「マーガリン」と「バター」の違いとは?「トランス脂肪酸」についても徹底解説

マーガリン、バター
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「マーガリン」と「バター」の違いとは?

「マーガリン」と「バター」の違いとは?

パンや料理お菓子作りに用いられる「マーガリン」とバター。この2つはどういった違いがあるのでしょうか。ここでは、マーガリンとバターの特徴について紹介します
両者の共通点と決定的な違いを見ていきましょう。

「マーガリン」とは

マーガリンの原料は動物性油脂や植物性油脂です。マーガリンはバターの代用品として開発されている背景もあり、バターよりも安く手に入ります。また冷蔵庫内で保管していても固くなりすぎず、とても扱いやすいです。味はバターに比べこってり感は少なくあっさりしています。原料の供給が安定しているため、比較的価格変動も少ないです。1つ問題にされているとすれば、「トランス脂肪酸」についてです。マーガリンに含まれる「トランス脂肪酸」については後ほど解説します。

「バター」とは

バターの原料は生乳です。生乳は比較的供給の安定化が難しいためマーガリンよりも高価になります。また価格が安定しない原因も生乳の供給不足が関係しています。冷蔵庫内に保管しておくと、包丁で切り離さなければいけないほど硬くなりますが、40度前後では液体になります。メーカーによって若干の差はありますが、コクが深くこってりしています。このコクを生かしてパンやお菓子作りの原料として用いられます。

共通点は「エネルギー量」

バターとマーガリンの共通点は「エネルギー量」にあります。「エネルギー量」とは端的に表現すると「カロリー」のことです。両者とも大さじ一杯あたり110キロカロリーから120キロカロリーになっています。パターの方が味がこってりしているためマーガリンよりもカロリーが高いイメージがありますが、 両者ともカロリーが高いことには間違いありません。それもそのはず、バターもマーガリンも80%以上油脂でできています。摂取のしすぎには注意しましょう。

「マーガリン」と「バター」の違い

バターとマーガリンの決定的な違いは原料になると言えます。バターは生乳から、マーガリンは植物油脂などから作られます。その他にも温度による固まりやすさや風味が違い、価格の違いがあります。 マーガリンはバターの代替品であるため「エネルギー量」は大きく変わりません。マーガリンにのみ多く含まれている「トランス脂肪酸」については後ほど解説します。

「マーガリン」は体に悪い?マーガリンに含まれる「トランス脂肪酸」について

「マーガリン」は体に悪い?マーガリンに含まれる「トランス脂肪酸」について

「トランス脂肪酸」という言葉をみなさん一度は耳にしたことがあるはずです。ここでは「トランス脂肪酸」がどのような物質なのか、 また健康への影響や国内外の対応の仕方について紹介します。

「トランス脂肪酸」とはどんな物質?

トランス脂肪酸は不飽和脂肪酸の一種で DHA で有名な「ドコサヘキサエン酸」や EPA でおなじみの「イコサペンタエン酸」なども、この不飽和脂肪酸の仲間です。脂肪酸は化学的な構造において2種類に分けられます。詳しく解説すると、炭素間の二重結合の周りの構造が異なります。水素が同じ側に付いている物がシス型、反対側についているものがトランス型です。自然界に多く含まれるのはシス型であるため、トランス型の健康への影響が心配されています。ではなぜ、マーガリンにトランス脂肪酸が含まれるのかが気になるところです。その理由は植物油脂を加工している工程で熱を加える際に、シス型がトランス型へ移ることがあるからです。

「トランス脂肪酸」が健康に及ぼす影響

トランス脂肪酸が不安視されてしまう理由は、自然界にほとんど含まれていないからです。トランス脂肪酸自体、食品から摂る必要はないものだと考えられています。このトランス脂肪酸が健康に与える影響について調べた研究は、脂質をたくさん摂取する欧米人を対象にしているものがほとんどです。 つまり日本人が同じようにトランス脂肪酸を摂取することで、健康に悪影響を引き起こすかどうかはわかりません。またトランス脂肪酸と一言にいっても、それにはたくさんの種類が存在します。どのトランス脂肪酸が健康に悪影響があるのかという点においても、まだ十分な根拠がないのが実情です。

日本では「トランス脂肪酸」の規制と対応

日本におけるトランス脂肪酸に関する対応について紹介します。そもそも、トランス脂肪酸が健康に悪影響を及ぼすという証拠がないため、日本では特別な規制などは設けられていません。根本的な対策として、脂質や塩分の摂取量を抑えることを推奨しています。安心できる点は、日本のマーガリンはトランス脂肪酸が低く抑えられています。日本の企業のすごいところは特に規制が設けられていないのにもかかわらず、 自主的な努力によってトランス脂肪酸が少ないマーガリンを開発しているところです。天然に存在するトランス脂肪酸は取り除くことは難しいですが、加工の過程で生成してしまうトランス脂肪酸に関しては、新しい技術を用いることで濃度を抑えることが可能です。 このような企業努力によって我々消費者は安心してマーガリンを食べられます。

海外では「トランス脂肪酸」の規制と対応

海外においても日本と同様、トランス脂肪酸についての数値的な規制が存在しない国がほとんどです。海外でもバランスのとれた健康的な食生活がすすめられています。デンマークにおいては炭素数14から22のトランス脂肪酸について規制を設けていますが、天然のトランス脂肪酸については規制を設けられていません。 このように、国内外においてトランス脂肪酸は規制対象ではないというのが大きな流れです

「マーガリン」はどうやって生まれたの?

「マーガリン」はどうやって生まれたの?

バターの代用品として重宝されているマーガリン。どこでどのようにして生まれたのか、また日本にはどのように伝わってきたのかについて解説します

フランス生まれの「マーガリン」

1869年にマーガリンはフランスで生まれました。当時のフランスでは戦争が行われていて、戦争による貧困からバターの代用品の開発が求められていました。そこでフランスの科学者が牛脂の柔らかい部分と牛乳を混ぜて冷やして固めたものを開発しました。これがマーガリンの原型となったものです。

「マーガリン」日本へ伝来

フランスで生まれたマーガリンが日本に渡ってきたのは明治の中頃です。 マーガリンは生まれて間もなく日本にも入ってきました。明治時代といえば開国した直後でもあるため、そういった時代背景も関係しているといえます。当時の日本での名前は「人造バター」。「マーガリン」の本質を突いた名前ではありますが、食欲がなくなりそうなネーミングでもあります。高度経済成長期を境に需要が大きく膨らみ、日本全国に浸透していきました。

「マーガリン」の成分や製法は?

「マーガリン」の成分や製法は?

マーガリンの原料として具体的にどのような油が使われているのか気になりますよね。ここでは、原料に含まれる油の内訳と、マーガリンの製造工程について紹介します

「マーガリン」に含まれる主要成分

マーガリンのメイン原料である植物油脂には、コーン油や、なたね油、紅花油、大豆油、パーム油、綿実油が含まれています。 これらの油には植物由来の必須脂肪酸である、アルファリノレン酸やリノール酸が含まれています。 必須脂肪酸とは体内で作り出せない脂肪酸のことを指し、このような脂肪酸は体外から摂取する必要があります。

「マーガリン」の製法

マーガリンの製造工程について紹介します。品質検査を合格した植物油脂が一度タンクに貯蔵されます。次に副原料である食塩や粉乳などと一緒に植物油脂が混ぜ合わされます。これで、マーガリンの大部分が完成します。次に検査工程を通過し、冷却しつつ練り固められます。最後に容器に移されて、出荷検査を通ったものが私たちの手元に届きます。

マーガリンに似た「ファットスプレッド」とは?

マーガリンに似た「ファットスプレッド」とは?

皆さんは「ファットスプレッド」をご存知でしょうか。聞き覚えのない方も多いはずです。ここでは、マーガリンに兄弟ともいえる「ファットスプレッド」について紹介します。

「マーガリン」との違いは「油脂含有率」

「ファットスプレッド」とマーガリンの違いを端的に説明すると、「ファットスプレッド」の方がマーガリンよりも油脂含有率が低い特徴があります。ファットスプレッドは80%未満、マーガリンは80%以上の油脂含有率となっています。この違いは「日本農林規格」によって定められていて、実は店頭に並んでいるマーガリンは「ファットスプレッド」があることが多いです。ファットスプレッドはバターやチョコなどの風味原料を加えることも可能で、扱いやすい食品です。

まとめ

マーガリンはバターの代替品として開発され、 その役割を今現在も担っています。トランス脂肪酸の有害性について心配されていますが、 その健康への影響に関して詳しいことはわかっていません。日本の食品加工会社はマーガリンに含まれるトランス脂肪酸を減らすために、たゆまぬ努力をしています。ファットスプレッドといったマーガリンよりも油脂含油率を抑えた商品も開発されていて、より健康的な商品へと進化しています。このように身近な商品について、その製法や歴史について深掘りしてみるのも面白いですね

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