重きを置くの意味や使い方|趣を置くとの違いや類語・英語表現・例文も紹介

「重きを置く」の意味や使い方|「趣を置く」との違いや類語・英語表現・例文も紹介
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「重きを置く」という表現を聞いたことはありますか?ビジネスシーンにおいてもよく使われるため、意味と使い方を理解している事が重要になります。今回は「重きを置く」の意味や使い方、類語や英語表現に加え「趣を置く」との違いについても紹介します。

目次

「重きを置く」の意味とは?

「重きを置く」の意味とは?

「重きを置く」という言葉は日常生活やビジネスシーンにおいて非常によく使われる表現です。普段よく使われている言葉は、少しずつその本質的な意味が見失われてしまう傾向があります。ここでは「重きを置く」という言葉についてその意味やニュアンス、使い方などを深堀していきます。

「重要であると考えること」

「重きを置く」とは「重要である考えること」という意味の言葉です。ある物事に対してとらえ方は人それぞれであるものの、仕事を進めるうえでの優先度は非常に重要であるといえます。優先度によって仕事を進める順番やアウトプットの精度の上げ方など、力配分が異なってきます。そういった観点において、仕事をする上ではたくさんある要素の中からどれに最も力を入れるのかを選択する必要があります。その中でも、最も力を注ぐべきものを「重きを置く」と表現します。

参照:Weblio辞書「重きを置く」

ビジネスシーンで多用される

「重きを置く」はビジネスシーンにおいて多用されます。そのため、適切な敬語表現を把握しておく必要があります。目上の方を主語にする場合は「重きをおいていらっしゃる」と表現するのが適切になります。一方、自分を主語にする場合は「重きを置く」とストレートに表現しても大丈夫です。なぜなら何を最優先するは主観であり、許可をもらってするものではないからです。すなわち、無理に謙譲表現を用いて「重きをおかせていただく」という表現は誤りになります。慇懃無礼にあたる可能性があるので注意が必要です。

「重きを置く」の類義語・言い替え

「重きを置く」の類義語・言い替え

「重きを置く」の類義語や言い換え表現について紹介します。ここで紹介する言葉は、「重視する」「注力する」「的を絞る」の3点です。近い意味の言葉を理解することで、日本語のボキャブラリーを増やすことにつながります。 表現の幅を増やすためにも、たくさんの言葉の使い方を身につけておくことは大切です。

「重視する」

「重視する」は「重要なものとして注目すること」という意味の言葉です。「重きを置く」とほぼ同じ意味の言葉になり、特に意味やニュアンスの違いはありません。とても平易な言葉であるため、ビジネスシーンにおいてもよく使われます。例えば「新製品開発にあたりまして、既存品番に対する顧客のフィードバックを重視いたしました。」のような使われ方をします。さまざまある項目の中から、特にフォーカスを当てたものに対して使われるイメージであると考えてよいです。

「注力する」

「注力する」という言葉は「いろいろある中で、ある特定のものに対して力を入れて行うこと」を指す言葉です。「重視する」や「重きを置く」と異なるのは、「既に力を注いでいる点」です。つまり、「重視する」や「重きを置く」の次のステージの言葉であるといえます。「いろいろある中で重要なものを選ぶ」までが「重きを置く」という言葉が表すもので、「それに対して実際に力を注ぐこと」は「注力する」という言葉で表現できます。 例えば「前回成績がよくなかった英語に対策の重きを置き、単語の暗記に注力した。」のように使われます。

「的を絞る」

「的を絞る」は「対象となる範囲をより狭く限定すること」を指す言葉です。ニュアンス自体は重視するや重きをおくと大差ありません。「的を絞る」はさらにポイントを狭めていくイメージを持ちます。例えば、貯金を増やすために無駄遣いを減らすことに重視した場合を考えてみましょう。この場合、交際費を減らすのか、食費を減らすのか、固定費を減らすのか、いくつか選択しが出てきます。その中でも固定費の削減に取り組むと決めたとき、「節約のために無駄遣いを減らすことにした。特に固定費の削減に的を絞った。」と表現できます。このように、力を注ぐ範囲を狭めていくというニュアンスが「的を絞る」にはあります。

「重きを置く」の対義語

「重きを置く」の対義語

「重きを置く」という言葉の対義語を紹介します。ここで紹介するのは「軽視する」と「蔑ろにする」という2つの言葉です。これらの言葉はそれぞれ「けいしする」「ないがしろにする」と読みます。反対の意味の言葉を理解することで、それぞれのニュアンスを正確に把握できるようになります。 詳しく紹介するのでさっそく見ていきましょう。

「軽視する」

「軽視する」とは、「軽く考えて、そのものの価値を認めない事」を指します。「重きを置く」と対極をなす言葉になるでしょう。この言葉は「ある物事に価値があることを認めない」という姿勢や態度を表しています。対義語には「重視する」なども挙げられます。「軽く見る」という表現も「軽視する」同じニュアンスを持つ言葉になります。

「蔑ろにする」

「蔑ろ」にするとは「侮るさま」や「軽んじてまともに取り合わないさま」という意味の言葉です。ニュアンスとしては「軽視する」と根幹は同じであるといえるでしょう。対象となるものを軽く見るという意味があります。もうひとつ重要になるのは「侮る」という言葉の意味です。この言葉は「相手のことを見下す」や「とるに足らないものだと判断する」というニュアンスを持ち、「軽視する」という言葉よりも、悪意の雰囲気がつよい言葉になります。

「重きを置く」と「趣を置く」の違い

「重きを置く」と「趣を置く」の違い

ここでは「重きを置く」と「趣を置く」の言葉の違いについて説明します。単刀直入にいうと、「趣を置く」という言葉は存在しません。音が似ているためこのような誤用が横行しており、「重きを置く」と同じ意味で使われています。誤用でも使っていると通じてしまうので、自分も誤って使わないように注意が必要です。「趣」の本来の意味は「自然などの味わいのある様子」や「事柄の内容」「本質的な事柄」という意味合いがあります。 「趣を置く」という表現は誤用であるという点をしっかりおさえておきましょう。

「重きを置く」と近い表現の慣用句

「重きを置く」と近い表現の慣用句

「重きを置く」という言葉に近い表現の慣用句を紹介します。ここでは「念頭に置く」と「間を置く」の2つの言葉を紹介します。日常生活やビジネスシーンにおいても、頻繁に使われる言葉になるので確実に意味を理解しておきましょう。

「念頭に置く」

「念頭に置く」は「いつも心に留めておくこと」という意味の言葉です。「置く」という言葉には、「物理的にものを配置する」という意味のほか「頭の中のある領域に意識をつなげておく」というニュアンスも持っています。頭の中にある机の上に意識を置いておくイメージです。抽象的な概念ではあるものの感覚的に理解できるニュアンスになります。「重きを置く」の「置く」とニュアンスとしては同じであることを覚えておきましょう。

「間を置く」

「間を置く」とは「空間を開けること」という意味になります。先ほどの「念頭に置く」と違い、「物理空間上にものを置く」という意味で「置く」という言葉が使われています。また、空間だけなく時間においても使える言葉になります。例えば、「間をおいてから、彼は話し始めた」という文章の場合、一呼吸おいてから話し始めたという意味になります。

「重きを置く」を英語でいうと?

「重きを置く」を英語でいうと?

「重きを置く」の英語表現を紹介します。ここでは「put emphasis on」と「value」の2つの言葉について深堀していきましょう。

「put emphasis on」

「emphasis」は「強調」という意味で、「put」は「置く」という意味になります。英語圏においても、「置く」という表現が使われているのは日本語と共通であり、非常に興味深いことです。このことからもわかるように、日本語でも英語でも頭の中でイメージしていることは同じだといえます。

「value」

「value」は名詞では「価値」という意味になるになりますが、動詞では「価値を見出す」という意味になります。「価値を見出す」というニュアンスから派生し「重きを置く」と訳すことも可能な英語表現になります。比較的かんたんな言葉であるので、覚えておくとよいでしょう。

「重きを置く」の使い方と例文集

「重きを置く」の使い方と例文集

最後に「重きを置く」の使い方と例文を紹介します。使う頻度が高い言葉になるので、その使い方はしっかり押さえておきましょう。

「重きを置く」の使い方

「重きを置く」はビジネスシーンにおいて非常に親和性が高い言葉になります。「重きを置く」は敬語表現ではないので、目上の人に使う場合は敬語表現にして「重きを置いていらっしゃる」を使うようにしましょう。「重きを置く」以外の言葉を使うとすれば、「重視する」でも代用可能です。

「重きを置く」の例文

「重きを置く」を用いた例文を2つ紹介します。

使い方・例文
  • あの会社の選考は、学業成績よりも人柄に重きを置いている。
  • 君はもう少しコミュニケーション能力に重きを置いた方がよさそうだ。

まとめ

「重きを置く」という言葉は「重要であると考えること」という意味がありました。 「〇〇を置く」という言葉は他にもあり、それらの言葉も日常生活やビジネスシーンでよく使われる言葉になります。その言葉について深堀していくと、その先に知らなかった言葉の世界が開けていきます。わからない言葉があれば、積極的に調べてみるようにしましょう。

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