お忙しいところ恐縮ですがの意味と使い方|類語・英語・返信も例文解説

「お忙しいところ恐縮ですが」の意味とは?使い方や類語・英語、返信の仕方も例文解説
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「お忙しいところ恐縮ですが」とは、ビジネスシーンにおいてはメールや手紙だけでなく口頭でもあいさつの枕詞としてよく使われる「相手を思いやる」言葉です。この記事では類語や英語についても、例文を交えて徹底解説しています。

目次

「お忙しいところ恐縮ですが」の読み方

「お忙しいところ恐縮ですが」の読み方

「お忙しいところ恐縮ですが」を深く理解するために、まずは使われている3つの漢字それぞれの読み方を一つずつ深掘りしていきます。

3つの漢字それぞれの読み方
  • 「忙」は音読みで「ボウ/モウ」訓読みで「いそが(しい)/せわ(しい)」と読みます。
  • 「恐」は音読みで「キョウ」訓読みで「おそ(れる)/おそ(ろしい)/こわ(い)」と読みます。
  • 「縮」は音読みで「シュク」訓読みで「ちぢ(まる)・ちぢ(む)・ちぢ(める)」と読みます。

それぞれ3つの漢字の音・訓読みと送りがなを組み合わせ、「お忙しいところ恐縮ですが」は「おいそがしいところきょうしゅくですが」と読みます。

「お忙しいところ恐縮ですが」の意味とは?

「お忙しいところ恐縮ですが」の意味とは?

「お忙しいところ恐縮ですが」の意味は、依頼するときの前置きとして、相手が時間を費やしてくれることに対して申し訳なく思う気持ちを表現するクッション言葉です。

「お忙しいところ恐縮ですが」の意味を深く理解するために、使われている3つの漢字のそれぞれの意味と、それに組み合わされた文節を一つずつ深掘りして見てみましょう。

3つの漢字それぞれの意味
  • 「お」は形容詞・形容動詞の接頭語で、「尊敬の意や丁寧さ・上品さを表す」意味があります。
  • 「恐」は音読みで「キョウ」訓読みで「おそ(れる)/おそ(ろし「忙しい」は「いそがしい・せわしない・すべきことが多くて落ち着かない・休むひまがない」の意味があります。
  • 「ところ」は「抽象的な場所や場面や局面・範囲・事柄や程度」を意味します。
  • 「恐縮」は「恐れることによりかしこまること」を意味から転じ、「ありがたさを感じることによりかしこまること」を意味します。
  • 「ですが」は助動詞「です」に否定形の助詞「が」を組み合わせた言葉で、あとに述べる内容が反対であることを示す意味があります。

それぞれ3つの漢字と文節ごとの持つ意味を組み合わせると、「お忙しいところ恐縮ですが」は、「いそがしいところにすみませんが」を表す丁寧な言い回しになります。

「お忙しいところ恐縮ですが」の類義語・言い換え

「お忙しいところ恐縮ですが」の類義語・言い換え

「お忙しいところ恐縮ですが」の類義語・言い換えには、次のような言葉があります。

「お忙しいところ恐縮ですが」の類義語・言い換え
  • お忙しいところですが
  • 恐れ入りますが
  • 恐縮ですが
  • ご多忙と存じますが
  • ご多用中恐縮でございますが
  • お忙しい中、失礼いたします
  • お忙しいところ申し訳ございません

ひとつずつ見ていきましょう。

「お忙しいところ恐縮ですが」の類義語1「お忙しいところですが」

「お忙しいところ恐縮ですが」の類義語1つ目は「お忙しいところですが」。この記事のテーマである「お忙しいところ恐縮ですが」から、「恐縮」を外した言い回しです。「恐縮」を外しても「お忙しいところですが」は「お忙しいところ恐縮ですが」は同義語として使える言葉です。例文を見てみましょう。

例文
  • お忙しいところですが、明日はお越しいただけるとうれしいです。
  • お忙しいところですが、どうか宜しくお願いいたします。

「お忙しいところ恐縮ですが」の類義語2「恐れ入りますが」

「お忙しいところ恐縮ですが」の類義語2つ目は「恐れ入りますが」。この記事のテーマである「お忙しいところ恐縮ですが」から「忙しい」要素を外して、名詞である「恐縮」を動詞「恐れ入る」へ変化させた言い回し。「忙しさ」にかかわらず、相手の状況を尊重し推し量る意図で使える言葉です。例文を見ていきましょう。

例文
  • (35度を超える暑い中に)恐れ入りますが、明日はお越しいただけるとうれしいです。
  • (お忙しいところ)恐れ入りますが、どうか宜しくお願いいたします。

「お忙しいところ恐縮ですが」の類義語3「恐縮ですが」

「お忙しいところ恐縮ですが」の類義語3つ目は「恐縮ですが」。上述の「恐れ入りますが」で使われる動詞「恐れ入る」を名詞「恐縮」へ変化させた言い回しで、使い方は同じです。例文を見ていきましょう。

例文
  • (35度を超える暑い中に)恐縮ですが、明日はお越しいただけるとうれしいです。
  • (お忙しいところ)恐縮ですが、どうか宜しくお願いいたします。

「お忙しいところ恐縮ですが」の類義語4「ご多忙と存じますが」

「お忙しいところ恐縮ですが」の類義語4つ目は「ご多忙と存じますが」。「多忙」とは「非常に忙しいこと」を表す名詞。「ご」は名詞に付ける接頭語で、丁寧さや品を表す言葉です。「存じる」は「思う・知る」の謙譲語で、「が」は否定形の助詞であとに述べる内容が反対であることを示す言葉です。「お忙しいところ恐縮ですが」は敬語の丁寧語であり、「ご多忙と存じますが」は敬語の謙譲表現として使います。例文を見ていきましょう。

例文
  • ご多忙と存じますが、明日はお越しいただけるとうれしいです。
  • ご多忙と存じますが、どうか宜しくお願いいたします。

「お忙しいところ恐縮ですが」の類義語5「ご多用中恐縮でございますが」

「お忙しいところ恐縮ですが」の類義語5つ目は「ご多用中恐縮でございますが」。「多用」とは「用事が多くて忙しいこと」を表現する名詞。「ご」は名詞に付ける接頭語で、丁寧さや品を表す言葉です。「恐縮」は「ありがたさを感じることによりかしこまること」、「ございます」は補助動詞「…だ」の丁寧語。「…です」に比べると一層丁寧な言い回しです。例文を見てみましょう。

例文
  • ご多用中恐縮でございますが、明日はお越しいただけるとうれしいです。
  • ご多用中恐縮でございますが、どうか宜しくお願いいたします。

「ご多用中恐縮でございますが」は「お忙しいところ恐縮ですが」の同義語です。

「お忙しいところ恐縮ですが」の類義語6「お忙しい中、失礼いたします」

「お忙しいところ恐縮ですが」の類義語6つ目は「お忙しい中、失礼いたします」。「お忙しい中」は「お忙しいところ」の同義語。「失礼」は「礼儀に反するふるまいをすること」で、「いたします」は「する」の謙譲語。あとに続く文章が反対の意であれば、否定形の助詞「が」を組み合わせる言い回しもします。例文を見てみましょう。

例文
  • お忙しい中、失礼いたします。どうぞ宜しくお願いいたします。
  • お忙しい中、失礼いたしますが、どうぞ宜しくお願いいたします。

「お忙しいところ恐縮ですが」の類義語7「お忙しいところ申し訳ございません」

「お忙しいところ恐縮ですが」の類義語7つ目は「お忙しいところ申し訳ございません」。「お忙しいところ恐縮ですが」の「恐縮ですが」のかわりに「申し訳ございません」の謝罪の意味がある言葉と組み合わせることにより、「お忙しいところ恐縮ですが」と同義語になる言い回しです。例文を見ていきましょう。

例文
  • お忙しいところ申し訳ございませんが、明日はお越しいただけるとうれしいです。
  • お忙しいところ申し訳ございません、どうか宜しくお願いいたします。

「お忙しいところ恐縮ですが」の英語表現

「お忙しいところ恐縮ですが」の英語表現

「お忙しいところ恐縮ですが」の英語は、次のような言い回しをします。例文で見ていきましょう。

例文
  • I know you are very busy, but can I ask you?(忙しいのは知っているけれど、頼める?)
  • Sorry to bother you, but can I ask you?(忙しいところだけれど、頼んでいい?)
  • I understand you are very busy, but would you mind asking?(お忙しいところに恐縮ですが、頼みたいことがございます。)
  • I understand you are occupied at the moment, but would you mind asking?(お忙しいところに恐縮ですが、頼みたいことがございます。)

I understandよりI knowの方が砕けた印象です。「,」のあとに続く文章で丁寧さを表現します。

「お忙しいところ恐縮ですが」の使い方と例文集

「お忙しいところ恐縮ですが」の使い方と例文集

「お忙しいところ恐縮ですが」の使い方と例文を見ていきましょう。

「お忙しいところ恐縮ですが」の使い方

「お忙しいところ恐縮ですが」は相手の状況を配慮している心遣いを伝える言い回しで、ビジネスシーンにおいてもとてもよく使われている言葉です。頼みごとやお願いしたいことがあるときに文頭に加えると、伝えやすくなるメリットがあります。

「お忙しいところ恐縮ですが」を使用するときの注意点

相手の状況がどう考えても忙しくないときに「お忙しいところ恐縮ですが」といわれると、相手によっては不快に感じることがあります。「お忙しいところ恐縮ですが」は相手を配慮する言葉ではありますが状況を省みずに使うと、かえって逆効果になってしまいます。

たとえば、どうしても事業を休業せざるを得ない(暇を持て余している)相手に対して「お忙しいところ恐縮ですが」は決して使うべき言葉ではありません。

「お忙しいところ恐縮ですが」の例文

次に、「お忙しいところ恐縮ですが」の例文を見ていきましょう。

「お忙しいところ恐縮ですが」の例文その1「返事・回答・確認を求める」

「返事・回答・確認を求める」場合の「お忙しいところ恐縮ですが」の例文を紹介します

例文
  • お忙しいところ恐縮ですが、ご回答をいただけると幸甚です。
  • お忙しいところ恐縮ですが、ご確認のほどよろしくお願いいたします。

「お忙しいところ恐縮ですが」の例文その2「参加を求める」

「参加を求める」場合の「お忙しいところ恐縮ですが」の例文を紹介します

例文
  • お忙しいところ恐縮ですが、ミーティングにはご参加くださいますようお願いいたします。
  • お忙しいところ恐縮ですが、山田様のお越しをお待ち申し上げます。

「お忙しいところ恐縮ですが」への返信方法

「お忙しいところ恐縮ですが」への返信方法

受信したメールなどに「お忙しいところ恐縮ですが」と書かれてあった場合、特にその点には触れずでかまいません。

「お忙しいところ恐縮ですが」と記して送ったメールに対して相手からの返事を受け取った場合には、「お忙しいところにありがとうございます。」や「ご多忙のところ、早速ご返信いただき恐縮です。」などと返信します。

まとめ

「お忙しいところ恐縮ですが」は相手の状況を配慮する心遣いを示す言葉で、物事を頼みたいときなどの文頭につけるとスムーズになる言い回しです。ビジネスシーンにおいてはよく使われる言葉で、ビジネスマナーを向上させる言い回しでもあります。ただ、相手がどうみても忙しくないであろう場合には、使うべき言葉ではありません。そのような場合には、「お忙しいところ」を外して「恐縮ですが」と言いまわすことにより、スマートな印象になります。

「お忙しいところ恐縮ですが」の意味とは?使い方や類語・英語、返信の仕方も例文解説

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