「按分」の意味とは?「配賦」との違いや例文・類語・英語・按分計算の方法も紹介

按分

「按分」という言葉は聞いたことがあっても、正確な意味を知らない人も多いのではないでしょうか?よく似た言葉である「配賦」との違い、例文・類語・英語や、実際に按分計算をするとはどういうことなのかまで紹介します。

目次

「按分」の読み方・意味とは?

「按分」の読み方・意味とは?

「按分」の読み方・意味について説明します。

「按分」の読み方

「按分」は「あんぶん」と読みます。「按」(あん)の字には、「おさえる」「しらべる」という意味があります。もともと「按分」という字が使われてきましたが、「按」は常用漢字ではないので、「案分」と書くこともあります。

「按分」の意味

「按分」の意味は、「基準となる数量に比例した割合で物を分割すること」「按分比例の方法で分けること」です。例えば自宅で仕事をしている人が、経理処理を行うために水道光熱費を私用・仕事用に分けるとき、何らかの合理的根拠をもとに、6割を私用、4割を仕事用と決めて分割することを「按分」といいます。

「按分」の類義語・言い換え

「按分」の類義語・言い換え

「按分」の類義語・言い換えについて説明します。

「按分」の類義語

「按分」の類義語は、「配賦」(はいふ)「配分」(はいぶん)「折半」(せっぱん)などです。「配賦」の意味は、「割り当てること」です。経理用語として使う場合は、「原価計算を行うにあたって、複数の部門や製品にまたがって発生する費用を、ある基準にしたがって各部門に割り当てること」です。「配分」の意味は、「割り当てて配ること。分配」です。「利益を分配する」などと使います。「折半」の意味は、「半分ずつに分けること。二等分」です。

「按分」の言い換え

「電気代を仕事用と私用に按分して、経費に計上する。」
という文を、他の言葉で言い換えると、どうなるでしょうか。
まず、「配賦」での言い換えはできません。「按分」と「配賦」の意味は異なるので、そのまま置き換えることはできないので、注意してください。

「電気代を仕事用と私用に配分して、経費に計上する。」
このように言い換えると、「按分比例の方法で分けること」という厳密さはなくなり、単に分けるという意味になります。

「電気代を仕事用と私用に折半して、経費に計上する。」
このように言い換えると、仕事用と私用に二等分するという場合にしか使えません。「配分」や「折半」も言い換えはできるものの、同じ意味で言い換えることはできませんので、注意が必要です。

「按分」と間違いやすい言葉

「按分」と間違いやすい言葉

「按分」と間違いやすい言葉を紹介します。ビジネス用語として、取り違えると失敗につながるので、注意しましょう。

「按分」と「配賦」の違い

「按分」は、「基準となる数量に比例した割合で物を分割すること」です。「配賦」は、「原価計算を行うにあたって、複数の部門や製品にまたがって発生する費用を、ある基準にしたがって各部門に割り当てること」です。基準にしたがって分割する点では同じですが、「配賦」は共通のコストを各部門や製品や支店などに割り当てて、原価計算する場合にのみ使います。「按分」も経費や費用についても使いますが、原価計算以外にも広く使う言葉です。

「按分」と「配分」の違い

「配分」は、「割り当てて配ること。分配」です。「按分」のように、「基準となる数量に比例した割合で物を分割すること」という意味は含まれず、単に分けるということです。

「按分」と「折半」の違い

「折半」は、「半分ずつに分けること。二等分」です。「按分」は、「基準となる数量に比例した割合で物を分割すること」ですから、二等分の場合にしか使わない「折半」とは異なります。

「按分」を英語でいうと?

「按分」を英語でいうと?

「按分」を英語でいうと、「distribution」です。「案分比例」を英語でいうと、「proportional distribution」です。「按分する」は、「distribute」です。「distribute evenly」平等に按分する、「distribute proportionally」比例的に按分する、というように使います。「divide」は「分配する」という意味で、「按分する」とは異なります。ただし、「divide proportionally」とすると、「按分する」になります。また、「divide evenly」とすると、「平等に分ける」なので、「distribute evenly」平等に按分する、と同じ意味になります。

「按分」計算の方法

「按分」計算の方法

「按分」は、しばしば「按分計算」という言葉として使われます。「按分計算」の方法について説明します。

「按分」計算とは?

「按分」の意味は、「基準となる数量に比例した割合で物を分割すること」「案分比例の方法で分けること」です。「按分計算」とは、「基準となる数量に比例した割合で物を分割するときの計算方法」「案分比例の方法で分けるときの計算方法」のことです。等分計算の場合は、単純に等しい数量で割って分割します。例えば、5人で居酒屋に行って、会計が10,000円だったら、10,000円を頭数の5で割ります。10,000÷5=2,000となります。一方、「按分計算」の場合は、等しい数で割るのではなく、基準となる数量に比例した割合で割ります。「按分計算」のポイントは、基準に決まりはないことです。基準に合理的な説明があれば、自分で決めてよいのです。

家賃の「按分」計算

「按分計算」の具体例を見てみましょう。まず、家賃の「按分」計算です。自宅で仕事をしている個人事業主は、自宅が事務所でもあり、私的な生活をする場所でもあります。私的な生活もしているため、自宅にかかる経費を、すべて事業経費として計上することはできません。一般的には、面積を基準となる数量とします。例えば、100平方メートルの住居のうち、25平方メートルの部屋1室を事務所として使っていたら、面積比率25%が、基準となる数量に比例した割合になります。家賃が10万円ならば、10×0.25=25,000ですので、25,000円が事業用の経費となり、残りの75,000円は私用分となります。このように、事業用と私用に用いた合理的な割合によって経費を「按分計算」することを、「家事按分」といいます。

電気代などの経費の「按分」計算

電気代などの経費の「按分」計算について説明します。一般的には、使用時間を基準となる数量とします。例えば、一日に7時間ずつ週に6日働いている場合、週の業務時間は42時間です。1週間は24×7=168時間です。42÷168=0.25ですので、25%が業務割合です。電気代が20,000円ならば、2×0.25=5,000ですので、5,000円が事業用の経費となり、残りの15,000円は私用分となります。また、 使用時間ではなく、業務に使用しているパソコンの数や、コンセントの数を基準とする場合もあります。

「按分」の使い方と例文集

「按分」の使い方と例文集

「按分」の使い方と例文を紹介します

「按分」の使い方

「按分」は、ビジネスでは、経費を計算する際に、会計用語として使われることが多いです。「基準となる数量に比例した割合で物を分割するときの計算方法」という、「按分計算」の意味を理解しておきましょう。また、その際の基準に、合理的な説明があれば、自分で決めてよいこともおさえておきましょう。

「按分」の例文

「按分」の例文は、次のようになります。
「シェアハウスの家賃は、専有している自室の広さに応じて按分計算する。」
「自宅兼事務所のインターネット料金を、仕事用と私用に按分して、経費に計上する。」
「集まった義援金を、家族の人数に応じて各家庭に按分して届けます。」

まとめ

「按分」の意味は、「基準となる数量に比例した割合で物を分割すること」「按分比例の方法で分けること」です。「按分計算」とは、「按分」を使った計算方法のことです。「按分計算」は、合理的な説明ができるようにしさえすれば、自分で基準を決められます。自宅で仕事をしている場合は、家賃や電気代などの経費を「按分計算」して経費に算入できます。特にビジネスでよく使われるので、「按分」と「配賦」の違いについて理解しておきましょう。

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