「悍ましい」の意味や使い方は?類語や対義語、英語表現も例文解説

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    「悍ましい」はニュースや新聞で耳にするものの、日常生活ではあまり使わないためはっきりと理解できている人は少ないのではないでしょうか。今回は「悍ましい」の読み方や意味、例文を交えた使い方や類義語、英語表現について解説します。

    目次

    「悍ましい」の意味とは

    「悍ましい」の意味とは

    「悍ましい」は主に、「嫌な感じがすること」という意味で使われます。「悍ましい」の読み方と、「嫌な感じがすること」以外にも2つの意味があるのでそれぞれ見ていきましょう。

    「悍ましい」の読み方

    「悍ましい」は「おぞましい」と読みます。「悍」は音読みでカンと読み、訓読みではあらい、あらあらしいなどとも読みます。しかし「悍」は常用漢字ではないためあまり使われず、ニュースや新聞では主に「おぞましい」と平仮名での表記が使われています。

    「悍ましい」の意味

    「悍ましい」には3つの意味があります。
    ・ぞっとするほど嫌な感じがすること
    ・我が強く強情
    ・勇ましく恐ろしい

    下記の語源・由来でも紹介しますが、「悍ましい」はぞっとするほど嫌な感じという意味で使われることが多く、我が強く強情や勇ましく恐ろしいの意味で使うことはほとんどありません。また、ぞっとするほど嫌な感じという意味は、見た目が嫌な感じというよりは何かを想像したり考えたりするときに感じる嫌な感じを指し、精神的なものを指します。

    「悍ましい」の語源・由来

    「悍ましい」の語源・由来

    「悍ましい」は古語の「おぞし」が由来とされています。古語のおぞしは以下の3つの意味を持っています。
    ・恐ろしい、こわい
    ・勝ち気、強情
    ・ずるい、悪賢い

    上記でも述べましたが、現代において使われる「悍ましい」は強情やずるいという意味ではほとんど使われません。これは語源のおぞしの使われ方が時代を経て主に恐ろしいという使い方をされるようになったためで、現在「悍ましい」はおぞしの恐ろしいが転じ、「嫌な感じがすること」という意味で使われています。

    「悍ましい」の使い方と例文集

    「悍ましい」の使い方と例文集

    「悍ましい」は「悍ましい○○」「○○するだけでも恐ろしい」「悍ましげ、悍ましさ」の3つの使い方があります。それぞれの使い方と例文を見ていきましょう。

    「悍ましい」の使い方

    「悍ましい」には3つの使い方があります。
    ・悍ましい○○
    ・○○するだけでも悍ましい
    ・悍ましげ、悍ましさ

    悍ましい○○は、名詞と組み合わせて使い、○○するだけでも悍ましいは行動と組み合わせて使います。また、文脈により悍ましげや悍ましさという形にもなります。実際に例文を挙げて見ていきましょう。

    「悍ましい」の例文集

    上記の使い方でも紹介したように、「悍ましい」は3つの使い方によりさまざまな例文が挙げられます。

    ・お化け屋敷から漂う悍ましい雰囲気に、僕は一歩も動けなかった。
    ・きみを見ていると、去年の悍ましい事件を思い出さずにはいられない。
    ・耳にするだけでも悍ましい話だ。
    ・きみがそんな目にあったなんて、想像するだけでも悍ましい。
    ・悍ましげな雰囲気が感じたのか、子どもは不安な様子を隠せなかった。
    ・我が子と思えない悍ましさを感じる発想に、鳥肌が立つのを感じた。

    「悍」を含む熟語

    「悍」を含む熟語

    「悍」は常用漢字ではないためあまり目にする漢字ではありませんが、「悍」を含む熟語はいくつかあります。「悍」の成り立ちと、「悍」を含む熟語を3つ見ていきましょう。

    「悍」の成り立ち

    「悍」はりっしんべんにひでり(旱)という字で成り立っています。りっしんべんは心という漢字が転じて偏となったもので、ひでりは雨が降らず水が枯れることから、必要なものが非常に少ないという意味があります。このことから、「悍」はひでりで心がすさみ、凶暴になることを表わしています。さらに「旱」の下半分の「干」は武器という意味も持っていることから、ここから猛々しいことも表わします。

    熟語1.精悍(せいかん)

    精悍は、動作や顔立ちが力強く鋭いさまという意味を持ち、猛々しいという良い意味で以下の例文のように使われます。
    ・彼の精悍な後ろ姿に心臓が高鳴るのを感じた。

    熟語2.悍婦(かんぷ)

    悍婦は気性の荒い女性やじゃじゃ馬という意味を持っていますが、現代ではあまり使われない言葉です。
    ・隣の奥さんは悍婦で有名なので、怒らせないように注意しよう。

    熟語3.悍馬(かんば)

    悍馬は、暴れ馬や気性が荒い馬という意味を持っています。馬自身の性格を表わすだけでなくスピードの出る車を悍馬と表現する場合もあり、以下のように使われます。
    ・あの調教師は悍馬を見事に調教した。
    ・遅いと思ったが、レースが始まるとあの車は悍馬になった。

    「悍ましい」の類義語・言い換え表現

    「悍ましい」の類義語・言い換え表現

    「悍ましい」の類義語や言い換え表現には不吉、厭わしい、忌々しい、禍々しい、疎ましいがあります。それぞれの意味と例文を見ていきましょう。

    類義語1.不吉

    不吉は縁起が悪く、不運の兆候があることを意味します。
    ・黒猫が目の前を横切りカラスが自分の方に向かって鳴いている姿を見て、不吉な予感がした。
    ・有名な占い師に不吉な未来が見えると言われ落ち込んだ。

    類義語2.厭わしい

    厭わしい(いとわしい)は嫌な気持ちや好ましくないことを意味し、嫌悪感を表わすときに使います。
    ・梅雨は湿気が多く憂鬱な気分になり厭わしい。
    ・彼女は何ごとも厭わずひたむきに目標に向かって努力ができる人だ。

    類義語3.忌々しい

    忌々しい(いまいましい)は非常に腹立たしい、不吉な様子という意味があります。
    ・忌々しいことにピクニックを計画していた日だけ天気が悪いらしい。
    ・妹はいつも私より良い成績なので忌々しい。

    類義語4.禍々しい

    禍々しい(まがまがしい)は不吉、悪いことが起こりそうな不気味な様子という意味があります。不吉の意味を持つことから忌々しいと同じ意味で使われますが、腹立たしいという意味は含みません。また禍々しいは見た目に対して使われるのに対し、忌々しいは雰囲気な空気感に対して使われるという違いがあるので覚えておきましょう。
    ・変わり果てた禍々しい様子に足がすくんでしまった。
    ・彼への復讐を計画していると、私の頭の中は禍々しい想像でいっぱいになった。

    類義語5.疎ましい

    疎ましい(うとましい)は好感が持てず遠ざかりたい、嫌で避けたい気持ちを意味し、厭わしいと同じ意味で使われます。
    ・焼き肉屋で仕事を始めたが、油の匂いや片付けの手間で今では肉を見ることすら疎ましい。
    ・疎ましい人とはかかわらずに生きていきたい。

    「悍ましい」の対義語・反対語

    「悍ましい」の対義語・反対語

    「悍ましい」の対義語や反対語には以下のものがあります。
    ・愉快…楽しくて気分がいいこと
    ・喜ばしい…喜ぶべき状態であること
    ・吉兆…良いことが起こる前触れ
    ・幸先…良いことが起こる前兆
    ・逸楽(いつらく)…気ままに遊び楽しむこと
    ・快哉(かいさい)…胸がすっとして気持ちがいいこと

    どの対義語も、楽しくていい出来事が期待できる言葉が挙げられます。

    「悍ましい」の英語表現

    「悍ましい」の英語表現

    「悍ましい」の英語表現は以下のものがあります。
    ・horrible…ぞっとする、身の毛もよだつ、恐ろしい
    ・frightful…ぞっとするような
    ・frightening…ぞっとさせる

    この中で一番適した英語表現は「horrible」で、「悍ましい」のぞっとするほど嫌な感じを表わせます。以下の例文のように使いましょう。
    ・It’s a horrible incident just to hear.(耳にするだけでも恐ろしい事件だ。)

    まとめ

    「悍ましい」には嫌な感じがする、強情な、勇ましいという意味があるが、主に嫌な感じがするという意味で使われ、残りの2つの意味ではほとんど使われません。使い方は悍ましい○○や○○するだけでも悍ましいの他、文脈により悍ましさや悍ましげと形を変えて使います。

    「悍」を含む漢字は猛々しい、気性が荒いという意味を持ち、「悍」を含む漢字には精悍、悍婦、悍馬などがあります。

    類義語や言い換え表現には「不吉」「厭わしい」「忌々しい」「禍々しい」「疎ましい」があり、対義語には「愉快」「吉兆」「快哉」など、いい出来事が想像できる言葉が挙げられます。

    「悍ましい」は日常で決してよく使う単語ではないですが、ニュースやビジネスの相手との会話の中で出てくることもあるため、意味をしっかり確認し、使えるようにしておくことが大事です。

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