エンタメやビジネスシーンで使われることがある「コンセントレーション」ですが、シーン毎で意味が変わることはご存知でしょうか。この記事では「コンセントレーション」の使い方や語源、シーン別の意味や英語表現も紹介します。
「コンセントレーション」の意味とは?
「コンセントレーション」は、ほかのビジネス用語より耳にする機会があるので、なんとなく意味はわかっている人もいるでしょう。
ここでは改めて、「コンセントレーション」の意味を詳しく解説します。
精神集中
コンセントレーションとは「精神集中」を意味します。他にも「集中力」、「集結すること」といった意味も含まれています。その他にも、生物・医療業界、研磨業界においては異なる意味で使用されています。
ビジネスやプライベートのシーンでは「精神集中」や「集中力」の意味で使われることが多いです。具体的に、「精神を集中している」、「集中力を高めている」など、メンタル面で集中しているときに「コンセントレーションを高める」と言い表しています。
シーン別にさまざまな意味がある
コンセントレーションにはシーン別に異なる意味で使用されています。今回は以下のように
・ビジネス用語
・生物学・医学用語
・研磨用語
3つのシーン別での意味について紹介します。
ビジネス用語
ビジネス用語において「コンセントレーション」は「集中力を高める」の他に、「企業集中」といった意味を表します。企業集中とは、市場における競争の過程で、生産性を増強させるために、別々に経営していた企業が結合されることです。
一例として、競争が激しくなったり、不景気が訪れたりした場合、大手優良企業が、弱小企業を吸収合併することがあります。生き残るための戦略として企業集中は多いようですが、少数の企業への経済的集中から価格競争が弱まり、消費者の負担が大きくなる恐れがあるようです。
話を戻しますが、「集中力を高める」ためのスペースとして、「コンセントレーションブース」といった物が企業の中で設置している場合があります。「コンセントレーションブース」は、集中力を高める高めるための個室です。社員とのコミュニケーションを遮断し、生産性を向上するために設けられている場合が多いです。
生物学・医学用語
コンセントレーションは生物学・医学用語では「濃度」意味します。学校でで水に含まれている塩の濃度を量る授業を受けた記憶がある人は、イメージしやすいでしょう。例として、「水に含まれる塩の濃度」は「塩水のコンセントレーション」と言い換えが可能です。
化粧品の中には「コンセントレーション」と含まれた商品がありますよね。ここでのコンセントレーションは、化粧品に含まれている成分濃度が、高いことをアピールするための宣伝文句を意味します。
研磨用語
他にも、機械工学辞典によると、超砥粒ホイール中に占める超砥粒粒子の割合を「コンセントレーション」と表します。
超砥粒ホイールとは、研削といしを意味するホイールの砥粒層に、超砥粒に分類されるダイヤモンドとCBNが使用されたものです。つまり、超砥粒ホイールに含まれているCBN、もしくはダイヤモンドの割合が高いと、「コンセントレーションの高い」研磨剤となるでしょう。
コンセントレーションの高い研磨剤で削れば、鉱物の仕上がりの良さがあがるといわれています。
「コンセントレーション」の語源・由来
「コンセントレーション」の語源は英語の「concentration」です。concentrationはもともと、「中央に集める」と言った意味があります。なので、「集中力を高める」「濃度」「研磨剤の砥粒の割合」といったように、何かを集中させてひとつに固めるといった意味に転じました。
「コンセントレーション」の類義語と対義語
続いて、コンセントレーションの類義語と対義語について紹介します。
「コンセントレーション」の類義語
コンセントレーションの類義語には以下の言語が当てはまります。
・専心
・耳目
・傾注
・注意集中
・視聴
・用心
・注意
・集中
・アテンション
「コンセントレーション」の対義語
コンセントレーションの対義語には以下の言語が当てはまります。
・漫然
・注意散漫
・散漫
「コンセントレーション」の使い方と例文集
この項目ではコンセントレーションの使い方と例文集を紹介します。
「コンセントレーション」の使い方
コンセントレーションの主な使い方は3つです。それぞれ解説していきます。
集中力を高める意味での使い方
コンセントレーションは集中力を高める意味で使われることが多いです。「コンセントレーションの高める」、「コンセントレーションを保つ」という表現で言い表します。意味はそのままで、「集中力を高めて仕事をする」、「集中力を保って作業する」です。仕事に集中するときや、スポーツなどに打ち込むさいに、「コンセントレーションを高める」といった使い方をします。
他にも「コンセントレーションが強い」や「コンセントレーション弱い」のように集中力の高低を表す使い方もされます。
後ろに名詞を付け足した使い方
「コンセントレーション」+名詞の組み合わせもあります。例えば、先述した「コンセントレーションブース」や、力こぶを鍛えられるトレーニングとして有名な「コンセントレーションカール」が使われますね。
エンタメ業界ではよく使われる
ビジネスやスポーツで使われることの多い「コンセントレーション」ですが、エンタメ業界でも、特にゲームのスキルや技の名前として「コンセントレーション」はよく使われます。普段から、ゲームで遊び慣れている人は「コンセントレーション」は聞きなれた言葉かもしれませんね。
ゲームに使われる「コンセントレーション」の意味も、「集中力を高める」といった意味です。具体的に、集中力を高めて次の攻撃の威力を大幅にあげる技や、大ヒットゲームのウマ娘では、高い集中力でスタートに出遅れにくくなるスキルとして使われています。
「コンセントレーション」の例文
ここで、コンセントレーションの例文を紹介します。
- 仕事に集中したいのでコンセントレーションブースに入った。
- 明日の試合に備えてコンセントレーションを高めなくてはいけない。
- この交渉は長期戦になるので、コンセントレーションをどう保つかが大事だ。
- コンセントレーションのスキルを習得すれば、魔法攻撃の威力があがる。
- 彼のコンセントレーションの強さは見習うべきだ。
「コンセントレーション」の英語表現
最後にコンセントレーションの英語表現について紹介します。
語源でも紹介したように「コンセントレーション」は「concentration」と書きます。意味は、日本語と同じく、「集中」、「濃縮」、「集結」です。
「concentration」を使った例文は以下のようになります。
- We showed high concentration for tomorrow`s competition.(明日の大会にむけて高い集中力を発揮した。)
- I want to work in a concentration booth.(コンセントレーションブースで仕事がしたい。)
- The trick is to take it easy on the concentration curls and keep going.(コンセントレーションカールは無理せずするのが継続のコツだ。)
- It’s hard to stay in concentration under this blazing sun.(この炎天下の中で集中力を保つのは困難だ。)
- My work is due tomorrow, so I have to maintain a high level of concentration.(作品の納期が明日までなので、高い集中力を維持しなければならない。)
まとめ
「コンセントレーション」は英語の「concentration」のカタカナ言葉です。コンセントレーションの意味は、「精神集中」や「集中力」を意味します。その他にも、医学・生物学用語では「濃度」、研磨用語では砥粒ホイールの砥粒の「割合」を意味します。
コンセントレーションにはそのまま、集中、集中力として使う場合と、「コンセントレーションブース」のように、うしろに名詞をつける使い方があります。ゲームの技名としても使用されることが多いので、ゲームに精通している人は見たことあるかもしれません。
化粧品の名前にも使用されているので、日常生活で触れることがある単語のひとつかもしれないでしょう。なので、覚えておいて損はない言葉ですね。