「くわばらくわばら」の意味や使い方とは?由来や類語・英語表現も例文解説

くわばらくわばら
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「くわばらくわばら」の意味

「くわばらくわばら」の意味

「くわばらくらばら」は日本で古来より使われている呪文です。呪文とは、唱えることで呪術的な効果があり、災いや福をもたらすと信じられた言葉をさします。「くわばらくわばら」の本来の意味と現代の日本語での使われ方を紹介します。

もとは落雷を避ける呪文

「くわばらくわばら」は、本来は落雷を避けるための呪文でした。雷が落ちそうな場面で「くわばらくわばら」と唱えると雷が落ちないとされて、古来より使われてきました。なぜ「くわばらくわばら」が落雷を避ける呪文になったかにはいくつかの説がありますので、後に紹介します。

今は災難を避けるための厄除けの呪文

現在では、落雷に限らず、災難を避けるための厄除けの呪文として使われています。落雷を避けるために唱えていた「くわばらくわばら」の呪文ですが、使われるうちに用途が広がり、おばけなどの怖いものや嫌なことに直面しそうになった際にも「くわばらくわばら」と唱えるようになったと考えられます。

「くわばらくわばら」の由来・語源

「くわばらくわばら」の由来・語源

「くわばらくわばら」は何に由来する言葉なのでしょうか。「くわばらくわばら」の語源は「桑の畑」をさす「桑原」または地名だとされています。由来には大きく3つの説がありますので、それぞれ紹介します。

漢字で書くと「桑原桑原」

「くわばらくわばら」は漢字で書くと「桑原桑原」となります。「桑原」とは、「桑の木を植えた広い畑」をさします。ひらがな表記の「くわばらくわばら」が使われることが多く、漢字表記の「桑原桑原」はほとんど見かけません。

由来1.農家の桑畑が雷で荒らされないようにお察しください

「くわばらくわばら」の由来として1つ目に挙げられるのは、「雷神が農家の桑畑を荒らさないように願った」という説です。養蚕による収入が多かった農家では、蚕のえさとなる桑の葉を育てる必要から、大切な桑畑が雷で荒らされると大変困ります。そのため雷神に桑畑に雷を落とさないように願ったとされています。このことから、「くわばらくわばら」が落雷を避ける呪文になったとされています。

由来2.雷が桑の木を嫌う

「くわばらくわばら」の由来として2つ目に挙げられるのは、「雷神が桑の木を嫌う」という説です。昔、雷神が誤って農家の井戸に落ちた際、その家の農夫はいそいで井戸に蓋をしました。雷神は天に帰れなくなり、井戸から出るために「自分は桑の木が嫌いだから、桑原桑原と唱えるならば二度とここには落ちない」と言いました。このことから、「くわばらくわばら」と唱えることで落雷を避けられるとされました。

由来3.菅原道真の怨霊による雷が「桑原庄」には一度も落ちなかった

「くわばらくわばら」の由来として3つ目に挙げられるのは、「菅原道真」にまつわる説です。菅原道真は大宰府に左遷され、その地で亡くなったときに怨霊となって、各地に雷を落としましたが、領地の「桑原庄」には一度も落雷がなかったそうです。このことから、落雷が一度もなかった「桑原」の地名を「くわばらくわばら」と唱えることで、落雷を避けられるとされました。

「くわばらくわばら」の使い方と例文集

「くわばらくわばら」の使い方と例文集

「くわばらくらばら」は現在ではどのような使い方をするのでしょうか。正しい使い方を確認しましょう。日常生活やビジネス場面で使われる際の例文も紹介します。

「くわばらくわばら」は災難を避けるときに使う

「くわばらくわばら」はもともとは落雷を避けるための呪文でしたが、現在では災難を避けるための呪文として使われます。厄除けの呪文として、自分の身に何かよくないことがふりかかりそうなときに使います。

「くわばらくわばら」は書くのではなく唱える

「くわばらくわばら」は呪文です。呪文は文字で書くのではなく、口で唱えることで効力を発揮するとされます。災難に襲われそうになったときにすぐに唱えられる言葉として「くわばらくわばら」は使われてきました。

「くわばらくわばら」の例文

「くわばらくわばら」は災難に襲われそうになったときに、とっさに口を付いて出る言葉である場合が多くあります。

・「社長の逆鱗に触れたみたいだ。ああ、くわばらくわばら。」
・「あの人は怒ると怖いぞ。くわばらくわばら。」
・「くわばらくわばら。悪いことが起こりませんように。」

「くわばらくわばら」はアニメでしか使われない死語?

「くわばらくわばら」はアニメでしか使われない死語?

「くわばらくわばら」は、アニメや映画などのフィクションの世界でしか用いられない言葉だと感じている人も少ないくないようです。アニメ「幽☆遊☆白書」の主人公・桑原和馬の名前として使われたり、宮崎駿監督のジブリ映画「もののけ姫」でジコ坊が「くわばらくわばら」と唱えるシーンがあったりしますが、確かに日常生活で多く聞かれる言葉ではありません。

ただし、死語とは言い切れないようです。「死語」とは、「昔は使われていたが、現在は全く使われなくなり、意味が通じなくなった言葉」をさしますが、「くわばらくわばら」は現在でも厄除けの呪文としての意味が認識されている言葉です。古い言葉という印象は与えるかもしれませんが、使用をためらう必要はありません。

「くわばらくわばら」の類義語・言い換え

「くわばらくわばら」の類義語・言い換え

「くわばらくわばら」は厄除けの呪文ですが、日本には「くわばらくわばら」に限らず、さまざまな呪文があります。同じ言葉を繰り返して使う呪文をいくつか紹介します。

縁起直しの呪文 つるかめつるかめ(鶴亀鶴亀)

「つるかめつるかめ」は、漢字で「鶴亀鶴亀」と書き、不吉なことなどを払うために使う縁起直しの呪文です。災いや縁起の悪いことがあったときに、それを打ち消すために唱えられます。以下のように使います。

・最近連絡がないけど、病気にでもなってるんじゃないかな…なんて、縁起でもないことを言ってしまったな。つるかめつるかめ。

地震避けの呪文 まんざいらくまんざいらく(萬歳楽萬歳楽)

「まんざいらくまんざいらく」は、漢字で「萬歳楽萬歳楽」と書き、地震を避けるための呪文です。弘法大師が開山した霊峰「萬歳楽山」に由来するもので、この山は古くから地震などの天災を避ける山として信じられていました。この「萬歳楽」が「まんざいらく」「まんざいろく」「まんずろく」「まじゃらく」などとさまざまに変化して唱えられます。以下のように使います。

・大きな地震が起こりそうな気がする。まんざいらくまんざいらく。

仏の加護を求める呪文 なんまいだなんまいだ(南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏)

「なんまいだなんまいだ」は、漢字で「南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏」と書き、阿弥陀仏の加護を求めて唱える呪文です。仏の姿や功徳を心の中に思い浮かべ、名前を唱えるので「念仏」でもあります。仏教の信仰を背景に広まった呪文で、仏が慈悲の力で民衆を助け守ることを願って唱えられました。以下のように使います。

・どうか世の中が平安でありますように。なんまいだなんまいだ。

「くわばらくわばら」を英語でいうと?

「くわばらくわばら」を英語でいうと?

英語圏の厄除けの呪文は「Heaven forbid!」「Knock on wood!」「Keep your fingers crossed!」などが挙げられます。

「Heaven forbid!」は、直訳すると「神(Heaven)が禁じる(forbid)」で、「あることが起こってほしくない」と言いたいときに使います。意味は「そういうことは起こってほしくない。」「そんなことがあってたまるか。」です。

「Knock on wood!」は、災難を避けるために木製品を叩くことに由来する表現です。意味は「いつまでも運が続きますように。」「嫌な目に逢いませんように。」です。

「Keep your fingers crossed!」は、中指と人差し指を十字に交差させて幸運を祈るジェスチャーに由来する表現です。もともとはキリスト教において、何か悪いことがあったとき、神の助けを求めるために使っていたようです。意味は「幸運を祈る」です。ビジネスの場面でもよく使われる表現なので、覚えておいて損はないでしょう。

まとめ

「くわばらくわばら」はもともとは落雷を避ける呪文でしたが、現在では災難を避ける呪文として使われます。呪文は声に出して唱えるもので、人々は災難に見舞われそうになった際に「くわばらくわばら」と唱えることで心を落ち着かせてきました。自分の身に予期せぬ災難がふりかかりそうになった際に、なすすべがないと嘆くのではなく、「くわばらくわばら」のような言葉を心に留めておくと安心できるかもしれません。同じような呪文や英語表現なども知っておくと、日常生活やビジネスの場面で出てきても対応に困ることはないでしょう。

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