「趣味嗜好」という言葉を知っていますか?質問をされたときに正しい意味を知らないと、恥ずかしい思いをしてしまうかもしれません。この記事では「趣味嗜好」の意味や使い方について解説しています。しっかり覚えましょう。
「趣味嗜好」の読み方
「趣味嗜好」は「しゅみしこう」と読みます。間違って「しゅみしゅこう」と読んでいる人も多いですが、「しゅみしゅこう」は「趣味趣向」と書きます。音が似ているため、非常に間違えやすいですが「嗜好品(しこうひん)」の「嗜好」と同じだと覚えておけばOKです。
「趣味嗜好」の意味とは?
「趣味嗜好」の意味を知っていますか?そもそも「趣味嗜好」とは「趣味」と「嗜好」からなる四字熟語。それぞれの意味を知っておくことが大切です。ここでは「趣味」と「嗜好」の意味を押さえつつ、「趣味嗜好」の意味を紹介します。社会人になると何かと話題になりますので、確実に意味を押さえておきましょう。
「趣味」の意味
「趣味」は「仕事などではなく、個人的に楽しみにしているもの」「好みの傾向」「ものごと自体が持っている味わい」という意味。3つも意味がありますが、多くの人は意識せずに使い分けているはずです。意味を意識したうえで使い分けができると、会話の幅が広がりますよ。
- 私の趣味は映画鑑賞です。
- どうしてそんなものが好きなの?趣味が悪いね。
- それはそれで一種の趣味がある。
参照:Weblio辞書「趣味」
「嗜好」の意味
「嗜好」とは「ある特定のものを好んで、それに親しむこと」を意味しています。単体では主に飲食物について使われる言葉です。機能面は関係なしに、好きであるもの自体のことを「嗜好品」といったりもします。
- 最近私は味の嗜好が変わったみたいだ。
- 彼は嗜好品としてお酒を楽しんでいる。
参照:Weblio辞書「嗜好」
「趣味嗜好」の意味
「趣味嗜好」は「仕事に関係なく個人的に好きなこと」「個人的にたしなんでいること」を意味します。前述の「趣味」と「嗜好」からなる四字熟語であり、「趣味」と「嗜好」は類語の関係でもあります。
あなたの趣味嗜好はなんですか?
「趣味嗜好」と「趣味趣向」の違い
「趣味嗜好」と「趣味趣向」の違いを説明できますか?おそらく多くの人が同じものだと思っていて、違いを説明できないはず。ここでは「趣味嗜好」と「趣味趣向」の違いを解説します。正しく違いを知ることによって、「趣味嗜好」と「趣味趣向」の適切な使い分けができるようになりましょう。
「趣味趣向」の読み方
「趣味趣向」は「しゅみしゅこう」と読みます。「趣味嗜好」と音が似ているので混同されがちですから、注意して読むようにしましょう。「趣」という漢字が2回使われていることを意識することによって、読み間違いを防げます。
「趣味趣向」の意味
「趣味趣向」は「自分の好み全体の抽象的な傾向や方向性」という意味です。「趣向を変える」「趣向を凝らす」のように使われます。
「趣味嗜好」と「趣味趣向」の違い
「趣味嗜好」と「趣味趣向」の違いは「意味」にあります。「趣味嗜好」が「個人的に楽しんでいたり、たしなんでいたりするもの」であるのにたいして、「趣味趣向」は「個人の好みの傾向」のことを意味しているのです。よって、同じように使われていたとしても意味が大きく変わってくるので注意しましょう。
- 彼とは趣味嗜好が似ている。(彼と好みのものが似ている。)
- 彼とは趣味趣向が似ている。(彼と好みの傾向が似ている。)
「趣味嗜好」の類義語・言い換え
ここでは「趣味嗜好」の類義語・言い換えを紹介します。類義語・言い換えを知っていると、話す相手に合わせて言い換えができ、メールや文書などでの連続使用も防げます。逆に類義語・言い換えを知らないと会話が単調になり、文章が幼稚にみられてしまうことも。「趣味嗜好」の類義語表現は確実に覚えておきましょう。
「趣味嗜好」の類語1「趣味」
「趣味嗜好」の類語1つ目は「趣味」です。前述の通り「趣味」とは「仕事などではなく、個人的に楽しみにしているもの」「好みの傾向」「ものごと自体が持っている味わい」という意味。「趣味嗜好」自体にも含まれている言葉です。「趣味」だけでも同じような意味を表せることを覚えておきましょう。
私の趣味はバスケットボールの試合を観戦することです。
「趣味嗜好」の類語2「嗜好」
「趣味嗜好」の類語2つ目は「嗜好」です。こちらも「趣味嗜好」自体に含まれている言葉。「趣味嗜好」が「趣味」と「嗜好」の意味をあわせもっているので、「嗜好」も類語として挙げられます。意味は前述の通り「ある特定のものを好んで、それに親しむこと」です。
アメリカ人の嗜好と日本人の嗜好は違う。
「趣味嗜好」の類語3「好み」
「趣味嗜好」の類語3つ目は「好み」です。「好み」は「趣味」と近い意味を持っていて、「好きなものの傾向」を表しています。また「望むもの」という意味を持っていたり、「名詞の下に着くことで複合語を作る」という役割を持っていたり、さまざまな働きを持つ言葉です。
- 教室の端のほうに好みの女性がいた。
- このパレットのなかから、お好みの色をお選びいただくことが可能です。
- あなた好みのファッションをしてきたつもりだったんだよ。
「趣味嗜好」の類語4「こだわり」
「趣味嗜好」の類語4つ目は「こだわり」です。「こだわり」は漢字では「拘り」と書き、「思い入れの強いもの」を意味します。「趣味嗜好」とは「どれくらいの範囲の好みを指のか」に違いがあり、「趣味嗜好」は主に飲食物に使われるのにたいして、「こだわり」は飲食物を含めたファッションや哲学などの幅広い範囲に使えます。
あのおじいさんは盆栽へのこだわりがすごいのよ。
「趣味嗜好」の使い方と例文集
「趣味嗜好」の意味や類義語・言い換え表現を知っていても、具体的な使い方がわからないと意味がありません。ここでは「趣味嗜好」の具体的な使い方、例文を紹介します。「趣味嗜好」を使えるようになると、社会生活で幅広い人脈を築けるようになりますよ。
「趣味嗜好」の使い方
「趣味嗜好」は会話のなかで「趣味嗜好はなんですか?」という形で使うことがよくあります。「趣味嗜好」を聞くことは、人間関係を築くうえでのファーストステップといっても過言ではありません。似ている「趣味嗜好」を持っている人や、同じ「趣味嗜好」を持っている人とは関係性を築きやすいです。ぜひ、人間関係を作っていきたいのであれば「趣味嗜好」の話から始めてみてください。
「趣味嗜好」の例文
「趣味嗜好」を使った具体的な例文は以下の通りです。
- コロッケには醤油派ですか?ソース派ですか?ソースですか。私もです。趣味嗜好があいますね。
- 私たちは趣味嗜好があうわけではないが、お互いの好みを理解して、よい関係を築いている。
- あの人は恋人ができてからかなり趣味嗜好が変わった。たぶん影響を受けやすいのだろう。
- 最近、趣味嗜好が変わってきた気がする。年齢を重ねたためだろうか。
- 趣味嗜好にはそれぞれの個性が出るため、非常に面白いと思っている。
「趣味嗜好」を英語でいうと?
「趣味嗜好」を英語で表現すると「preference」や「taste」となります。それぞれの使い方は以下の通り。「preference」には他にも「優先」「先取権」という意味、「taste」には「味覚」「経験」という意味があることをあわせて覚えておきましょう。
- His preference is for beer rather than wine.(彼の趣味嗜好はワインよりもビールにある。)
- No one can interfere with one’s preferences.(誰も人の趣味嗜好を邪魔することはできない。)
- He and I have the same taste.(彼と私は同じ趣味嗜好を持っている。)
- He has a taste for watching movie.(彼は映画鑑賞を趣味嗜好としている。)
- What is your taste?(あなたの趣味嗜好はなんですか?)
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回は趣味嗜好について解説しました。
「趣味嗜好」とは「個人の好きなこと」「個人のたしなんでいること」という意味です。たいして「趣味趣向」は「個人が好きなものの傾向」。「趣味嗜好」や「趣味趣向」の話をすることは、人間関係を円滑に築き上げることにつながります。決して意味を間違えないように気をつけながら、「趣味嗜好」や「趣味趣向」で素敵な社会生活を送ってください。
最後に「趣味嗜好」のまとめです。
- 「趣味嗜好」は「しゅみしこう」と読みます。
- 「趣味嗜好」は「仕事に関係なく個人的に好きなこと」「個人的にたしなんでいること」を意味します。
- 「趣味嗜好」と「趣味趣向」の違いについて、「趣味嗜好」が「個人的に楽しんでいたり、たしなんでいたりするもの」であるのにたいして、「趣味趣向」は「個人の好みの傾向」のことを意味しています。
- 「趣味嗜好」の類義語は「趣味」「嗜好」「好み」「こだわり」です。
- 「趣味嗜好」を英語で表現すると「preference」や「taste」となります。