「so」は、and、but、becauseなどとともに、ビジネスシーンや日常会話でよく使われる接続詞であり、副詞としても多用される英単語です。「so」の意味と場面ごとの使い方、類語、慣用表現を解説します。
「so」の意味とは?
「so」とは、英会話や英文の接続詞として、または副詞として用いられる英単語です。「so」はフォーマルシーンよりも、日常会話のさまざまな場面に頻出する言葉なので、使い方やニュアンスを覚えると表現の幅が広がります。
程度を表す副詞「so」:かなり、非常に、そんなに
「so」でもっとも使われているのが、「かなり」「非常に」「そんなに」といった程度を表す副詞です。「very」とほぼ同義として使用されますが、若干ニュアンスが異なります。「very」の方が客観的で、「so」は主観的に用いられます。
- Please don’t walk so fast.(そんなに速く歩かないでください。)
- Thank you so much.(本当にありがとう。)
前の内容を受ける副詞「so」:そう、そのように
副詞の「so」には、前の内容を受ける「そう」「そのように」「このとおりに」という意味もあります。
- I think so too.(私もそう思います。)
- Hold your chopsticks so.(おはしをこんなふうに持ちなさい。)
結果や結論を表す接続詞「so」:だから、そのため
接続詞の「so」は、「だから」「そのため」を意味し、結果や結論を表す際に用いられます。
- Today is our payday, so let’s go for a drink.(今日は給料日だから飲みに行こう。)
- I felt very tired, and so went to bed at once. (とても疲れていたためすぐに床についた。)
ビジネスでも日常会話でも頻出する「so」の使い方と注意点
日本語の「そう」にも似た響きやニュアンスのある「so」は、シンプルでありながら、とてもなじみ深い英単語ではないでしょうか。「so」をビジネスや日常で用いる際の使い方と注意点を紹介します。
文頭の「so」はカジュアルに結論を促す際に使う
「so」は、文をつなぐ接続詞として日常会話ではよく使われまれますが、ビジネスメールや論文などフォーマルな文章には、文頭につけるのは避けた方がよい単語とされています。ビジネスメールはどんな言語であれ、日常会話のようなカジュアルな表現は使用しません。普段の会話でテンポよく話をつなげていくには、適した言葉といえます。
フォーマルな場面で文頭に用いるのは適さない
「so」はカジュアルな会話で多用されるつなぎの表現なので、できればフォーマルな場面では文頭に用いないのが無難です。メールや会議、プレゼンなどでは、「in addtion(それから)」や「as a result(結果として)」などフォーマルな使い方をする英語表現に置き換える必要があります。
皮肉や挑発的な意味合いになることも
「so ?(だから何?)」や「So what ?(なんか文句ある?)」のように、語尾を上げた発音は、皮肉や挑発的な意味合いになることがあります。相手や状況によって、そのままの意味で受け取ってもらえる場合と、ネガティブに捉えられる場合があるので、文頭に使う際には注意したい言葉です。
so that 構文の使い方は?
「so」を用いたso that 構文には、目的、程度、結果を表す表現方法があります。「〜のために」を意味する目的を表すso that 構文では、so thatの後の文章には助動詞(can、may、will)が必ず使われます。
「〜なほど」「〜するほど」といった意味になる程度を表すso that 構文、「〜なので」という意味になる結果を表すso that 構文も存在します。口語では、「that」が省略される場合があります。
「so」の代用表現hence・therefore・thusとの違い
「so」をフォーマルな場面で使いたくないときに、代わりに用いられることが多い接続表現がhence・therefore・thus。「so」と同じ意味合いで使われますが、ニュアンスが若干異なります。
結論を導くときに使うtherefore
「therefore」は、「so」の代わりによくフォーマルな場面で用いられる、「したがって」、「そういうわけで」を意味する単語です。原因の後に結論を導くときに使い、「hence」や「thus」よりはやわらかい印象のある便利な表現です。
- Therefore, please give me your advice.(ですので私にアドバイスをください。)
- Therefore, this might be the best choice we can make.(従ってこれが私達にできる最良の選択でしょう。)
自然な成り行きの結果を表すthus
「このように」や「そういうわけで」を意味する「thus」も、「so」の代用表現として使えます。「hence」よりはカジュアルで、「therefore」よりは堅い表現になります。
- Thus, he ended the meeting.(そのため彼は面談を中止したという。)
- This new OS makes your computer run faster and thus more powerful.(この新しいOSにより、コンピューターの実行速度が向上し、より強力になります。)
より具体的な原因を表すhence
「hence」は「therefore」をすでに使っている場合に、繰り返しを避けるために用いられる言葉です。「therefore」より堅く、フォーマルな文章で使用されます。
- She was hence unable to agree.(従って彼女は同意できなかった。)
- Hence, he shall have to stay here.(それゆえに彼はここにとどまらざるを得ないだろう。)
「so」を用いたよく使われる慣用表現
ビジネスでも活用できる「so 」を用いた慣用表現を見ていきましょう。
so to speak
「so to speak」は、日本語では「いわば」「いってみれば」「すなわち」の意味になる間投句です。相手に説明している内容に関して、もっと簡潔でわかりやすく伝えたいときに、何か例を交えて使う表現です。文頭、文中、文末どこに置くにも、すべてカンマで区切って使います。正確さよりわかりやすさを重視して使う言葉なので、あえていうなら、強いていうならという感覚で用いるのがポイントです。
I was an outsider, so to speak.(私はいうなれば部外者だったよ。)
「and so on」は、日本語で「など」「とか」を意味する副詞句です。日本でよく知られている「etc」や「and so forth」などと同じ意味を表します。プレゼンやメールなどフォーマルな場面では使用されますが、口語としては少し固い印象になります。また物事に対して使う言葉なので、人に対しては失礼になるので使えません。同僚や友人との日常会話では「and things like that」「and all that」「and stuff like that」がよく使われます。
Let’s meet to talk about expenses, budget, and so on.(経費や予算などについて会って話し合いましょう。)
so far
「so far」は、日本でいうと「今まで」や「これまで」、「今のところ」などを意味する副詞句です。口語でもよく使われる言葉で、過去から現時点までの状況を説明する際に役立ちます。until now(ここまで)のニュアンスが含まれているため、まだ起こっていない物事に対しては使用できません。ほかにも未来への不安や期待を含んだ「とりあえず」といった意味合いもあります。
Our project. is doing well so far.(今までのところ、我々のプロジェクトは順調です。)
まとめ
「so」には、程度を表す「かなり・非常に」や、前の内容を受ける「そう・そのように」、結果や結論を表す「だから・そのため」などの意味があります。「so」はとっさに口にしやすい便利な表現ですが、フォーマルなビジネスにおいては、よりふさわしい使い方が求められる場合があります。状況や相手に合わせて、上手に使いこなせるようにしましょう。