「引き受ける」の敬語表現と使い方|お礼のメール例文や英語・言い換え表現も解説

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    ビジネスシーンにおいて「引き受ける」というのは緊張感が漂いますね。何か仕事についてやりとりをする中で出てくる言葉なだけに、きちんと敬語が使えないと格好がつかない印象もあります。改めて「引き受ける」の正しい敬語表現について考えてみましょう。

    目次

    「引き受ける」の意味とは?

    「引き受ける」の意味とは?

    「引き受ける」の言葉に緊張感が漂うのはなぜでしょうか?言葉の意味から見ていくと、その理由が分かってきます。主に3つの意味があります。

    意味1 負担する

    1つ目は、何かの仕事や責任を自分のものとする意味です。「この仕事は私が引き受けます」と口にした瞬間、その実行や成否についての責任を一身に背負うことになるわけです。これで緊張しないようではビジネスマンとはいえませんね。

    意味2 応対する

    2つ目の意味は、応対することです。「彼は引き受ける」のように使い、人に応対して処理することを意味します。あまり日常的に用いられる意味ではありませんが、覚えておきたい用法です。

    意味3 保証する

    3つ目は、人や物に対する保証を約束する意味です。「製品の耐久性については自信をもって引き受けます」のように使うわけですが、この意味でもっともよく用いられるのは「身元引受人」の言葉でしょう。アパートの賃貸契約や就職の際など「身持ち引受人」を依頼した経験をお持ちの方もいるでしょうが、間違いのない人です、と保証をしてもらう意味があったわけです。

    「引き受ける」の敬語の種類

    「引き受ける」の敬語の種類

    「引き受ける」は常体の言葉ですから、ビジネスシーンでは最低でも丁寧語の形の「引き受けます」で用いることになります。しかし目上の人と対応することも多いビジネスの現場では、さらにあらたまった敬語表現で用いることの方が多いでしょう。目上に対して申し出るのであれば謙譲語で、お願いするのであれば尊敬語で、正しい使い分けが必要になります。混同しやすいこれらの敬語表現について詳しく見ていきましょう。

    「引き受ける」の謙譲語

    目上の方に対して、私がやります、と「引き受ける」旨の申し出をする際は謙譲語を用います。相手を立て、一段低い立場から話をする姿勢を表す表現で、ビジネスシーンでは必須の言語技術ですね。3つ紹介します。

    「お引き受けいたします」

    もっとも一般的に用いられる謙譲表現で、電話やメールでも使いやすい言葉です。尊敬を表す接頭辞「お」が付いていますが、補助動詞として謙譲の意を表す「いたす」を用いているので全体としては謙譲語になります。日常的にすぐ使えるようにしておきたい言葉ですね。

    「お引き受けしたく存じます」

    一段かしこまった表現で、あらたまった場での申し出やメールなどの書き言葉で用いやすい表現です。接頭辞「お」と「いたす」に加えて、意思を示す謙譲語である「存じる」を用いているので、ぜひ引き受けたい意思も示しながらも丁寧な謙譲表現になっています。会話の中で使うには少々大げさな印象もありますが、やる気を示すにはよい表現ですので試してみたい言葉です。

    「謹んでお受けいたします」

    謙譲語としては最上級に位置する表現で、よほど目上の方が相手でないと浮いてしまいかねない言い方です。「謹んで」は申し出をする際の謙譲表現で、ほかの言葉にも用いられますが、かなりかしこまった表現なので使う相手や場面を選びます。社長じきじきの話を受けるとか、取引先の重役とのやりとりなどでないとなかなかマッチしないかもしれませんね。

    「引き受ける」の尊敬語

    目上の方に対して、してください、と「引き受けてもらう」ように申し出をする際は尊敬語を用います。相手を持ち上げることで、何とか受けてほしい思いを表現する言語技術です。これも3つ紹介します。

    「お引き受けいただく」

    1つ目は、すでに相手の承諾が折り込み済みの場合に用いられる表現です。尊敬の接頭辞「お」で尊敬の意を示しています。「いただく」は謙譲の補助動詞ですが、全体としては相手の承諾をもらう意味での尊敬表現です。まだ承諾が確定していない段階でこの表現を使うのは、失礼な言い方になりますので注意しましょう。

    「お引き受けください」

    これは承諾を迫る表現となります。接頭辞「お」に加えて尊敬の補助動詞である「ください」を用いていますので、立派な尊敬語ですが、まだ承諾していない相手に迫るような言い方ですので、少々威圧的です。実際の使用場面では「お引き受けくださいますようお願いいたします」のように丁寧な依頼の言葉を添える必要がありますね。

    「お引き受け賜る」

    かなりあらたまった表現で、主に書き言葉で用いられる言い方です。「賜る」は、してもらう意味の最上級の尊敬表現ですので、かなり高い地位の方に対してでも問題なく使用できます。ただ、日常的に用いる言葉ではなく、気軽に使うと相手に不要な緊張を強いてしまいますので、使いどころは慎重に選びたいですね。

    「引き受ける」の類義語・言い換え

    「引き受ける」の類義語・言い換え

    「引き受ける」を敬語で表現するには、似た意味の敬語で言い換える方法もあります。言葉の引き出しの数が多いことは、ビジネスマンとしてのふところの広さを感じさせ印象をよくする効果もあります。多様な表現を使いこなす、できるビジネスマンを目指しましょう。2つ紹介します。

    「承知いたしました」

    使いやすい言い換え表現としておすすめなのは「承知いたしました」です。同じ漢字を用いる「承りました」もほぼ同義に用いられる言い回しですね。「承る」が「わかる」の謙譲語ですので、「わかりました」と言う場面ならいつでも使える汎用性が魅力です。

    「かしこまりました」

    かなり丁寧な印象の敬語ですので、社外の方や目上の方にも問題なく使えます。逆にあらたまり過ぎていて固い印象があるので、職場の同僚や直近の上司など近しい間柄では、かえってよそよそしく響くので避けた方がいいかもしれません。

    「引き受ける」のメールでの使い方

    「引き受ける」のメールでの使い方

    仕事のやり取りなどをメールで交わす昨今では、メール上で「引き受ける」ことを伝える機会は多いですね。仕事上の約束なら誤解を招いては大ごとですし、あとに残るものなのでより慎重な対応が求められます。状況別に紹介します。

    お願いする場合

    ・諸事多忙の中とは存じますが、打ち合わせでの提案をお引き受け願えませんでしょうか。
    ・甚だご迷惑をかけ恐縮に存じますが、何卒お引き受けいただきますようお願い申し上げます。
    役割や仕事などをお願いするメールの表現です。何かと迷惑をかける旨を謝罪したり気遣ったりする表現を伴うと、頼まれた側も引き受けざるを得ない気持ちになるものです。

    承諾する場合

    ・私のような若輩で差し支えなければ、喜んでお引き受けいたします。
    ・たいへん申し訳ありませんが、今回のお申し出はお受けいたしかねます。
    相手側の依頼を「引き受ける」際の表現です。何らかの事情でどうしても承諾できない場合もありますね。そのような場合は、理由を明らかにするとともに、相手側の申し出への感謝をこめた謝罪の言葉を添えるようにしましょう。

    お礼をする場合

    ・こちらの勝手な都合での依頼にもかかわらず、ご快諾いただきましたことに心より感謝申し上げます。
    ・前回の打ち合わせでは、司会の大役をお引き受け賜り誠にありがとうございました。
    事前に感謝の意を示す場合と事後に示す場合の2通りの例文を挙げました。どちらかでいいわけではなく、事前、事後にそれぞれ謝意を示すのがマナーです。依頼そのものばかりでなく、何かと心配りをしていただいたことにも感謝の意を伝えましょう。

    「引き受ける」を英語でいうと?

    「引き受ける」を英語でいうと?

    海外の方からの仕事を受けるシーンも増えています。英語でも「引き受ける」といえるようにしておきたいですね。3つ紹介します。

    undertake

    ・I undertake the role of chairman.(議長の役を引き受けます。)
    フォーマルな表現ですが、ビジネスシーンでも使いやすい言葉です。よりフランクな表現ではtake onが使えます。

    accept

    ・We accepted the orders from your company.(御社からの注文を承りました。)
    acceptは、同意するの意味で、「引き受ける」意思を表します。契約などを、中身に同意したうえで「引き受ける」ニュアンスがあります。

    take charge of

    ・The attorney will take charge of your defense.(その弁護士があなたの弁護を引き受けるでしょう。)
    take charge ofは、「管理を引き受ける」意味を表します。take care ofだと「世話を引き受ける」となります。

    まとめ

    大なり小なり、ビジネスは何かを「引き受ける」ことで成り立っています。「引き受ける」ことをきちんと伝える言葉をもつことで、初めてビジネスマンとして一人前なわけです。TPOに応じて、適切に、確実に「引き受ける」ことを伝え合えるように言葉の力を磨きたいものですね。

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