「参与」の意味とは?「参事・顧問」との違いや役職の位置づけも紹介

参与

あの人、参与になったんだって、と話題の人物、それは自分の部長より偉いのか?と考えていたら「参事の〇〇さんだ」と紹介され、え?参与と参事ってどっちが上?と混乱している方もいるのでは?この言葉の本来の意味も含めて、わかりやすく解説します。

目次

「参与」の意味とは?

「参与」の意味とは?

「参与」と聞くと、なんだか偉そうな印象です。「〇〇部長」のように部署とかかわる言い方でないので、何をするのかもわかりにくいですね。まずその言葉の意味を押さえておきましょう。

意味1:事業や計画にかかわること

意味の一つ目は、事業や計画にかかわること、またその相談を受けることです。この場合は「開発計画に参与する」のように動詞として用いられることが多いですね。

意味2:行政事務に参加させる職名

二つ目の意味は、行政の事務に学識経験者などを参加させる際の職名を表します。「内閣参与」のような用いられ方をしますね。会社組織などに「参与」を置く場合もあり、その場合は職名ではなく役割を表しています。

意味3:王政復古のときの官職の一つ

三つ目は、歴史的な意味合いでの用い方となりますが、王政復古の大号令発布の際に置かれた役職名です。1868(慶応3)年、総裁、議定とともに三職の一つとして置かれました。1869(明治2)年には廃止されています。

「参与」の使い方と例文集

「参与」の使い方と例文集

ビジネスシーンでこの言葉に出会うのは、やはり組織の話をしているときでしょう。日常会話に用いることは少ない言葉ですが、会社組織上は大事な役割を果たしているものです。この言葉の使い方を見ていきましょう。

「参与」の使い方

「参与」には3つの意味がありますが、現在用いられる意味は2つです。もっとも多く用いるのは特定の役割を表す言い方でしょう。常務や部長などといった職名ではありませんが、役員並みの待遇の役割です。もう一つは、いわばこの言葉の本来の使い方で、計画などに参加することを表す用法になります。

「参与」の例文集

・部長が参与となって取締役会にも出席するらしい。
資格を持つ人という意味での用い方です。「参与」となることによって、役員としての扱いを受けるようになるわけですね。

・国際的な開発プロジェクトに参与することになりました。
計画などに関わることを意味する用い方です。「参与」と表現されるのは、かなり責任ある立場で、いろいろと相談を受けながら推進していく役割にある場合に用いられます。

「参与」の類義語・言い換え

「参与」の類義語・言い換え

役割や資格を表す「参与」は、表現としてはユニークなものなので言い換えが可能な類義語はありません。しかし、動詞として用いられる「参与」にはよく似た言葉があり、言い換えて表現することも多くあります。2つ紹介します。

関与

・彼は今回の合併話にも深く関与しているらしいよ。
関与は、何かに関係していることを広く言い表すものです。「参与」と同義に、前向きに関わっている意味でも用いますが、「この犯罪に深く関与している」のようにマイナスイメージでも用いられる言葉です。守備範囲が広い分、日常よく用いられる言葉ですね。

参画

・会社運営のグランドイメージの検討に参画しています。
参画は、事業などの計画に参加していることを表現する言葉です。響きも似ているので「参加」と混同されがちですが、より積極的に運営自体に関わっているニュアンスがあります。その意味では「参与」に非常に近い意味を持っているといえます。

「参与」と「参事」「顧問」との違い

「参与」と「参事」「顧問」との違い

「参与」とよく似た役割に「参事」や「顧問」があります。これらの組織上の位置づけは会社ごとに異なっており、一概にはいえません。しかし、一般的には次のように区別されます。
・「参与」経営幹部の下位に置かれ、会社の業務管理を行います。
・「参事」経営幹部の下位に置かれ、会社の業務管理を行います。役割としては「参与」と同様ですが、職位的には「参与」の下になる場合が多いです。
・「顧問」社外の専門家から任命され、経営に関するアドバイスを与えます。弁護士や会計士などが選ばれることが多いです。
「参与」と「参事」は職階上の違いが、「顧問」は社外の人間が選任される点が大きな違いとなりますね。

組織における「参与」とは?

組織における「参与」とは?

一般的に「参与」は、部長並みの職にあった人が定年退職後に特にその能力を認められて会社に残る場合に任命されることが多いです。その意味において「参与」は職階上では必ずしも部長より上位ではありません。しかし、年功序列の意識の強い会社組織においては、元部長である「参与」の方が現職の部長より上ととらえられることが一般的です。では、組織上「参与」に求められる役割とは何でしょうか?

トップを補助する役割

「参与」は部長よりは上で、組織上どこかの部署に所属したり、部下を持ったりすることはない仕事です。会社経営そのものにタッチすることはありませんが、会社の業務に関して管理、監督することになります。直接業務に当たらない立場なので、経営トップに対して客観的なアドバイスをしたり、現場に近い感覚で経営業務を補助したりできる立場にいるわけです。長い実務経験のある者のノウハウを経営に活かそうとする考えに立つ役割といえます。

公務員では非常勤の職名

公務員においては「参与」は非常勤の職名として位置づけられています。有識者を選び、特定の業務に関するアドバイスを求めたり、業界とのパイプ役として動いてもらったりする職として任命するものです。「内閣参与」や「外務参与」など、省庁ごとに必要な人材を任命しており、地方自治体においても「参与」を置いて首長などへの助言をしてもらうなど活用されています。

「参与」と間違いやすい言葉

「参与」と間違いやすい言葉

「参与」は会社経営の補助的な立場に立つ、役員待遇の立場です。似たような立場に立つ仕事として「参事」「や「理事」があります。これらの違いは、なかなか分かりにくく、間違って失礼なことを言ってしまうことも少なくありません。会社によって職階上の位置づけなど違ってくる場合もありますが、一般的な場合について解説します。

参事

「参与」が本来的には動詞的な意味があるのに対して、「参事」はもともとが、相談的な立場にある人、ある業務や事務にかかわる職、を意味する点が違います。「参事」は職を意味する言葉で、もともとは公務員の役職名です。一般の企業でも用いられるようになり、級数を伴って「参事2級」のように資格を表現することもあります。

理事

「理事」は、一般的には執行役員などと一緒に経営そのものにかかわる重要業務に携わります。「参与」と同じく補助的な立場にあり、部署に所属したり、部下をもって直接の業務に携わったりしない点はよく似ています。

組織での位置づけは?

「参与」や「参事」、「理事」の組織上の位置づけは、会社の取り決めによっているものなので、一概には言えません。一般的には「理事」が職階上は一番上位で、副社長や専務クラスの位置づけとなります。「参与」は、常務、本部長クラスに位置付けられ、役員待遇となります。「参事」は、部長、課長クラスに位置付けられている場合が多いです。

「参与」と呼ばれるものには「会計参与」もあります。これは、取締役と協力して決算書の作成などにあたる法人機関を指します。「会計参与」は公認会計士などの資格が必要で、第三者的に会社の経営を監視する役割が求められます。

「参与」を英語でいうと?

「参与」を英語でいうと?

「参与」の役割は英語でも表現できます。2つ紹介します。

take part in

・He takes part in our company’s business.(彼は我が社の事業に参与しています。)
動詞として「参与」する意味は、take part in ~で表現できます。経営などに発言権を持っている、の意味でhave a voiceと表現することもあります。

counselor

・She is our company’s counselor.(彼女は我が社の参与です。)
役職としての「参与」は、counselorで表現されます。このほかにsenior counselorやconsultantと表現することもあります。

まとめ

「参与」は多くの場合、定年退職される方が任命されるケースが多く、事実上定年延長のための名誉職になっていることも少なくありません。しかし定年が延長される時代を迎えつつある昨今では、そうしたご褒美的な任命は減り、会社にとって実利あるスキルの持ち主が特に請われてその職に就くことが増えています。そういう意味では「参与」はリスペクトすべき大先輩といえます。身近にそのような方がいれば、ぜひお話を伺って自らのスキルアップに活かしていきたいですね。

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