「遜色ない」の意味と使い方|類義語・反意語をわかりやすく紹介

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    「遜色ない」は比較する相手との間にさほど大きな開きがない場合にほめの言葉として使用します。ビジネス上やプライベートの会話においても使われますので言葉の意味をしっかりと確認し、注意すべき点も含め解説していきます。

    目次

    「遜色ない」の読み方と意味は?

    「遜色ない」の意味

    「遜色ない」の読み方と意味を解説します。

    「遜色ない」の読み方

    「遜色ない」は「そんしょくない」と読みます。

    「遜色ない」の意味は「引けを取らない」

    「遜色」と「ない」を組み合わせた「遜色ない」とは、何かと比べて「引けを取らない」「劣っていない」「負けない」などの意味を表す言葉として使われます。
    また使う相手は格上の者と比較して使うのが一般的で、格下の者と比較して使うことはありません。次節の使い方における例文を参照してください。

    「遜色ない」の「遜色」の意味

    「遜」は「へりくだる」、「色」は「形にあらわす」をそれぞれ意味します。従って「遜色」は「へりくだった態度をとる」とか「引けを取る態度をあらわす」という意味です。

    「遜色ない」の「ない」の意味

    「ない」は否定表現です。この「ない」という言葉は以下のような使い方がされます。

    ・使用例1. 「屈託のない」
     彼の屈託のない接し方に彼女は元気を取り戻しました。

    ・使用例2. 「差しさわりない」
     彼女の差しさわりない説明では誰も納得しないだろう。

    ・使用例3. 「とりとめのない」
     説明員のとりとめのない話に参加者は皆、辟易としていた。

    「遜色」を「ない」で否定して「遜色ない」とし、「へりくだった態度をとらない」ことから「引けを取らない」という意味で使われるようになりました。

    遜色ないの語源・由来

    遜色ないの語源・由来

    「遜色ない」は明治時代以降に使われるようになった和製漢語です。最も古い書物として夏目漱石の「草枕」(1906年)に使われており、その後、小林英雄の「無常というふ事」(1942年)でも使われています。

    「遜色ない」の使い方

    「遜色ない」の使い方

    「遜色ない」の具体的な使用例と敬語表現について解説します。

    「遜色ない」のいくつかの表現方法

    「遜色ない」「遜色のない」「遜色がない」などいくつかの表現方法があります。名詞を修飾する言い方として「遜色ない」「遜色のない」を使います。文末で言い切る場合は「遜色がない」を使います。いくつかの使用例を紹介します。

    「遜色ない」の使用例

    使用例1.と2.は「遜色ない」が名詞を修飾する場合の使い方です。使用例1,2共に、「彼のサッカーのプレーはプロ選手と比較して、同等以上にすばらしい動きをする。」の意味を表しています。使用例3.は「遜色がない」を文末で使ったもので、「彼のサッカーの実力はプロの選手と比べて同等以上の実力だ。」の意味で使っています。

    ・使用例1. 「遜色ない」
     彼のサッカーのプレーはプロ選手と比べても遜色ない動きだ。

    ・使用例2. 「遜色のない」
     彼のサッカーのプレーはプロ選手と比べても遜色のない動きだ。

    ・使用例3. 「遜色がない」
     彼のサッカーの実力はプロ選手と比べても遜色がない。

    「遜色ない」の敬語表現

    上司や目上の人に敬語表現として「遜色ありません」「遜色がありません」が使えます。「遜色ない」は他と比べて「劣っていない」が「勝ってもいない」という意味にもとらえられることから、人によっては反感を買う可能性もあるため相手を見て慎重に使うか判断が必要です。

    敬語表現の使用例を紹介します。使用例1.は「当社の新製品は、業界トップメーカーの製品と比較しても同等か、それ以上の完成度です。胸を張って販売していきましょう」という意味に解釈できます。使用例2.は「彼のプレゼン能力は、社内の誰と比較してもひけを取ることはありません。よって、自信をもってプレゼンしていきましょう。」という意味になります。

    ・使用例1. 「遜色ありません」
     当社の新製品は、業界トップメーカーの製品と比較しても何ら遜色ありません。

    ・使用例2. 「遜色がありません」
     彼のプレゼン能力は、社内の誰と比較しても全く遜色がありません。

    「遜色ない」を使う際の注意点

    「遜色ない」を使う際の注意点

    「遜色ない」は比較する相手が圧倒的に下の場合や格下の場合には使いません。

    圧倒的な差がある場合には使わない

    「遜色ない」の意味は、対象と比較して「引けを取らない」「劣っていない」というように同等もしくは、多少は勝っているという程度の差を表現する言葉です。従って、両者の間に圧倒的な差がある場合に使用すると反感を招く可能性があるため注意が必要です。
    業界内においてある程度名が知れているけどトップではないブランドB社の製品B1に対して、業界トップブランドA社が製品A1の販売を開始した場合の使用例1.は明らかにA社から反感を招く可能性が大きいはずです。

    ・使用例1.
     今回、新たに発売開始されたA社の新製品A1はB社の製品B1と比較しても遜色ないでしょう。
    このようなケースでは、例えば以下のような表現を使うべきです。

    ・使用例2.
     今回、新たに発売開始されたA社の新製品A1はB社の製品B1と比較して圧倒的に勝るでしょう。

    格下のものと比較して使わない

    上司や目上の人と目下の人を比較して上司もしくは目上の人が「遜色ない」という表現は、人によっては反感を買う可能性がありますので注意が必要です。

    一般的に課長職に比べて高い能力と経験があるため部長職が与えられます。にもかかわらず、使用例1.では「A部長の指導能力がB課長と比較して引けを取らない」もしくは、「同等以上」を意味し、これは避けるべき表現です。

    ・使用例1.
    A部長の業務指導力は、B課長と比較して遜色がないと皆が評価している。
    このようなケースでは、例えば以下のような表現を使うべきです。

    ・使用例2.
    A部長の業務指導力は、その経験と実績からB課長と比較すると圧倒的に勝っていると皆が評価している。

    「遜色ない」の類義語・言い換え

    「遜色ない」の類義語・言い換え

    「遜色ない」と同じような意味を表す言葉に「負けず劣らず」「引けを取らない」「肩を並べる」などがあります。1語ずつ使用例を挙げて使い方を説明していきましょう。

    「負けず劣らず」は対象とするものと比較して互いに引けをとらない様子を表す場合に使います。

    ・使用例 新作のゲームは、前作と負けず劣らず迫力がある。
    「前作のゲームには迫力があったがそれと同様に、もしくはそれ以上に迫力がある」という意味です。

    「引けを取らない」は「見劣りしない」「互角」という意味です。
    ・使用例 彼の英会話力は、ネイティブとも引けを取らない。
    「彼の英会話力は、ネイティブと変わらない。」という意味になります。

    「肩を並べる」は「肩をそろえて歩いていくこと」から「同等あるいは対等の位置に立つこと」という意味で使われています。
    ・使用例 担当者の不断の努力によりA社製品の品質は、高品質で有名なB社製品と肩を並べるレベルまで改善しました。
    「担当者の不断の努力によりA社製品の品質は、高品質で有名なB社製品と同様のレベルにまで改善しました。」の意味になります。

    「遜色ない」の反意語

    「遜色ない」の反意語

    「遜色ない」の反対の意味を表す言葉には「見劣りする」「代り映えしない」などがあります。

    「見劣りする」は「他のものと比較して劣っているように見える」ことを意味します。
    ・使用例 彼女のプレゼンは新入社員と比べても見劣りする。
    「彼女のプレゼンは新入社員のものと比べても劣っているように見える」の意味を表します。

    「代り映えしない」は「他のものと比較して差があるように思えない。」ことを意味します。
    ・使用例「彼の学校の成績いつになっても代り映えしない。」
    「彼の学校の成績はいつになっても同じような成績だ。」を意味し、更に「いつになっても良くならない。」ことを暗に言っています。

    「遜色ない」を英語では

    「遜色ない」を英語では

    「遜色ない」にはいくつかの英語表現があります。3種類の代表例を挙げて紹介します。

    「遜色」は「inferior」

    「inferior」を日本語に翻訳すると「遜色」になります。従って「遜色ない」をそのまま英訳した「not inferior to ~」が、日本語と同様の意味として使われます。

    ・not inferior to ~ ~に遜色ない
    使用例 He in math is not inferior to anyone.
    「彼は数学ではだれにも負けない」という意味です。

    「not inferior to ~」と同じような意味の英語表現

    「遜色ない」は「~に相当する」「~に匹敵する」と言い換えられます。これらを英訳するとそれぞれ「be comparable to ~」「bear comparison with ~」と表現します。使用例を以下に紹介します。

    ・be comparable to ~  ~に相当する
    使用例 His football performance is comparable to professional.
    「彼のサッカーのパフォーマンスは、プロにも匹敵する。」という意味です。

    ・bear comparison with ~ ~に匹敵する
    使用例 I believe that my ability bear comparison with top of the class.
    「私の能力はクラスの中でトップであると信じている。」という意味です。

    まとめ

    「遜色ない」には同じような言葉に「負けず劣らず」「引けを取らない」「肩を並べる」などがあります。その他にも「同じようなレベルに見える」という意味で使われる「大差ない」や、「同等のレベルである」という意味の「匹敵する」なども同じように「遜色ない」の同意語と考えられます。

    このように日本語には、同じような意味だけれども、微妙に意味が違ったり、会話や文章の流れの中で使い分けたりできるように多彩な表現方法があります。半面、微妙なニュアンスの違いにより使い方を誤らないような配慮が必要ともいえます。是非、今回ご紹介した「遜色ない」という表現方法の理解をきっかけに、多彩な日本語の表現方法の理解を深めていきませんか。

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