お礼状は、普段お世話になっている方へ感謝の気持ちを伝えるために送ります。電話でお礼を伝えたときも、手紙やはがきで改めてお礼状を送るのがマナーです。ビジネスシーンでも使う機会があるので、正しい書き方などを覚えておきましょう。
ビジネスシーンの「お礼状」の書き方基本
ビジネスシーンにおいて、上司や会社の同僚、取引先などから贈り物をいただくときがあるでしょう。その時は、お礼状を速やかにだし、感謝の気持ちを伝えるとよいでしょう。お礼状を書くときには、幾つかの注意点があります。送る相手に失礼のないようにマナーを把握して、感謝の気持ちを伝えましょう!
なるべく早くに出す
ビジネスシーンにおいて、贈り物などをいただいたときには、遅くとも3日以内にお礼状を出すのがマナーです。お礼状を出す意味には、「確かに受け取りました」という受領報告をすることがあります。できるだけ早く出した方が、送った相手側としても安心するでしょう。いただいたお礼の気持ちも込めて、なるべく早く出すようにしましょう。
簡潔に文を構成する
お礼状を書くときは長文で書く必要はなく、なるべく簡潔に文を構成しましょう。相手に対する感謝の気持ちと、今後の活躍を発展、健康を気遣う言葉を述べるようにします。ついでに仕事の要件を書こうとせず、シンプルにお礼の気持ちを伝えるようにしましょう。ビジネス文書では、時候の挨拶を交え書くのがおすすめです。
「ビジネスシーンのお礼状」をはがきで書くときの書き方
正式にお礼状を書くときには封書が望ましいですが、はがきで書いても感謝の気持ちを伝えられます。はがきで書くときには、宛名・差出人・日付をきちんと記載しましょう。宛名・差出人・日付を書くときの注意点を覚えておきましょう。
宛名
お礼状を書くときに、宛名を書くときのポイントを覚えておきましょう!宛名を書くときは、住所を小さめに書いて、社名や相手の名前を大きくかくようにしましょう。そのときは、番地は略さずに書き、「株式会社」や「有限会社」も略さずに書くようにしましょう・宛名は個人名なら「様」、部署あてに出すときは「御中」となります。
差出人
お礼状の差出人の書き方の基本は、表の右下に記載することです。縦書きの時は、切手の下に書くようにするとよいでしょう。
日付
お礼状の日付を書くときは、書いた日付を「敬具」のあとに書くようにするとよいでしょう。横書きの時は左寄せに書き、縦書きの時は結語の次の行に一字さげて記載します。年号は正式な文書の場合に入れますが、お礼所のときは入れなくても問題ありません。
ビジネスシーンの「お礼状」を手紙で出すときの注意点
ビジネスシーンで、お礼状を手紙で出すときの注意点を覚えておきましょう。お礼状を書くときには、相手との関係性や間柄を考え文を構成したり封筒を選んだりすることが大切です。また、封筒に手紙を入れるときも相手を思いやり手紙をいれるようにするとよいでしょう。
相手との間柄や関係性を考える
お礼状を手紙で出すときには、相手との関係性や間柄を考えて文を構成したり、手紙を入れる封筒を選ぶとよいでしょう。お礼状を出すときに使う封筒は、白地に無地のシンプルなものがおすすめです。封筒は喜びが重なるように、2重封筒を選ぶとよいでしょう。茶封筒は事務的な用途で使われるので、茶色のものはお礼状では避けた方が無難です。
封筒の入れ方
お礼状の手紙を封筒に入れるときには、封筒の種類により入れ方を注意する必要があります。全体を通してのポイントは、手紙は読みやすく取り出しやすいように、折り目を少なくすることです。手紙を入れるときにも、受け取る側がすぐに読み始められるように、頭から封入れをしていくとよいでしょう。
ビジネスシーンの「お礼状」における書き方例文
ビジネスシーンにおいて、お礼状を出すときには、時候の挨拶を交え文を構成するとよいでしょう。時候の挨拶を交えることで、取引先や上司の方にお礼状をだすときは、より丁寧さが伝わる文書となります。また、親しい間柄であっても、時候の挨拶を入れても問題ありません。万人に使える、時候の挨拶を交えたお礼状の書き方を覚えておきましょう!
贈り物のお礼状
取引先や上司などから贈り物をいただいたときのお礼状の例文を紹介します。
拝啓
~の候、~様におかれましてはご健勝のこととお慶び申し上げます。
日ごろは大変お世話になり、厚くお礼申し上げます。
さて、先日はご丁寧なごあいさつをいただきましたうえに、結構なお品をお贈りくださり、感謝申し上げます。
社員一同、さっそく風味を堪能させていただきました。
過分なお心配りをいただきまして恐縮いたしております。
~様の一層のご健勝をお祈りいたしますとともに、今後とも引き続きのご高配を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
まずは略儀ながら、書中をもってお礼申し上げます。
敬具
会社内のお礼状
会社内で餞別をいただいたときのお礼状の例文を紹介します。
拝啓
~の候、~様におかれましてはご健勝のこととお慶び申し上げます。
日ごろは大変お世話になり、厚くお礼申し上げます。
さて、このたび私の~部への転任に際しましては、暖かいお励みの言葉をいただきましたうえ、過分なるお心遣いを賜りまして、厚くお礼申し上げます。
また、~部在籍中は、ひとかたならぬご高配にあずかり、まことにありがとうございました。
おかげさまで、昨日より新しい職場に着任いたしました。
これまで~様から賜りましたご指導を胸に、今後も誠心誠意任務に精励する所存でございます。
これからも変わらぬご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
末筆ながら、~様の益々のご健勝をお祈りいたします。
まずは略儀ながら書中をもちまして、お礼申し上げます。
敬具
ビジネスシーンの「お礼状」の相手に喜ばれる書き方ポイント
ビジネスシーンにおいて、お礼状を書くときに相手に喜んでもらえる書き方のポイントを覚えておきましょう。お礼状は、相手に感謝の気持ちを伝えるもので、相手が文を読んで喜んでもらえるようにあたたかみがある文章にすることが大切です。ポイントを覚えておきましょう!
文例丸写しをしないで、あたたかみが感じる文章にする
お礼状を書くときに、礼儀を重視するあまりに文例が丸写しにならないように注意をしましょう。文例を丸写しにしてしまうと、相手に冷たい印象を与えてしまいます。文中に具体的なエピソードを加えると、あたかかみが感じる文章になりおすすめです。
例文
あたたかみがあるお礼状の例文を紹介します。
- この度はご丁寧なお心遣いをいただき、ありがとうございました。
- いただいた~は、家族皆大好物で、夕食時に美味しくいただきました。
ビジネスシーンの「お礼状」を代筆するときの注意点
ビジネスシーンにおいて、贈り物をいただいた本人に代わり、代筆でお礼状を書くときがあります。お礼状の代筆自体はマナー違反ではありませんが、代筆するときは気を付けるポイントがあるので、把握しておきましょう。
夫に代わり、妻が代筆をするとき
会社の上司などからお歳暮をいただいたときに、夫に代わり妻がお礼状の代筆をすることがあります。妻がお礼状の代筆をするときには、小さく「内」という文字を書きましょう。縦書きの場合は、差出人に夫の名前を書いて、その左下に書きます。横書きの場合は、右下に書くようにしましょう。親しい間柄の方に出すときには、「内」とは書かずに連名か妻の名前のみで書いても大丈夫です。
例文
お礼状を妻が代筆するときの例文を紹介します。
拝啓
~の候、~様におかれましては、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
さて、この度は結構なお品をいただき、ありがとうございました。
いつもお心遣いを賜りまして、恐縮に存じます。
~様の一層のご健勝をお祈りいたしますとともに、今後とも引き続きのご高配を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
まずは略儀ながら、書中をもってお礼申し上げます。
敬具
令和~年~月~日 〇〇〇〇 内
まとめ
ビジネスにおいて、お礼状を出すときには、お礼の気持ちに加え、相手の繁栄や健康を祈る言葉を、慣用句を交え簡潔に記載するとよいでしょう。大切なのは、贈り物をいただいたときには、なるべく早くに出すことです。感謝の気持ちを伝えるにはスピード感が大切です。また、電話でお礼を伝えたときでも、改めてはがきや手紙で送るのがマナーです。