「しております」と「しています」の意味の違いと使い方・敬語表現とは?類語・英語・例文も紹介

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「しております」「しています」の意味と違い

「しております」「しています」の意味と違い

「しております」と「しています」の違いを知っていますか?なんとなく「しております」の方が丁寧な表現なのでは?と思いがちですが、本当はどうでしょうか。「しております」と「しておいます」の意味と違いについて説明します。

「しております」と「しています」の両方とも現在進行形の表現で、何かの動作や事件などが現在行われていることを表す言葉です。

「しております」は「しています」の「いる」の謙譲語である「おる」を付けた表現として、「しています」より丁寧な表現です。

「いる」と「おる」は漢字で表記するとどちらも「居る」ですが、「いる」は「存在する」の意味を持ち、「おる」は謙譲語の意味もあわせて持つことが違いです。

「おる」が謙譲語ですので、自分の方を下げて相手を立てる表現ですが、「おる」の場合、通常の謙譲語と違い、特定の相手に向けての表現ではないので、「謙譲語Ⅱ」または「丁重語」として分類されます。

つまり、「しています」は私と同等の立場の人(同僚など)に使えて、「しております」は自分より目上の人に使えます。

また「おる」の場合、自分だけでなく、自分と同等な立場、または目の下の他の人を話すときも使える表現です。例えば、上司に同僚の話をするとき「佐藤はただいま商談で出かけております。」と使えます。

「しております」「しています」の使い方・例文

「しております」「しています」の使い方・例文

「しております」は丁重語として、改まった場面で使われることが多いです。それに比べて、「しています」は相手をあまり選びません。同等の立場の人にも使えるし、目の下の人、目の上の人に使う場合も意味が成立します。では「しております」と「しています」が実際どう使われているか説明します。

「しております」の使い方・例文

「しております」は丁重語ですので、自分の行為などを直接下げるというよりは、自分の行為やおかれた状況などを相手に丁寧に伝える表現です。

<例文>
・またのご来店を心よりお待ちしております。
・本日は9時からのイベント開催を予定しております。
・こちらに資料を準備しておりますので、ご自由にお取りください。
・本日はありがとうございました。ではまたご連絡お待ちしております。
・こちらこそご無沙汰しております。お変わりありませんか。

「しています」の使い方・例文

「しています」は「している」の丁寧な表現で、比較的にいろいろな状況・相手でも使える表現です。

<例文>
・海外に赴任することが決まったので、英会話の勉強に力を入れています。
・パンを焼いています。焼きあがったらおひとつどうですか?
・とても頑張っていますね。数値も正常ですし、このまま継続しましょう。
・費用は予算をオーバーしてしまいますが、あまりの好条件ですのでこちらの物件も検討しています。
・在宅勤務が増えたので、運動不足を防止するためにジョギングをしています。

「しております」の敬語表現

「しております」の敬語表現

「しております」を含む丁寧な表現や「しております」よりもさらに丁寧な表現を紹介します。

させていただいております

「しております」をさらに丁寧に表現するために、「させていただいております」という表現を使う方も多いでしょう。

動詞「する」に「もらう」の謙譲語である「いただく」、「いる」の丁重語である「おる」を合わせた表現で、二重敬語ではなく、文法的には間違っていません。とても丁寧な表現で、使うこと自体が間違いではありませんが、使い方には注意が必要です。

基本的に「させていただいております」は誰か自分より立場の上の人がいて、その人の許可のもとに何かをしていることを意味します。例えば上司から任命され新しい役職に就いたとき、「今回〇〇部の課長として就任させていただくことになりました。」などの言い方ができます。

しかし、多少回りくどい言い方として受け取ってしまう人もいますし、使用場面を間違えると違和感があるので、シンプルに「しております」を使った方が無難です。

いたしております

「いたしております」は「する」の謙譲語である「いたす」と「いる」の丁重語「おる」で構成された表現で、二重敬語ではなく、文法的に問題ない表現です。平文にすると「しています」になります。

「しております」よりさらに丁寧な表現になるので、社内の上司や家族など、身近な人にはあまり使いません。取引先の方など、社外の方に伝う方が自然です。例えば、「お待ちいたしておりました」「ご無沙汰いたしております」などの使い方ができます。

「いたしております」はとても丁寧な表現ですが、文脈によって不自然に感じられる場合もあるので、頻繁に使用することは控えましょう。

されております

「されております」は「する」の尊敬語「される」に「いる」の丁重語「おる」で構成されています。一見正しい敬語表現のように聞こえますが、間違った表現です。丁重語「おる」は自分や自分同等、または目の下の人に対してのみ使えるので、目上の人に行動に対しては「おる」を使えないためです。

部長に課長の出張を報告するとき、「〇〇課長はただいま出張で席を外されております」という表現を使うことがあるかもしれません。目上の人である部長と課長両方に敬意を表そうとして、間違った表現になってしまったのでしょう。この場合は「〇〇課長はただいま出張で席を外しております」が正しい表現です。

しておられます

「おられます」は「いる」の丁重語「おる」にさらに丁寧語の「れる」を使った表現ですので、二重敬語になり間違った表現です。

関西などの方言で「いる」の意味で「おる」を使う場合があり、そういった場合には「しておられます」も間違った表現ではありませんが、標準語での「しておられます」は間違った表現になるので、特にビジネスシーンでは使わない方が無難な表現です。

ご無沙汰しております

「お久しぶりです」と同義語で、長い間連絡を取り合っていない、久しぶりに会った人に使う表現です。「ご無沙汰しております」は謙譲語として目の上の人に使うことが多く、「お久しぶりです」は丁寧語として誰にでも使える表現です。

「ご無沙汰しております」は「久しく訪問をしていないこと」を意味する「無沙汰」に「いる」の丁重語「おる」を合わせた言葉です。久しぶりに会った喜びだけでなく、長い間連絡できなかったことを申し訳なく思う気持ちも込められた表現です。

申し上げております

「申し上げております」は「言う」の謙譲語「申す」に前の言葉をより強調する補助動詞「あげる」、「いる」の丁重語「おる」をあわせた表現です。自分の気持ちや動作を相手に伝えるときの丁寧な表現として「お祈り申し上げます」や「感謝申し上げます」などの言い方があります。

「お待ち申し上げております」という表現がよく使われますが、「待つ」の丁寧語「お待ち」に謙譲語の「申し上げる」を合わせた表現なので、厳密に言うと二重敬語で間違った表現です。しかし、広く使われている表現ですので、一般的には正しい表現として認識されています。

「しております」「しています」の英語表現は?

「しております」「しています」の英語表現は?

「しております」と「しています」の英語表現を紹介します。

英語は「look forward to」

「しております」と「しています」が現在進行形なので、「~ing」の表現で訳する方もいますが、「look forword to」の方が自然な表現です。他にも「wait」「await」などの表現があります。

例文

英語の「しております」を使用した例文を見てみましょう。
・I am looking forword to seeing you soon.
・I will be waiting to hear from you.
・I eagerly await your reply.

「しております」「しています」の対義語

「しております」「しています」の対義語

今度は「しております」「しています」の対義語についてみてみましょう。

対義語は「しておりません」「していません」

「しております」の対義語は「しておりません」、「しています」の対義語は「していません」です。

例文

「しておりません」と「していません」の例文を紹介します。
・その商品は弊社ではもうお取り扱いしておりません。
・あの駅前のお店はもう営業していません。他のお店を当たりましょう。

まとめ

「しております」と「しています」の違い、もうわかりましたか。敬語表現は一見正しく見えても二重敬語や間違った表現である可能性もありますので、特にビジネスシーンで使うときには一度確認して間違わないようにしてくださいね。

しております

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