解放と開放の違いは?意味や使い方、英語表現も例文と一緒に解説

「解放」と「開放」の違いは?意味や使い方、英語表現も例文と一緒に解説
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「解放」と「開放」の言葉の違いは理解できていますか?今回は「解放」と「開放」の意味や使い方の違い、それぞれの英語表現や「解放感」と「開放感」の違いなどについても詳しく解説していきます。この機会にしっかり使い分けられるようになりましょう。

目次

「解放」とは?

「解放」とは?

まずは「解放」について例文を使いながら、意味と使い方を説明します

「解放」の意味は「自由にすること」

「解放」とは「束縛(そくばく)されたり、制限されたりしているものを、ときはなして自由にすること」という意味を持つ言葉です

「解放感」の使い方

「かいほうかん」という言葉もよく使用されます。今回は「解放」を使った「解放感」の意味と使い方を解説します。「解放感」は「制限や束縛から自由になり、ほっとする・のびのびできる気持ちになること」を意味する言葉です。つまり漢字そのものですが、「解放」を体で感じている状況を表す言葉であるといえます。「解放感」が使える場面としては、学生のテストが終了してテスト勉強で忙しかった日々が終わり、すっきりした心境になるような場面などが挙げられます。

「解放」を使った例文

実際に「解放」を使った例文をいくつか紹介します

例文
  • ようやく大量の課題から解放された。
  • 仕事から解放されるゴールデンウイークくらい自由にさせてくれないか。
  • 海外旅行中は日ごろの悩みを忘れて、疲れをいやすために思いのままに解放感を味わっている。
  • 仕事中に大問題が発生して結局解放されたのは0時をすぎてからだった。
  • 立てこもり事件に巻き込まれた人質たちは何とか全員無事に解放されたようだ。

「開放」とは?

「開放」とは?

では続いては「開放」について例文を使いながら、意味と使い方を説明します

「開放」の意味は「門や戸などをあけはなすこと」

「開放」とは「門や戸などをあけはなすこと」、「あけたままにしておくこと」という意味を持つ言葉です

「開放感」の使い方

では「開放」を使った「かいほうかん」の意味と使い方について解説します。「開放感」は「開放されたような清々しい気持ちのこと」を意味する言葉です。こちらも漢字の通り「開放」を体で感じている場合に使用できる言葉となっています。つまり、扉などがなく広々とした家などに対して「開放感のある家だ」などと使用できます。

「開放」を使った例文

実際に「開放」を使った例文をいくつか紹介します

例文
  • なんて開放的な空間なんだ。
  • この公園内に限ってペットを開放できる。
  • 年に一度この会社では一般開放デーを設けている。
  • ガス漏れが原因で部屋の中にガスが充満して非常に危険な状態だったため、窓を開放して何とか対処できた。
  • この扉にはずっと「開放厳禁」と書かれているがいったい何があるのだろうか気になって仕方がない。

「解放」と「開放」の違いは?

「解放」と「開放」の違いは?

「解放」と「開放」の違いや使い分けを説明していきます。「解放」と「開放」の両方に「放(はなつ)」という字が共通して含まれています。しかし、先ほど説明したように「解放」は「自由にすること」、「開放」は「門や戸などを開け放すこと」でした。「解放」は「とく」、「ほぐす」という意味、「開放」は「ひらく」、「あける」という意味であり、それぞれで意味が異なりますのできちんと使い分けできるように確認しておきましょう。「解放」と「開放」に関しては意味が違うため使われる場面も異なりますが、「解放感」と「開放感」に関しては共通して使用できる場合があります。例文を紹介します。

例文
  1. この山の山頂の解放感と言ったらもう言葉にできない。
  2. この山の山頂の開放感と言ったらもう言葉にできない。

これらの2文に関してはどちらの文も間違いではありません。1については山頂からの景色の素晴らしさなどによって日々のストレスや束縛がちっぽけに感じてそれらから解き放たれるなどといった解釈ができます。一方で2の文に関しては、山頂からの景色のすばらしさや周りに建物などの障害物がなにもない広大な自然や環境に対して感動していると解釈できます。どちらの言葉も使用できることは事実ですが、この2文のように解釈が大きく異なりますので、自分が伝えたい気持ちがどちらの「かいほうかん」なのかを考えて使い分けられるようになりましょう

「解放」と「開放」の類義語や言い換え表現は?

「解放」と「開放」の類義語や言い換え表現は?

ここでは「解放」と「開放」の類義語や言い換え表現を解説していきます。それぞれ確認しておきましょう。

「解放」の類義語は?

まず「解放」の類義語としては、「相手の制限や制約などを除いてやること」を意味する「解除」、「物事が内部に込められた要素を外部に一斉に放つこと」を意味する「放出」、「それまで制限されていたものを自由にすること」を意味する「自由化」などが挙げられます。それらの類義語を使った例文を紹介します。

例文
  • 今日の朝で数日間続いていた大雨洪水警報がようやく解除された。
  • 従業員のミスによって配管から大量のガスが放出された。
  • 貿易の自由化によって我々の生活が以前に比べ豊かになったことは間違いないだろう。

「開放」の類義語は?

「開放」の類義語としては「閉じた状態のものを開いた状態にすること」の意味を持つ「開封」、「オープン」、「制限解除」などが挙げられます。「制限解除」に関しては「解放」の類語のようにも感じるかもしれませんが、この場合は「制限がなくなることで自由に出入りできるようになる」のような状況を考えていますので「開放」の類語であるといえます。これらを用いた例文をいくつか紹介します。

例文
  • 新しく買ったノートパソコンを開封したときはとても興奮した。
  • この店のオープンイベントはいつまで続くのだろうか。
  • 輸入品の制限を解除すると偽ブランド品が国内に流入する恐れがある。

「解放」と「開放」の使い分けの例

「解放」と「開放」の使い分けの例

これまで「解放」と「開放」の違いについて説明してきましたが、実際にどちらの「かいほう」が適切なのか判断しづらいものもあります。今回はどちらの「かいほう」がふさわしいのか判断が難しいものに関して解説していきます

「心のかいほう」はどっち?

「心のかいほう」は「解放」と「開放」のどちらが正しいのでしょうか。結論からいうと、伝えたい内容によります。自分の悩みやストレスから解き放たれるという意味での「心のかいほう」は「心の解放」と書けます。一方で、初対面の人でも緊張することなく素の自分を出せるという意味での「心のかいほう」は「心の開放」と書けます。一見難しいかもしれませんが、「解放」と「開放」の意味に戻って考え直すと正しく使い分けできるはずです。

「メモリのかいほう」はどっち?

パソコン操作において不要なデータがたくさんあったりするとパソコンの動作が遅くなったり、固まってしまたりします。そんな時には不要なデータを削除したり外部の場所に保存したりすることで解消できます。このようにパソコンのメモリを「かいほう」するのは「解放」と「開放」のどちらが正しいのでしょうか。「メモリのかいほう」は「解放」が適切な日本語になります。不必要なデータによって動作が制限されていたことから解き放たれた状態であるため「解放」が適切です。間違えて「開放」を使わないよう覚えておきましょう。

「解放」と「開放」の英語表現

「解放」と「開放」の英語表現

最後に「解放」と「開放」の英語表現をそれぞれ紹介します

「解放」は英語で「release」や「free」

「解放」は「release」や「free」を使うことで表現できます。実際に「release」と「free」を使った例文を紹介します。

例文
  • The bird was released from the cage into the sky.(その鳥はかごから大空へ放たれた。)
  • Let him free from here.(彼をここから解放しなさい。)

「開放」は英語で「open」

「開放」は「open」を使うことで表現できます。実際に「open」を使った例文を紹介します。

例文
  • Japanese society is closed, while that of America is open.(アメリカ社会が開放的なのに反して日本社会は閉鎖的である。)

まとめ

「解放」は「束縛などの制限から放たれること」、一方で「開放」は「扉などを開けたままにしておくこと」の意味でした。これらの言葉は頻繁に使用される言葉ですので意味の違いを曖昧にとらえていると、どこかで恥ずかしい思いをしてしまうでしょう。今回確認した意味や使い方の違い、類義語や英語表現なども復習してぜひ正しく使ってみてください。

「解放」と「開放」の違いは?意味や使い方、英語表現も例文と一緒に解説

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