ほぼほぼの意味とは?類語やビジネスシーンでの使い方も解説

「ほぼほぼ」の意味とは?類語やビジネスシーンでの使い方も解説
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日常会話でも聞き馴染みのある「ほぼほぼ」。なんとなく使っている方も多いですが、中にはこの言葉に違和感を抱いている方もいるようです。そこで「ほぼほぼ」の意味や類語、ビジネスシーンでも使える言葉なのかということもあわせて解説します!

目次

「ほぼほぼ」の意味とは

「ほぼほぼ」の意味とは

若者から20代や30代のビジネスパーソンがよく使用する「ほぼほぼ」という表現。古くからある表現ではなく比較的新しい日本語表現であることから、年配者にはまだ浸透していない言葉でもあります。「ほぼほぼ」にはどのような意味があるのかを解説します。

完璧に近い状態である「ほぼ」を強調した表現

「ほぼほぼ」は、極めて完璧に近いものの完全ではないという意味の「ほぼ」を強調する言葉です。「ほぼほぼ」の後ろにつく動詞や形容詞を装飾する単語として使われます。「ほぼほぼ」の受け取り方には2種類あり、「完全に近い」状態だと認識する人と「完全ではない」状態だと認識する人がいます。中には、聞き取りやすくするために「ほぼほぼ」と言っているだけで、「ほぼ」と変わらない意味で使っている人もいるようです。

参照:Weblio辞書「ほぼほぼ」

方言ではないため、地域を問わず使用できる

「ほぼほぼ」は方言や間違った表現ではないため、地域を問わず使用できる表現です。誤用表現だと認識している人もいますが、日本語には「のちのち」や「またまた」など、「繰り返すことで意味を強調する」表現が使われています。このことから、「ほぼほぼ」は古くから伝わる表現ではなくても日本語として正しい表現だといえるのです。

1990年代から徐々に広まった

「ほぼほぼ」は1949年の「国会会議録」で使用された事実が残っており、1990年代から徐々に使われることが増えてきた言葉です。言葉の広がりとともに、2014年の三省堂国語辞典にも掲載されました。インターネットやSNSの普及によって使用頻度が高まり、2016年の新語として話題になりました。

「ほぼほぼ」の類義語や言い換え表現

「ほぼほぼ」の類義語や言い換え表現

ほとんど完璧に近いという意味を持つ「ほぼほぼ」には、以下のような類語表現があります。おもに「物事の大部分」を表す言葉が類語として挙げられます。

だいたい

「だいたい」は細かい部分を省略した大部分であることを意味します。物事の全体像を大づかみにして理解したことを表す表現で、「ほとんど」という言葉に置き換えができます。漢字で書くと「大体」で、規模が大きく豪勢な様子を表す「おおてい」と読まれることもあります。

あらかた

「あらかた」とは、細かく確認していないがざっくりと見た感じという意味があり、大雑把で粗雑な様子を表す言葉です。漢字では「粗方」と書き、「粗」には「あらっぽい」や「手が加えられていない」という意味があることから「あらかた」と同じような意味を持つことがわかります。粗雑である様子を表す言葉であるため、ビジネスシーンで使用するのは控えましょう。

おおよそ

「おおよそ」は、会話の中で物の大きさや質量をざっくりと説明する際に使用する表現です。具体的な数値ははっきりしないが、これくらいだろうと伝える場合に使用します。ひらがなで書かれることが多いですが、漢字では「大凡」と書きます。似た言葉に「およそ」がありますが、「おおよそ」の重なる「お」を発音しなくなったことから生まれた言葉だといわれています。

おおむね

「おおむね」は細かい部分を深堀りせず、ざっくりと全体をとらえるという意味があります。「おおむね」が意味する範囲の定義がありませんが、多くの人が「物事の8割〜9割」という認識を持っているようです。「おおむね」は具体的に数値で表せる物事に対しては使用しません。敬語表現ではないものの、ビジネスシーンでも使われる堅い言葉です。漢字では「概ね」と書きますが、以前から続いている状態が現在にいたるという意味を持つ「かねがね」と読み間違えられることがありますので注意しましょう。

大多数

「大多数」とは、ほとんど全部といえるほどの多い数という意味があります。多くの人やものを表す「多数」に「大」をつけることで、「多数」よりもっと多くの人やものという意味を表すと思われる方もいるでしょう。しかし、「大多数」は人やものが多いという意味ではなく全体の中のほとんどを占めるという意味ですので、使い方を間違えてしまうと誤解を招いてしまうので気をつけましょう。

「ほぼほぼ」の使い方と例文

「ほぼほぼ」の使い方と例文

「ほぼほぼ」は日常生活やビジネスなど幅広い場面で使われる言葉です。完璧に近い状態で完成していることを表す表現として、若い世代を中心に使われています。ここでは「ほぼほぼ」がどのように使われているのかを例文を合わせて解説します。

ビジネスシーンでの使い方

「ほぼほぼ」が誕生してから30年以上経っているため、ビジネスでも使用する人が増えています。きちんとした敬語を使用しなくてもよい場面では、親しい上司や取引先の担当者に使用しても問題はありません。しかし、表現としては「ほぼ」が一般的で正しく通じる表現ですので、できる限り「ほぼ」を使うほうが無難だといえます。

使い方・例文
  • 先日お問い合わせいただいた商談の日程ですが、ご提案いただいた日にちでほぼほぼ大丈夫です。
  • 納品していただいたデザインはほぼほぼ問題ありませんが、1点だけ修正をお願いできますか。

若い世代は曖昧な表現として使用する

若い世代が「ほぼほぼ」を使用する理由には、胸を張って完璧とは言えず自信がないときや「ほぼ」は何となく堅い感じがするといった理由があります。相手にやわらかい印象を与えるために使う場合もあるようで、本来の「ほぼほぼ」の意味よりももっと曖昧な「だいたい・なんとなく」というイメージで使われることが多いようです。

使い方・例文
  • 夏休みの課題はほぼほぼ終わっているよ。
  • 依頼された仕事がほぼほぼ完了したので、今日は早めに帰宅することにした。 

「ほぼほぼ」を使うときの注意点

「ほぼほぼ」を使うときの注意点

「ほぼほぼ」は正しい日本語として国語辞典にも掲載されていますが、年配者には浸透しておらず「若者言葉」だという印象が根強く残っています。たとえ若い世代であっても、「ほぼほぼ」が持つ曖昧ではっきりしない感じを嫌う人もいるようです。ここでは、「ほぼほぼ」を使うときの注意点を解説します。

「ほぼほぼ」という表現が嫌いな人もいる

「ほぼほぼ」は比較的新しい表現であることから、「この表現を耳にしたことがあるか」や「使ったことがあるか」には年代差があるという調査結果があります。「ほぼほぼ」は極めて完璧に近い状態だという意味がありながら、言い切りたくないときの婉曲表現としても使われることがあります。「はっきりしない」という理由から、「ほぼほぼ」という表現が嫌いな人もいるようです。

年配者や格式高い場面では使用しない

年配者には「ほぼほぼ」は若者言葉であるという認識を持っている方が少なくありません。そのため、「ほぼほぼ」という表現を不快に思ってしまうこともあります。「ほぼほぼ」は日本語として正しい表現ではありますが、年配者に向けて使ったり格式高い場面で使用したりしないほうがよいでしょう。もし使用する場合は、なぜ「ほぼほぼ」なのかをきちんと説明できるように心得ておくと、悪い印象を与えることがなくなるでしょう。

「ほぼほぼ」の英語表現とは

「ほぼほぼ」の英語表現とは

「ほぼほぼ」の英語表現には「almost」や「nearly」があります。どちらも「ほとんど・もう少しで」という意味があり、日本語表現と同じような意味で使われます。

使い方・例文
  • I’ve almost finished a lot of homework done at school.
    (学校で出された大量の宿題は、ほぼほぼ終わらせたよ。)
  • The result of the match he expected was almost right.
    (彼が予想した試合の結果はほぼほぼ当たっていた。) 

まとめ

「ほぼほぼ」とは、完璧に近い形だが完成とはいえない状態を表す言葉です。日本語として正しい表現ではありますが、最近になって使われた言葉であることから「若者言葉である」という認識が根付いています。そのため、年配者には意図が通じないことがあり、「ほぼほぼ」という表現を嫌う人もいます。親しい間柄の人であれば使用しても問題ありませんが、ビジネスシーンや年配者とのコミュニケーションでは使用しないほうがよいでしょう。

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