「剣呑」の読み方と意味・語源とは?使い方や類語・対義語・英語を例文解説

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    「剣呑」って「剣呑なお香」でしょ?「グランブルーファンタジー」いいですよねえ、という人はゲームのやりすぎです。剣を呑むとは字面だけ見てもおどろおどろしい言葉ですが、正しく使えるとちょっといい気分になれます。詳しく例文を挙げて解説します。

    目次

    「剣呑」の読み方と意味は?

    「剣呑」の読み方と意味は?

    「剣呑」と書いてあるのを見て何と読むか悩んだ方は少なくないのではないでしょうか?まずは読み方や基本的な意味を押さえておきましょう

    「剣呑」の読み方

    「剣呑」は「けんのん」と読みます。「ああ、けんのんってこう書くんだ」なんて人もいることでしょう。言葉としてはしばしば聞くことがありますね。別な読み方で「けんのみ」もあります。ただ、この二つは読みの違いだけではないので、注意してください。

    意味1 危険を感じる様子

    「けんのん」と読む場合の意味から見ていきましょう。一つ目は、危険を感じている様子、またその素振りを表します。「綱渡りは剣呑な出し物です」のように使い、危険が迫っていることを表現します。

    意味2 不安を感じる様子

    二つ目は、不安を感じている様子、またその素振りの意味になります。必ずしも危険な場合に限らずに用いられます。「社長と部長の怒鳴り合いで、会議は剣呑なムードになった」のように用い、何となくおどろおどろしい様子を表します。

    「けんのみ」と読む場合

    「けんのみ」と読む場合は、荒々しく叱りつけることを表します。「部長からさんざん剣呑を受けた」のように用い、ひどく叱られた様子を表します。この場合は同じ意味の言葉で「剣突(けんつく)」があります。

    「剣呑」の由来・語源

    「剣呑」の由来・語源

    「剣呑」の由来を聞かれて「剣を呑みこんで見せる手品じゃないの」と思っている方はいませんか?この言葉は少々複雑な経緯をたどっていますので、解説します

    「険難」が語源

    この言葉はもともと「険難」と表現されていました。「険」しく「難」しい、と字義のままの意味で、わかりやすい言葉ですね。そうした困難に立ち向かうことから、危なく不安を感じること、の意味が生まれました。この言葉の音が変化して「けんのん」となり、けんに「剣」、のんに「呑」の字があてられ、「剣呑」となりました。「険難」と同じ意味を表す当て字として「剣呑」ができたわけで、文学作品などでは「険難」で「けんのん」と読む例もあります。この二つを混同して「剣難」や「険呑」などの誤用がありますので気を付けましょう。

    「剣難」との混同にも注意

    さて「剣難」は「険難」と「剣呑」の混同と説明したばかりで恐縮ですが、「剣難」は「けんなん」と読む全く別な言葉として存在します。「剣難」は、刀などで被害を受けること、の意味があります。火による災難を「火難」、水の災害を「水難」とするのと同じ用い方です。武士の時代ならいざ知らず、最近は「剣難」に遭うことは多くはありませんが、言葉としてはきちんと覚えておきたいですね。

    「剣呑」の使い方と注意点

    「剣呑」の使い方と注意点

    日々のビジネスシーンで不安を感じることはよくありますね。少々古臭いイメージはありますが、そうした状況でこの言葉を使うことは知識の豊かさを示すことにもなります。不安なときをアピールチャンスに変えたいですね。

    「剣呑」の使い方

    「剣呑」は危険が迫っていることや、不安を感じていることを表します。今まさに危険な状態にあるときには「剣呑」を用いることはできません。雨が強くなってきたときは「剣呑」ですが、洪水にのまれている状態はもう「剣呑」ではないわけです。何となく不安、何となく危ない気がする、といった場合に使います。

    「剣呑」の例文

    危険が迫っている意味、不安を感じている意味、それそれ例文を挙げて使い方を見てみましょう

    ・軍事政権下のその国は、剣呑な雰囲気に包まれていました。
    内乱やテロでも起きそうな雰囲気を感じますね。危険が迫っていることを表す用例です。

    ・いたずらをしているところで先生に見つかり、子どもたちは剣呑な表情だった。
    何となく不安を感じている意味での用例です。このあと何が起きるのか、どうなってしまうのか、当事者の胸のうちは不安が渦巻いていることでしょう。

    「剣呑剣呑」

    ・剣呑、剣呑。触らぬ神にたたりなしだよ。
    よほど難しい場面に出くわしたようですね。「剣呑」を2度繰り返すことで、危うい状態に近づかず回避するときの言い回しになります。他者に対して使うこともありますし、独り言として言い聞かせるように使うこともあります。

    「剣呑性」

    ・課長は剣呑性だから、そんなリスキーな取引には応じないよ。
    「剣呑性」は「けんのんしょう」と読み、万事に不安を感じる性格のことを指します。「剣呑症」と誤記されることがありますが、「症」は病名を表記するものなので注意しましょう。

    「剣呑を食わす」

    ・月曜から二日酔いだなんて、主任に剣呑を食わされるぞ。
    このよう例を見て「けんのみ」と読んだ方は大正解です。ひどく叱りつけることを「剣呑」といい、「剣呑を食わす」と慣用的に用いられます。頭ごなしに怒鳴りつけられるようなイメージですので、今どきだとパワハラになりかねないので注意が必要ですね。

    「剣呑」を使用する際の注意点

    「剣呑」は危険が迫っていることや、不安がある様子をいうわけですから、当然この言葉を使うときは何がしか「危ない」わけです。取り返しのつかない事態や、身体に危害が及ぶ可能性があるようなときは、これを防ぐのに全精力を傾けるべきで、「剣呑」と表すことは不適切です。「剣呑」は、何となく不穏な空気があるような状況でのみ使います。

    「剣呑」は聞きようによっては、ことなかれ主義のようにも感じられます。ビジネスシーンでは、リスクを背負ってでも突き進むべきときもあるわけで、やたらと「剣呑」を連発していると、そうした積極性がないようにも受け取られてしまいます。その意味でこの言葉の使用はユーモア感覚をもって使える場面にとどめておく方がよいかもしれませんね。

    「剣呑」の類義語・言い換え

    「剣呑」の類義語・言い換え

    「剣呑」と同じような不安な状態を表す言葉はほかにもあります。4つ紹介します。

    不穏

    ・取締役会は不穏な空気に包まれた。
    穏やかでない様子を表す熟語です。「剣呑」とほぼ同じように用いられます。

    物騒

    ・このごろ何かと物騒だから気を付けて帰りなさい。
    危険をはらんでいる状態を指します。漠然とした不安よりは身に危険が及ぶようなニュアンスがあります。

    きな臭い

    ・社員の間にきな臭い空気が立ち込めている。
    もともとは紙や布が焦げるようなにおいがする様子を表し、そこから何か争いごとが起こりそうな雰囲気を指すようになりました。

    風雲急を告げる

    ・株式市場は風雲急を告げる様相だ。
    「風雲」とは世情のことを指し、そこに「急」な変化が起きそうな様子を表します。よい変化に対して使うことはなく、大きなトラブルの予感があるときに用います。

    「剣呑」の対義語

    「剣呑」の対義語

    「剣呑」な状態は早く脱したいものですから、そうありたいと考える様子を言い表す言葉が対義語となります。3つ紹介します。

    安泰

    ・彼が社長になれば我が社も安泰だ。
    「安」も「泰」も、「やすらか」を表す字ですから、熟語も同じく安らかを意味します。

    安心

    ・あの下請け会社の納品なら安心ですね。
    「不安」の対義語でもある言葉ですので、心配のない様子を表します。

    平穏

    ・今年の業界は平穏であることを望みます。
    変事がなく、穏やかであることを表します。

    「剣呑」を英語でいうと?

    「剣呑」を英語でいうと?

    「剣呑」が表すような、不安な危険が迫るさまは英語でも表現できます。意味別に紹介します。

    危険 riskyなど

    ・It is a risky gamble.(それは剣呑な賭けだ。)
    危険があることを表す形容詞です。このほかにdangerousもよく使われます。形式ばった表現ではhazardous、perilousなども用いられます。

    不安 unsafeなど

    ・This town is unsafe.(この町は不安だ。)
    安全ではなく不安があることを表します。このほかにinsecureやprecariousもよく使われます。

    まとめ

    君子危うきに近寄らず、の言葉もあり、「剣呑」な事態にならないようにすることは重要なビジネススキルです。しかし、不足な事態は必ず起こるもの、「剣呑」な出来事はいつも突然に襲いかかってきます。そんなとき「剣呑、剣呑」と避けて通ろうとするばかりでは、ビジネスシーンでの信頼を勝ち得ることはできません。「剣呑」なときにこそ、真価が問われていると肝に銘じて、しっかりと対峙することが重要です。ピンチはチャンス、の言葉もあります。いつでも対応できるようスキルを磨いておきたいものですね。

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