ギリシャ神話の女神アフロディーテとは?ヴィーナスとの関係や星座、絵画も解説

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    ギリシャ神話には魅力ある神々が多数登場しますが、最高の美神「アフロディーテ」の人気もまた絶大です。本記事では、「アフロディーテ」がどのような女神なのか、性格的特徴や由来、絵画などから紐解いていきます。

    目次

    「アフロディーテ」が登場するギリシャ神話とは?

    「アフロディーテ」が登場するギリシャ神話とは?

    数ある芸術や、思想などの源泉として語り継がれるギリシャ神話とは何か?。はじめに、「アフロディーテ」が活躍する母体としての物語全般について迫ります。

    ギリシャ神話とは何か?

    ギリシャ神話は、古代のギリシャ民族によって伝承された、天地創造と神々・英雄たちの愛憎劇です。ギリシャ人の基礎教養であるとともに西欧における精神的な支柱となっており、その影響は哲学や思想、芸術、宗教などの多方面に及んでいます。物語は紀元前15世紀頃から口頭で伝わり、ホメロスやヘシオドスなどの叙事詩人によって体系化されました。そのうち二大叙事詩である「イーリアス」と「オデュッセイア」は、口承形式の神話における最高傑作と評されています。ギリシャ神話は欧州人のインスピレーションの源泉であるため、欧州の文化や価値観を理解するために不可欠なエッセンスといえるでしょう。

    ギリシャ神話の特性

    ギリシャ神話のおもな登場人物は、主神ゼウスなどのオリュンポス十二神をはじめ、数多くの怪物やオデュッセウスなどの英雄たちです。世界の起源となる神々たちは秩序を司る存在ですが、同時に我欲や私情に突き動かされる利己的な存在としても描かれています。人間はこうした神々の争いに翻弄されることが少なくないものの、神の血を引く「英雄たちの物語」が豊富にあることがギリシャ神話の特性といえます。ギリシャ神話の中で最も多く認識されているのも、カテゴリーの大部分を成しているこの「英雄たちの物語」。そこでは、国の成り立ちをはじめ、英雄の系譜と現実の王族貴族との関連性などが語られています。やがてトロイア発掘などの物語のもとになった歴史的事実が確認されたこともあり、ギリシャ神話は歴史教科書としての側面を持つようになったと考えられています。

    ギリシャ神話と北欧神話の違い

    ギリシャ神話とよく比較されるのが、スカンジナビア半島で伝承されてきた北欧神話です。北欧神話は宇宙樹ユグドラシルを世界の中心として、神々や巨人たちの戦いを描いた物語。登場する種族や神々の性格的特徴など、逸話としての共通点が多いことで知られています。

    両者の違いは、ギリシャ神話の神々が不死であるのに対して、北欧神話では「神々の黄昏」を意味する最終戦争ラグナロクが描かれていることです。つまり北欧神話には、天地創造から世界の滅亡までが収められており、最終戦争に向かってストーリーが進む悲劇であるといえます。

    ギリシャ神話の女神「アフロディーテ」とは?

    ギリシャ神話の女神「アフロディーテ」とは?

    ここからは、ギリシャ神話に登場する「アフロディーテ」に焦点を当てていきます。誇り高い美神に見られる特徴や、神々との関係性を掴んでいきましょう

    「アフロディーテ」は美と愛の女神

    アフロディーテは、美と愛と性を象徴する女神であり、オリュンポス十二神の一柱です。息を呑むほどの美貌と賛美を手中とし、誰もがとりこになったとの逸話が描かれています。神話によると、アフロディーテは三美神の審判において美しさを競った結果、最高の美神に選ばれるほどだったとのこと。東方の生殖豊穣の神と同一神ともされているほか、戦いの女神としての側面も持っています。

    「アフロディーテ」の性格・特徴

    アフロディーテは、男の神々を夢中にさせるような性的魅力に溢れた女神です。自分のみならず他者に激しい愛と欲望の炎を抱かせるため、彼女に恋をしなかった男はいませんでした。性格は気が強く誇り高い上に、自身の美貌が脅かされようものなら嫉妬心に燃えるタイプ。恋多き女神として、他の女神たちとの間に火花を散らすことが多かったとされています。

    「アフロディーテ」と関係の深い神々

    アフロディーテの夫は、美男美女揃いの神々の中では異彩を放つ存在、技術と鍛冶の神ヘパイストスです。ヘパイストスは足が不自由な上に、その容貌は大変醜いとされてきました。アフロディーテとは美女と野獣のような不釣り合いな組み合わせに、その結婚は当然上手くいきません。

    アフロディーテは夫を疎ましく思い、アレスという戦争の神を愛人としています。アレスは男性美に恵まれた軍神でありながら、人間たちに殺し合いをさせることが好きな野蛮で残忍な性格の持ち主。妻の不貞を知った夫ヘパイストスは、ベッドに精妙なワナを仕掛け、妻と間男を懲らしめるというエピソードも存在しています。

    またアフロディーテに愛された人間の少年が、美男子であるアドーニスです。神話では、アドーニスを巡って冥王の女王ペルセポネーと対立し、アドーニスはアフロディーテの恋人アレスに殺されてしまう結果となっています。

    参照:Weblio辞書「アフロディーテ」

    「アフロディーテ」の名前の由来

    「アフロディーテ」の名前の由来

    つづいて、アフロディーテの起源や誕生のエピソードを紹介します。神話ならではのユニークさに注目してみてください。

    「アフロディーテ」は「泡から生まれた者」の意

    アフロディーテは、ギリシャ語で「泡から生まれた者」が語源です。これには彼女の出生が大きく関わっており、大海原の白い泡が沸き立つ場所でアフロディーテが誕生したことに起因しています。アフロディーテは泡の中から裸のままで生まれ、ホタテ貝の貝殻に乗って、地中海の東端のキプロス島に上陸したとされています。

    「アフロディーテ」の誕生秘話

    アフロディーテの誕生エピソードは、豪胆で奇想天外そのものです。発端は、天空神ウラノスとその妻にあたる大地の女神ガイア、そして2人の息子であるティタン神族の王クロノスを巡る討ち取り劇にありました

    ガイアはウラノスと結婚してティタン神族である男女6人ずつの子を産みますが、その後に異形の怪物たちも3人誕生させています。が、ウラノスはこの息子たちを憎悪して地下に閉じ込めたために、ガイアは憤慨しました。

    そこでガイアは末息子のクロノスに父へ仕返しをするように命じ、クロノスはウラノスの男性器を切り取って海に投げ捨てます。不死である神体の一部としての男性器は朽ち果てることがなく、やがて白い泡を吹き出しながら愛らしい女の子を誕生させました。それがのちに、絶世の美神となるアフロディーテの出生です。アフロディーテが裸身のまま島に上陸すると、足が触れた地面から次々に草や花々が芽吹いたとされています。

    「アフロディーテ」は「ヴィーナス」と同一神?

    ギリシャ神話は、ギリシャ文化を盛んに取り入れていたローマにおいて神話の発展に寄与してきた歴史があります。そのため、ローマ独自の古来の神々はギリシャ神話の神々と同一視されていきました。アフロディーテはウェヌス、英名にあたるヴィーナスに対応し、ギリシャ神話の物語もローマに引き継がれていった経緯があります

    「アフロディーテ」と星座の起源

    「アフロディーテ」と星座の起源

    ギリシャ神話と最も深い関係にある学問の1つが天文学です。星座の大元である「トレミーの48星座」はギリシャ神話のエピソードと紐付いており、ローマ神話を経由して命名が行われました。アフロディーテとその息子エロスの神話はうお座の由来となっており、川のほとりで怪物テュポンに捕らえられそうになったところを、魚に姿を変えて逃げたことが天上に伝えられています。また惑星の名称としても、金星がアフロディーテ(ヴィーナス)、木星はゼウス、土星はクロノスなどと強く結び付いています。

    「アフロディーテ」を題材とした有名絵画

    「アフロディーテ」を題材とした有名絵画

    ギリシャ神話の物語は、芸術の主題として掲げられやすく、視覚的な絵画の中でも息づいているといえます。最後に、アフロディーテが描かれている有名絵画を紹介します。

    1.オリュンポスの十二神

    ギオリュンポス山の山頂に君臨する12柱の神々が描かれた天井画です。神としての役割と秩序を負った12神が、それぞれのモチーフであるアイテムを持って集結している様子が見て取れます。

    2.プリマベーラ(春)

    サンドロ・ボッティチエリの絵画「プリマベーラ」では、中央の一段高い座にアフロディーテが描写されています。プリマベーラはイタリア語で春を意味しており、花々による鮮やかな息吹や祝福、愛情などが1枚に集約されているのが特徴。愛欲の女神アフロディーテはすべての存在を受け入れ、恋の季節を盛り立てているようにイメージされます。

    3.ヴィーナスの誕生

    ギリシャ神話の宗教絵画を代表する名画が、ボッティチェリによる「ヴィーナスの誕生」です。アフロディーテが海面から出現し貝殻の上に立っているところを、西風ゼピュロスによって海岸に吹き寄せられています。恥じらうヴィーナスにマントをかけているのは季節の女神ホーラで、女神の誕生が美しく強調された作品といえます。

    まとめ

    アフロディーテはギリシャ神話の愛欲と美の女神で、オリンポス十二神の一柱に数えられます。アフロディーテに由来する神話もまた、彼女の恋や美しさにまつわるものが多く、女神としての誇り高さを謳ったものが数多いのが特徴です。アフロディーテの美は芸術の中で再現されており、代表的な絵画としては「ヴィーナスの誕生」があります。

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