの努力が水の泡です。例文を挙げながら解説していきます。

    「をはじめ」

    例文
    • 日本をはじめ東アジアの国々を巡りました。
    • フランス料理をはじめ世界各国の料理を1カ所で食べられるのが売りです。


    最も基本的な用法で、ある集団を表すのに代表的なものを例示する言い方です。ただ「東アジア」とか「世界各国の料理」とだけいうのではなく、たとえば「日本」や「フランス料理」のようなものを指していることがわかりやすくなります

    「をはじめとする」

    例文
    • 御社をはじめとする関係企業の努力が、本プロジェクトを成功に導きました。
    • アメリカをはじめとするNATO加盟各国の情勢を分析します。

    公用文などで用いられる表現で、その意味でフォーマルな文書の中で使いやすい言い回しです。使い方としては「をはじめ」と同じように用いられます。やや堅苦しい印象のある言い回しなので、あらたまった場でのあいさつや、社外向けの報告文書などで使うと印象がよくなりますね。

    「をはじめとして」

    例文
    • 〇〇さんをはじめとして〇〇課のみなさまにはよくしていただきました。
    • シンガポールをはじめとして東南アジアの人々はとてもフレンドリーです。

    この表現は、代表となるものを何となく選んでいるのではなく、それが一番と考えているニュアンスがあります。この言い方だと「〇〇さん」には特によくしてもらったのだろうな、とか、シンガポールには思い入れが深いのだな、と感じられます。

    「をはじめとした」

    例文
    • 店長をはじめとした従業員一同が真摯に取り組んでいるのがわかりました。
    • 60代をはじめとしたシニア層への訴求効果が高い商品です。

    この表現は、代表とするものよりも集団の方にフォーカスしているニュアンスがあります。「店長」や「60代」は例示にとどまり、「従業員」や「シニア層」の方により強く視点が向けられている印象があります。代表とするものの方により重みを置きたいのであれば、この言い回しは避けた方がいいかもしれません。

    「をはじめ」を英語でいうと?

    「をはじめ」を英語でいうと?

    代表となるものを特に取りあげる言い方は、組織全体を対象としながらもそのトップをことさらに持ち上げようとする、日本的なビジネスシーンに顕著な傾向と考えがちです。しかし代表例を挙げて物事をとらえやすくしようとする考え方は万国共通です。類似した英語表現を紹介します。

    including

    ・I examine economic indicators including GDP.(GDPをはじめとする経済指標を分析する。)
    includingは「~を含む」の意味を表す単語で、代表的なものを最後に示して例示する表現です。日本語の「をはじめ」にあたる表現ですが、代表例が最後に来るのが面白いですね。includingを使った表現には、including tax(税込み)などもあります。

    like

    ・I go to west coast cities like San Francisco.(サンフランシスコをはじめ西海岸の都市に出かけます。)
    likeは「~のような」と例示する表現です。includingと同じような使い方になりますが、代表を挙げている感じではなく典型例というニュアンスになります。

    starting with

    ・Human,starting with me,are sloth.(わたしをはじめ人間は怠け者である。)
    starting withはあまり使用頻度は高くありませんが「をはじめ」の意味で用いられる言い方です。「~をはじめ」を直訳したような表現で、withに続く言葉は真っ先に挙げられる代表例となります。

    such as

    ・There are a variety of cakes such as chiffon cake and cupcake.(シフォンケーキやカップケーキをはじめさまざまなケーキがあります。)
    such as ~は「~と同じように」を意味する言い回しです。such as以降で挙げたものが例示となるようなものをsuchの前において、「をはじめ」と似た表現ができます。

    「をはじめ」の類語

    「をはじめ」の類語

    ある集団を指すのに、その代表例を挙げるのはとてもわかりやすい表現です。組織を大切にしながらもその代表者を持ち上げるのは、日本的な儀礼感覚にもなじむものです。そのためか「をはじめ」に類する表現は数多くあります。4つ紹介します。

    ~を筆頭に

    ・日本の弱電メーカーの評判は高く、ソニーを筆頭に日本メーカーは引く手あまただった。
    もともとは何かをリストアップする際に、その「筆」の「頭」に書きこまれるもの、を表しました。戸籍では、最初に書かれている人のことを「筆頭者」と言いますね。いかにも先陣を切っている印象があり、「をはじめ」よりも代表例を持ち上げるニュアンスがあります。

    ~を先頭に

    ・上級生を先頭に、今年の運動会はたいへんに盛り上がりました。
    「筆頭」と同じく、並んだものの一番初めを表す表現です。まさに集団のトップに立って引っ張っている力強さを感じます。大きな事業に取り組んでいたり、心機一転して奮闘していたりするアグレッシブな集団に用いるとスピード感も得られてぴったりですね。

    ~を皮切りに

    ・沖縄を皮切りに、全国行脚の旅が始まった。
    「皮切り」はお灸の用語が語源で、最初の灸は皮を切るように痛いことから使われるようになりました。いかにも思い切ってスタートするイメージを持つ言葉です。集団の代表例を挙げるのではなく、文字通りスタートを示す言い方なので、集団にはっきりとした順序性がある場合にしか用いません。

    ~を代表とする

    ・パイナップルを代表とする南国のフルーツを扱っています。
    文字通り代表を挙げて、集団をイメージづける表現です。「をはじめ」と最も近いニュアンスがあり、そのまま言い換えて使っても違和感はありませんね。

    「をはじめ」の漢字表記

    「をはじめ」の漢字表記

    「〇〇社長を初めとする社員のみなさまには…」のように書いてある文書を見かけることがあります。これはこれでいいような気もしますが、漢字の意味から考えてみましょう。
    ・「初」は、最初の段階を指す字で、時間的なことに用います。
    ・「始」は、物事がスタートすることやその始まりの部分を指す字です。
    もうおわかりでしょうが「をはじめ」に漢字を用いるとすれば「を始め」が正しいことになります。この2つの字の使い分けはとても難しいのですが、時間に関係しているかどうかを考えるとわかりやすい場合が多いですね。ちなみに「をはじめ」は通常はひらがなで表記して漢字は用いないので、覚えておいてください。

    まとめ

    「をはじめ」を使うことによって、組織全体を対象にしつつ、その代表者を持ち上げられます。組織と序列を重視する日本のビジネスにおいては必須の表現と言えるでしょう。しかし、代表するものを挙げることは、反面でそのほかのものを集団の中に埋没させることでもあります。あくまでも視線は代表の方ではなく、集団の方にこそ注がれるべきです。「をはじめ」と書いたとき、その集団全体への思いをかみしめて物事を処していきたいものですね。

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