「真善美」の意味と使い方|類語や読み方・英語表現や由来を徹底解説

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    「真善美」という表現は聞いたことはありますか?比較的難しい言葉になるので、聞いたことや使ったことがないという方も多いでしょう。今回は「真善美」の意味や使い方、由来、類語・英語表現に加え、哲学者「カント」との関係についても紹介します。

    目次

    「真善美」の意味とは?

    「真善美」の意味とは?

    「真善美」という言葉の意味について解説します。この言葉は学校の教育理念などにも掲げられ、一度は聞いたことがある人も多いでしょう。ニュアンスとしては難しい言葉になりますが、その意味合いを正確に理解することは大切です。詳しく見ていきましょう。

    「理想的な最高の状態」

    「真善美」とは人間として目指すべき最高の状態という意味を持つ言葉です。具体的には知性・意思・感性を最高レベルに引き上げた状態を表し、目標にするべき最高の状態といったニュアンスがあります。いつの時代も変わらない普遍的な価値観であり、 「知性・意思・感性のレベルを引き上げていくことこそが、人として生まれた上で目指すべき方向性である」といった考え方が元になっています。

    人として目指すべき普遍的な価値

    「真善美」という考え方が生まれる前には、「知性から真を得て、意思から善を得る」という発想がありました。つまり学問を志して真実を見極める力を獲得し、意志の力を持って自分を律することで正しい行動に自分を導いていくことがよりよい人間としてのあるべき姿であるという信念がもとになっています。これに加えて感性から生じる「美」が付け加わり、自然的・社会的・倫理的に超越した存在であるといった意味合いで「真善美」という言葉が生まれました。何をもってこの領域に到達したのかと判断するのは難しいですが、日々の行動の指針として真善美という考え方は素晴らしいものになります。

    「真善美」の読み方

    「真善美」の読み方

    「真善美」は「しんぜんび」と読みます。全ての漢字において音読みで、難しい言葉が含まれていないため比較的読みやすい言葉であるといえます。三字熟語は比較的珍しいですが、こういった言葉もあることを覚えておくとよいでしょう。

    「真善美」の由来・語源

    「真善美」の由来・語源

    「真善美」という言葉の由来や語源について紹介します。この言葉は西洋哲学から生まれました。西洋哲学における偉人も「真善美」という言葉と深いかかわりがあります。 どのような由来があるのか深掘りしましょう。

    プラトンが提唱した「イデア論」

    真善美という言葉はプラトンのイデア論という哲学的な概念がその出発点となりました。プラトンは古代ギリシャの哲学者で、かの有名なソクラテスを師匠として、さまざまな著作物を出版しています。そして、その考え方は西洋哲学の基礎として今でも受け継がれています。そのプラトンが考え出した思想の中にイデア論というものがあり、これは精神がとらえている形のないものこそが真理であるという考え方を指します。このイデア論には善のイデアや美のイデアといった種類があり、善と美が融合して「美にして善なるもの」という言葉が生まれました。このように、イデア論を出発とする考え方が真善美という概念を生み出しました。

    カント哲学が「真善美」の由来になった。

    プラトンのイデア論が「真善美」の基礎を作ったのだとしたら、最終的に真善美の考え方を完成させたのはカントという哲学者になります。彼の書いた批判書である「純粋理性批判」「実践理性批判」「判断力批判」は「真善美」に対応する構成となっています。彼が作ったこの3つの考え方が、その後の哲学や学問の体系などに大きな影響を与えました。

    「真善美」の類義語・言い替え

    「真善美」の類義語・言い替え

    「真善美」という言葉の類語や言い換え表現について紹介します。ここで紹介する言葉は「ロールモデル」と「聖人」の2つです。それぞれの意味合いについて詳しく見ていきましょう。

    「ロールモデル」

    ロールモデルとはお手本となるモデルのことを表します。何か物事を達成しようとしたときにまず具体的なゴールが必要になります。そのゴールを達成するためにはどのような道筋でアプローチをして行ったらいいのかについて、お手本となる人物をロールモデルという言葉で表現します。具体的な行動や考え方の規範になる人物のことで、今まで誰も成し遂げたことがないことを見事やり遂げた人に対して使われることが多いです。このようなパイオニア的存在は、後発のロールモデルとしてお手本にされる存在になります。

    「聖人」

    聖人とは知恵が広大で慈悲深い人や、非常に徳が高い人のことを指します。使われ方としては2パターンあり、学識が非常に高い人のことを表現するときと、仏教やキリスト教といった宗教においてカリスマ的存在になった人を表現するときがあります。いずれにしても 、人々から尊敬を集める存在であり、そのような意味では「真善美」の考え方を忠実に実行している人は「聖人」であるといえます。

    「真善美」を成り立たせる3つの観点

    「真善美」を成り立たせる3つの観点

    「真善美」を成り立たせる3つの観点について紹介します。その3つとは、「認識上の真」「倫理上の善」「審美上の美」で、それぞれ重要な要素を持ち合わせています。これらの言葉について深掘りしていきましょう。

    「認識上の真」

    「認識上の真」とはどういうことでしょうか。まず「認識」という言葉は ある物事を知りその本質を理解することという意味があります。また哲学的な意味においては「意識の基本的な働きの一つで、ある事柄が何であるかを知ること」を指します。つまり認識上の真とは、ある物事の本質を正確に見極める能力のことを表します。仮に物事の認識の仕方に偏見があり、誤った捉え方をしてしまっている場合は真の状態とはいえません。この場合、認識上の真を妨げるのは、これまでの人生経験による思い込みや偏見になります。こういった要素に惑わされずに、純粋な目で物事を把握することが認識上の真に到達するために大切な能力になります。

    「倫理上の善」

    次に、「倫理上の善」とはどういったものを指すのでしょうか。倫理には人として守り行うべき道であり、物事の判断において普遍的な基準になるものという意味があります。つまりこういった人としての規範モラルに則って正しく行動ができている状態を「善」と表現しています。普通に生きていると、頭では正しいことが何なのか分かっていたとしてもいつもその通りに行動できるとは限りません。そのような自分の弱さを見つめ直し、人として正しい行動をとっていく姿勢を「倫理上の善」といいます

    「審美上の美」

    最後に「審美上の美」について解説します。審美とは自然や美術が持つ本当の美しさを的確に見極めることを指します。美しいものを見ていたとしても、審美眼がなかった場合その美しさを理解することはできません。美しいとはどういうことかについて、とことん考える哲学的な姿勢が必要になります。このような鍛錬の末に審美上の美が成立します。

    各分野における「真善美」

    各分野における「真善美」

    「真善美」という言葉は、学問や宗教においても使われる言葉になります。それぞれの分野における真善美の使われ方について紹介します

    学問における「真善美」

    学問においても「真善美」という考え方が応用されます。教育理念においても掲げられていて、「物事を正しく見極め、人として正しい行いをし、美しいものを理解する。」といったスローガンがこの真善美という三文字に込められています。もちろんかんたんなことではありませんが、これを達成するために日々精進することは自己成長につながる生き方になります。

    仏教における「真善美」

    真善美には、精神の中に物事の本質を見つけ出すという考え方があります。このような考え方を仏教用語では「真我」といい、この考え方は西洋哲学独特のものになります。仏教において本当に目指すべきものは「無我」であるとされ、「無我」とは「あらゆる物事を根拠づけるものなど何一つ存在しない」という考え方です。仏教における人間の目指すべきところは「完全に我のない状態」になります。そこには煩悩も欲もなければ、虚栄心も向上心も存在しません。人をダメにする悪い欲も人を向上させるよい欲も全てなしにしてしまうのが仏教における最高の境地です。西洋の考え方とアジアの考え方ではこのような差があることは興味深いことです。

    「真善美」を英語でいうと?

    「真善美」を英語でいうと?

    真善美を英語にすると「truth and good and beauty」となります。真と善と美をandでつないだだけの表現になりますので、非常にわかりやすいでしょう。

    「真善美」の使い方と例文集

    「真善美」の使い方と例文集

    最後に「真善美」の使い方と例文について紹介します。例文も踏まえた上でその使い方を詳しく見ていきましょう。

    「真善美」の使い方

    真善美という言葉が日常生活やビジネスシーンで頻繁に使われることはないかもしれませんが、その考え方を常日頃から意識しておくことは非常に大切なことです。真善美が備わった人は、人としての魅力にあふれカリスマ性がある人物になります。人が目指すべきの最高の指針として、「真善美」を目標に掲げるのもよいでしょう

    「真善美」の例文

    真善美を用いた例文を紹介します

    ・私の学校の母校は真善美が理念として掲げられていた。
    ・人を率いるビジネスパーソンとして重要な人間力は、真善美という考え方で養える。

    まとめ

    「真善美」という言葉には理想的な最高の状態というニュアンスがありました。わかりやすく言い換えると「ロールモデル」がその一例になります。この言葉は成り立たせているのは 「認識上の真」「倫理上の善」「審美上の美」といった3要素で非常に大切な考え方になります。比較的概念が難しい言葉ではありますが、しっかり理解しておきましょう。

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