「起承転結」の意味とは?「起承転結」のある文章の書き方や例文紹介

    URLをコピーする
    URLをコピーしました!

    「起承転結」とは、「絶句」という漢詩の詩の型のひとつが語源の四字熟語です。文章の構成順序を表していて、似たものに「守破離」と「序破急」があります。詳しい意味とともに、「起承転結」のある文章の書き方も紹介します。

    目次

    「起承転結」の読み方

    「起承転結」の読み方

    「起承転結」の読み方は「きしょうてんけつ」です。中国由来の言葉なので、すべて音読みにします。

    「起承転結」の意味とは?

    「起承転結」の意味とは?

    「起承転結」とは話や文章の構成、またはものごとの展開や順序の方法の一つです。「起」で話の前提、「承」で本題前の導入をし、「転」で本題を伝えて「結」で締めくくります。例文とともに、「起承転結」の意味を紹介します。

    「起」の意味

    「起」は話の最初、聞き手に伝えたい事前情報や話の背景を伝える部分です。聞き手に本題を理解してもらうために、必要な情報を示します。「私はいつも朝7時に朝食をとることにしています。朝8時に家を出れば、8時30分には会社に着くからです。」

    「承」の意味

    「承」は話の導入部分で、本題に入るための文章が入ります。本題直前のできごとを示しましょう。「私はいつも通り、今日も朝7時に家を出ました。今朝は雪が降っていたので、バス停までは滑らないように慎重に歩きました。」

    「転」の意味

    「転」は「起」と「承」を受けて展開が起こる部分で、本題を示します。話の中で自分が一番聞き手に伝えたいことは「転」に入れましょう。「バス停にはいつもとそう変わらない時間に着きましたが、バスがいつまで経っても到着しません。同じように待っているほかの人たちは、雪の影響ではないかと話しています。」

    「結」の意味

    「結」は話の最後にくる結論部分です。「転」で起きたことの理由や、その後どうなったのかを示します。「私は、このまま待っていてもバスは来ないだろうと思いました。念の為会社に状況を伝えてから、やむなく電話でタクシーを呼びました。幸いタクシーがすぐに迎えに来たので、会社に遅刻はしませんでした。」

    「起承転結」の語源・由来

    「起承転結」の語源・由来

    「起承転結」は、中国の漢詩で使われた文章の構成方法が由来の四字熟語です。中国の伝統的な文体である漢詩には「古詩」や「律」などの種類があり、その一つの「絶句」の構成法が「起承転結」です。第1句の「起句」で詩の意味を言い起こし、第2句の「承句」で受けます。第3句の「転句」で第1句と2句の内容を転じて発展させ、第4句の「結句」で全体を締めくくります。

    「起承転結」の類義語・言い換え

    「起承転結」の類義語・言い換え

    「起承転合」は「起承転結」と同じ意味で、言い換えもできます。「序破急」は「起承転結」に似た、話の構成方法をいいます。

    「起承転合」

    「起承転合」は「起承転結」の類義語で、意味も全く同じです。「Aさんの話は起承転合がわかりやすく、すぐに理解できる」などと使います。

    「序破急」

    「序破急」とは、話を3つに分ける構成法のひとつです。理論展開や文章では、全体の構成を3節に区切る意味で使われます。「序破急」は日本古来の雅楽のひとつである舞楽から生まれ、歌舞伎や能楽、浄瑠璃などの伝統芸能や、茶道と花道、武道などの芸道全般で広く使われています。また、現代では舞台の三幕構成、アニメや映画などの脚本でも「序破急」が用いられています。「序」で始まった話を「破」で急展開させ、「急」で盛り上げつつ結末へ向かいます。それぞれの段階で話の内容にメリハリが効いていると聞き手に印象が残りやすく、ブレゼンに向いている構成法といえます。

    「起承転結」の英語の意味

    「起承転結」の英語の意味

    海外、とくに英語圏では「起承転結」の概念がなく、文章の構成法に使うこともありません。論理的な文章では「パラグラフ・ライティング」という3部構成を、人文科学系の実証研究に基づく論文などでは「IMRAD(イムラット)」という4部構成が用いられます。「起承転結」をそれぞれ英語で直訳すると、以下のようになります。

    • 「起」introduction(導入)
    • 「承」development(進展)
    • 「転」twist(ひねり、思わぬ展開)
    • 「結」conclusion(結論)

    また、「起承転結」を「structure of traditional Japanese narratives(日本の伝統的な物語の構造)」と説明し、「Kisyotenketsu」とローマ字で書いてもよいでしょう。

    「起承転結」をビジネスシーンで使うときの注意点

    「起承転結」をビジネスシーンで使うときの注意点

    「起承転結」は魅力的な物語をつくるのには向いていますが、ビジネス文書には適さないことも。ビジネス文書にはわかりやすさ、読んですぐに結論がわかる効率のよさが求められるからです。「起」と「承」が分かれていては前提が長すぎますし、「転」に思わぬ展開をわざわざ入れる必要もありません。「結」は最後ではなく、最初に持ってきて後から理由や背景を説明した方が、簡潔でわかりやすくもなります。あることの結果を受けて試したことを考察し、その後の結果で締めくくるレポート形式の文章にも、「起承転結」は使わない方が望ましいでしょう。

    「起承転結」の使い方・例文

    「起承転結」の使い方・例文

    「起承転結」を使った例文を3つ紹介します。

    • 先週封切りの映画は起承転結が効いていて、とても面白く観られた
    • 起承転結のある構成は小説向きで、簡潔に意思疎通したいビジネス文書には適さない
    • 先輩のレポートは起承転結ではなく5W1Hが明確で、とても参考になった

    「起承転結」を使った物語の例

    「起承転結」を使った物語の例

    「起承転結」で構成された物語を3つ紹介します。どれも有名なお話ばかりですから、「起承転結」の構造がわかりやすいのではないでしょうか。

    1.シンデレラ

    シンデレラの「起」は、シンデレラが義姉と継母にいじめられており、お城の舞踏会にも連れて行ってもらえないこと。「承」はシンデレラが魔女に魔法をかけてもらえ、ドレスを身にまとって舞踏会へ行き、王子様と親しくなれたこと。「転」はシンデレラが魔法が切れそうと慌てて帰り、元の生活に戻ること。そして「結」でシンデレラの住まいに王子様が訪れ、二人が結ばれます。

    2.桃太郎

    桃太郎の「起」は、大きな桃をおばあさんが拾い、そこから桃太郎が生まれたこと。「承」は桃太郎が鬼を退治するため、鬼ヶ島へ向かう旅に出ること。「転」は道中で仲間になったイヌとサル、キジと一緒に鬼と戦ったこと。そして「結」では鬼を退治し、宝を持って家に帰ります。

    3.アナと雪の女王

    アナと雪の女王の「起」は姫のエルサは魔法を使えるが、国民には秘密にしていること。「承」はエルサが魔法が使えることがバレてしまい、焦ったエルサによって国中が凍ってしまったこと。「転」ではエルサと妹のアナとの真実の愛により、氷の魔法が溶けます。そして「結」で平和が訪れて終わりです。

    「起承転結」のある文章の書き方・例文

    「起承転結」のある文章の書き方・例文

    「起承転結」のある文章の書き方を紹介します。プレゼンと作文、論文それぞれの違いを知って、ビジネスシーンにも活かしましょう。

    「起承転結」のあるプレゼン

    プレゼンテーションで「起承転結」を使うと、メリハリが出て物語的な演出ができます。「起」ではプレゼンのテーマと結論を提示し、「承」でテーマについて掘り下げつつ、課題について詳しく説明しましょう。そして「転」で聞き手が感じている課題をどう解決するか、課題を解決するための不安材料をどう解消するかを示します。最後に「結」で最初に示した結論をもう一度出し、テーマを聞き手に印象付けましょう。「起承転結」でプレゼンをすると聞き手が理解しやすく、提案を受け入れてもらいやすくもなります。

    「起承転結」のある作文

    作文を書くときに「起承転結」を意識すると、内容がまとまりやすくなります。「起」ではまず作文のテーマについて、自分の意見を述べましょう。「承」で「起」についての自らの解釈を述べ、「転」でさらに細かく思うことを書いていきます。最後にまとめの文章を書いて「結」としましょう。自分の考えを思うままに書いてしまうと、何を言いたいのかが伝わりにくい文章になりがちです。作文を書く前にざっくりと「起承転結」で構成しておくと、スムーズに書きやすいメリットもあります。

    「起承転結」のある論文

    論文を書くときは「起承転結」の「転」は省き、序章が「起」で本論が「承」、結論を「結」として構成しましょう。自分が示したい見解や意見がわかりやすくなるよう、複数の理論や証拠を本論で展開します。物語のように「転」を入れ、ドラマティックな展開にする必要はありません。また、小論文では「起」で読み手に疑問を投げかけ、「承」ではその反対意見と自分の意見を述べます。「転」では説得力のある理由を示し、「承」の意見をさらに強めましょう。そして「結」で結論と内容の整理とを書いて締めくくります。

    まとめ

    「起承転結」とは文章の構成順序、方法の一つです。「起」と「承」、「転」と「結」の4部構成で、ドラマティックな物語に向いています。ビジネス文書はまず結論ありき、簡潔なわかりやすさが必要なので、「起承転結」のある文章はそぐわないことも。プレゼンでは「起承転結」の構成を使うと、本題が聞き手の印象に残りやすくなります。

    この記事が気に入ったら
    フォローしてね!

    よかったらシェアしてね!
    URLをコピーする
    URLをコピーしました!
    目次
    閉じる