「英気を養う」とは、活動するための「気力や体力を蓄える」ことを指します。 ビジネスシーンなどでも使われることのある「英気を養う」という言葉ですがについて、正しい意味や使い方に加え「英気を養う」方法についても詳しく解説します。
「英気を養う」の意味とは?
「英気を養う」は「えいきをやしなう」と読みます。あまり聞き馴染みがない方もいるかもしれませんが、ビジネスに関する会話の中で使われることのある言葉です。「英気を養う」の意味について、詳しく解説します。
「英気」とは何か
そもそも「英気」とは何かご存知でしょうか。「英気」とは「活動する気力」や「元気」「才気」のことを意味します。「仕事などに対するやる気」ともいえるでしょう。
気力や体力を蓄えること
「英気を養う」とは、活動するための「気力や体力を蓄える」ことを指します。「自分の力を最大限発揮するために、心身の状態を整える」というニュアンスを含んでいます。大事なプレゼンの前日や、重要な仕事上の交渉の前などに「英気を養う」ことは重要です。
「英気を養う」の使い方と例文集
「英気を養う」の意味は前述した通りです。ここでは「英気を養う」の具体的な使い方を、例文を交えて紹介します。
「英気を養う」の使い方
「英気を養う」は、日常会話でも使われますが、特にビジネスの場面で頻繁に使われる言葉です。気分転換などをして、「体力や気力を養う」ことを表す場合に使われます。
「英気を養う」の例文
「英気を養う」の例文を以下に挙げます。
- 来週は重要なプレゼンを控えているので、今週末はゆっくり休んで英気を養おうと思う。
- ここ最近疲れがたまっていてやる気が出ないので、温泉に行って英気を養うことにした。
- 上司に、数日間休暇を取って英気を養うように言われた。
- 私は読書が好きで、本を読むことで英気が養われる。
- チームで定期的に開かれる食事会には、社員たちの英気を養うという意味も含まれている。
「英気を養う」と「鋭気を養う」の違い
同じ「えいきをやしなう」という読み方で「鋭気を養う」と書く場合もあります。「英気を養う」と「鋭気を養う」では違う意味となるのか、詳しく解説します。
「鋭気を養う」の意味とは
「鋭気」とは、「鋭い気性」や「激しい気勢」のことを指し、物事に対する意気込みや気合いというニュアンスを含む言葉です。「鋭気を養う」は、「意気込みを作り上げる」という意味になります。これは「モチベーションを高める」という意味に近いといえるでしょう。
「英気を養う」は「心身の状態を整え、気力や体力を蓄える」という意味合いが強いので、「モチベーションを高める」という意味の「鋭気を養う」とは少し違うニュアンスを含んでいます。
一般的には「英気を養う」という表現が正しいとされていますが、「モチベーションを高める」という意味では、昭和に書かれた小説の中でも「鋭気をやしなう」という表記がされているため、この表記も正しいといえるでしょう。
「鋭気を養う」の例文
「鋭気を養う」の例文を以下に挙げます。
- 趣味の登山を満喫し、鋭気を養うことにした。
- 大きなプロジェクトの前の決起集会には、鋭気を養う目的も含まれている。
- 気分転換を図ることは、鋭気を養うためにも必要なことだと思う。
「英気を養う」方法とは?
例えば、仕事上の大切な日の前に心身のコンディションを整えることは重要です。疲れがたまっていて、そのままの状態だと能力を十分に発揮できないとき、「英気を養う」とよいでしょう。
では、「英気を養う」にはどんな方法が有効なのでしょうか。詳しく説明します。
十分な睡眠をとる
十分な睡眠をとることは、心身の健康を保つためにも重要です。睡眠不足の状態が続けば、身体の健康に悪影響を及ぼしかねません。質の良い睡眠をとることで、心も体も休められるので、気分もリフレッシュして英気を養えます。
好きなものを食べる
会社の飲み会や忘年会などでも「英気を養いましょう」という挨拶が使われることもありますが、美味しいものや好きなものを食べることで、気分転換ができます。
外食ばかりでは栄養が偏りがちで、逆に体調を崩してしまう可能性もあるため注意が必要ですが、自分が好きなものを食べに行ったり、食後のデザートを楽しんだり、食事によってリフレッシュを図ることは、「英気を養う」ことに繋がるといえるでしょう。
好きな音楽を聴く
音楽は癒しの効果が大きいとされており、「英気を養う」のに適した方法だといえます。自分が好きなお気に入りの音楽を聴くことはもちろんおすすめですが、癒し効果が高く、リラックス効果があるとされているヒーリングミュージックなどを聴いてみるのもよいでしょう。
仕事に疲れたら、ゆっくりと音楽を楽しむ時間をつくり、リフレッシュすることで「英気を養って」みましょう。音楽以外にも、映画やドラマを見て、その世界に思い切り浸って過ごすのも、現実を忘れて気分転換できるのでおすすめです。
デジタルデトックスをしてみる
最近では生活の必需品となっているスマートフォンやパソコンですが、常に大量の情報が入ってくることは、心を疲れさせる原因となる場合があります。休みの日には、スマートフォンの電源を1日切ってみるなど、思い切って情報を遮断してみる「デジタルデトックス」がおすすめです。
ただし、スマホ依存の傾向がある方などは、無理やりデジタルデトックスをすることで、逆にストレスが溜まってしまうこともあるので、半日だけ電源を切ってみるなど、時間を決めて試してみるのがおすすめです。
休暇を取って旅行する
休みを取得し、旅行することは「英気を養う」方法として適しています。日常の生活から離れて旅行することは、心を休ませるのに最適といえるでしょう。また、温泉などでゆっくりと過ごすことで、心だけでなく身体も休めて「英気を養う」のもおすすめです。友人や家族と一緒にゆっくりと旅行を楽しんでみましょう。
「英気を養う」の類義語・言い換え
「英気を養う」の類義語にはどのような言葉があるでしょうか。例文とともに詳しく解説します。
休養する
「休養する」は「仕事などを休み、体力や気力を養う」ことを意味する言葉です。これは「英気を養う」の類義語といえるでしょう。
- 疲れがたまってやる気が出ないので、しっかり休養を取ることにした。
- 休養を取ることで心身のコンディションを整える。
- 長期休暇を取り、ゆっくり休養することにした。
リフレッシュする
「リフレッシュする」とは「元気を回復する」という意味を指します。「気分転換する」というニュアンスも含んでおり、「英気を養う」の言い換え表現として使えます。
会社によっては、「リフレッシュ休暇」という制度を設けているところもありますが、この休暇は「英気を養う」ための休暇だといえるでしょう。
- 自然に触れることでリフレッシュを図った結果、仕事の効率が上がった。
- 休みの日は映画を観てリフレッシュすることに決めている。
- 長期休暇は実家に帰ってリフレッシュしている。
充電する
「充電する」は「エネルギーを蓄える」という意味で使われる言葉です。携帯電話などの電子機器を動かすための電力を蓄えることを表す言葉ですが、電子機器だけでなく人間に対しても使われることのある言葉で、その場合「気力や体力、元気を蓄える」ことを表します。
- 最近は疲労が蓄積していて仕事がはかどらないので、休みを取って充電する期間が必要だ。
- 上司に頼んで数日間休みを取り、しっかり充電してから復帰する予定だ。
「英気を養う」の英語表現
「英気を養う」を英語で表現すると「take a rest」「take a good rest」となります。
他にも「refresh(再び元気にする)」「retreat(本来の自分に戻る)」などで表すこともできます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回は「英気を養う」について解説しました。
最後に「英気を養う」のまとめです。
- 「英気を養う」とは、活動するための「気力や体力を蓄える」ことを指します。
- 「鋭気を養う」は、「意気込みを作り上げる」という意味で「モチベーションを高める」という意味に近いといえます。
- 「英気を養う」方法には十分な睡眠をとる、好きなものを食べる、好きな音楽を聴く、デジタルデトックスをする、休暇を取って旅行するなどがあります。
- 「英気を養う」の類義語は「休養する」「リフレッシュする」「充電する」などです。
- 「英気を養う」を英語で表現すると「take a rest」「take a good rest」となります。