「ご健勝」の正しい使い方を知っていますか?ビジネスメールやお礼状では非常に多く使う言葉です。この記事では「ご健勝」の意味・使い方・英語・類語・例文を徹底解説します。ビジネスパーソンとして確実に頭に入れておきましょう。
「ご健勝」の読み方
「ご健勝」は「ごけんしょう」と読みます。書き言葉として使われることもあるため、音だけ覚えていてもしょうがありません。しっかりと漢字と読み方は覚えておきましょう。
「ご健勝」の意味とは?
「ご健勝」は「健康で元気なこと」を意味しています。「ご」をつけることで丁寧さを表現しており、「健勝」だけでも同じ意味を表現できます。
「ご健勝」の類義語・言い換えと違い
ここでは「ご健勝」の類義語・言い換えを紹介します。「ご健勝」が故事に対して使う言葉ですので、場合によっては適切に言い換える必要があります。また、相手が現在どんな状況にあるのかを考えて、「ご健勝」を使わないという場面も。「ご健勝」の類義語・言い換え表現を覚えておくことは社会人には必須ですので、確実に覚えておきましょう。
「ご健勝」の類義語1「ご清栄」
「ご健勝」の類義語1つ目は「ご清栄」です。「ご清栄」は「ごせいえい」と読み、「相手の健康や繁栄を祝う」という意味があります。「繁栄」の意味をとって、よく会社などへの手紙やメールによく使われています。
貴社益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
「ご健勝」の類義語2「ご清祥」
「ご健勝」の類義語2つ目は「ご清祥」です。「ご清祥」は「ごせいしょう」と読み、「相手の幸せを祝う」ことを意味して手紙などで使われます。法人や会社などの団体には使わない表現で、個人宛のものにのみ使えることに注意しましょう。
皆様方には益々ご清祥のこととお喜び申し上げます。
「ご健勝」の類義語3「ご隆昌」
「ご健勝」の類義語3つ目は「ご隆昌」です。「ご隆昌」は「ごりゅうしょう」と読み、「勢いが盛んなこと」「栄えていること」を意味する言葉です。手紙や挨拶において、相手が栄えていることを祝って使う言葉として知られています。
貴社、益々ご隆昌の段何よりでございます。
「ご健勝」の類義語4「ご盛栄」
「ご健勝」の類義語4つ目は「ご盛栄」です。「ご盛栄」は「ごせいえい」と読み、相手のビジネスの繁栄を祝う言葉として使用されます。個人宛にではなく、会社や組織に対して使うのが一般的です。しかしながら、葬儀業界や介護業界などに使うと失礼にあたる可能性もあるので注意が必要です。
時下、益々ご盛栄のこととお慶び申し上げます。
「ご健勝」の類義語5「ご健康」
「ご健勝」の類義語5つ目は「ご健康」です。「ご健康」は文字通り「相手に悪いところがない」ことを意味しています。よって、「ご健康」と「ご健勝」はほとんど同じ意味を指しています。ですので、「ご健康」と「ご健勝」は一緒に使ってしまうと、意味が重なってしまいます。「ご健康とご健勝」のように、同時に2つを使わないように気をつけましょう。
今後益々のご成功とご健康をお祈り申し上げます。
「ご健勝」は目上のひとに使える?
「ご健勝」は目上のひとに使っても大丈夫なのでしょうか?ビジネスシーンでも使われる表現なので、使う相手によっては「ご健勝」を使っていいのかを迷うひともいるでしょう。ここでは「ご健勝」が目上のひとに使ってもいいものなのかを解説します。「ご健勝」の構造をしっかりと理解していれば、かんたんに覚えられますよ。
「ご健勝」は尊敬の意味を含む
「ご健勝」は尊敬の意味を含んでいます。なぜなら「ご健勝」の「ご」が対象への尊敬を表しているから。よって、「ご健勝」は目上のひとに使えるのです。もちろん、部下などの目下のひとにも使えます。
「ご健勝」はビジネスメールによく使う表現
「ご健勝」はビジネスメールを書く際には必須といっていいほどの表現です。なぜなら、文頭の挨拶としても、文末の結びとしても使えるから。取引先との連絡や、転勤時の連絡をする際には使うことになります。メールでのたくさん使う表現であることは頭に入れておきましょう。
「ご健勝」の使い方と例文集
「ご健勝」の意味や類義語をせっかく覚えたとしても、実際の使い方を知らなくては意味がありません。ここでは「ご健勝」の使い方、使うときの注意点、例文について紹介します。特に注意点は意識しておかないと「ご健勝」を使うことで相手のことを不快にさせてしまうかもしれませんので、しっかりと頭に入れておきましょう。
「ご健勝」の使い方
「ご健勝」は個人宛に使いましょう。会社や組織などに使う際には「ご発展」や「ご盛栄」などの別の適した表現に言い換えれば OKです。「ご健勝」は決まったフレーズで使われることがほとんどですので、後述いたします「ご健勝」を含む表現を頭に叩き込んでおくことが「ご健勝」を使うポイントです。
「ご健勝」を使用するときの注意点
「ご健勝」を使うときには「使う相手の状態」に注意しましょう。「ご健勝」を使う相手を間違ってしまうと、相手を不快にさせたり、ネガティブな印象を受け取られたりしてしまうことも。具体的には、以下のようなひとには使用を控えたほうがいいです。
- 病気をもっている方
- 怪我をしている方
- 高齢の方
「ご健勝」を使う際には、相手の失礼にあたらないように注意して使うようにしましょう。
「ご健勝」の例文
「ご健勝」を使った例文は以下のとおりです。
- 皆様におかれましては、益々ご健勝のことと存じます。
- 皆様のご健勝とご活躍をお祈り申し上げます。
- 皆様のご健勝と貴社のご発展を祈念しております。
「ご健勝」を使う場面
ここでは「ご健勝」を使う場面について紹介します。「ご健勝」はわりかし使うタイミングが限定されている言葉です。よって、使うタイミングさえ押さえておけば、心の中で準備できます。「ご健勝」を使う場面を知ることで、社会人としての余裕を身につけましょう。
ビジネスメールの挨拶や結びに
「ご健勝」はビジネスメールの挨拶や結びとしてよく使われます。ビジネスメールにおいて「ご健勝」を使うことによって「相手の健康を祈っていること」を表現し、良好な関係を築くための一歩になります。ぜひ、ビジネスメールには「ご健勝」を使うようにしましょう。
お祝いの席のスピーチなどに
お祝いの席やスピーチなどでも「ご健勝」を使うことが可能。よく例に挙げられる場面として「結婚式の乾杯の場面」があります。このシーンでも同様に「ご健勝」を使うことによって、形式的な正しさによって場の空気が引き締まり、その後の楽しい時間へとスムーズにつなげられます。
お礼状や年賀状などに
「ご健勝」はビジネスメールで使うのと同じように、お礼状や年賀状などの手紙類にも使えます。挨拶や結びの言葉として使うことによって、相手の健康を気遣ったり、これからの健康を祈ったりできるのです。
「ご健勝」を含んだ表現
ここでは「ご健勝」を含んだ表現を紹介します。「ご健勝」はさまざまな使い方をするというよりも、決まった形の一部として使うことがほとんど。決まった形を頭に入れておくことによって、いちいち「ご健勝」について悩むことが少なくなりますよ。
「ご健勝のことと存じます」の意味
「ご健勝のことと存じます」は「ご健康で元気であることと思います/知っています」という意味です。「存じます」は「思っている」「知っている」の謙譲語ですので、自分の行為をへりくだることによって相対的に相手に敬意を表しているのです。
「ご健勝のこととお慶び申し上げます」の意味
「ご健勝のこととお慶び申し上げます」は「健康で元気なことを喜んで/祝って言います」という意味です。「お慶び」とは「喜びや祝いの言葉をのべる」という意味。「多くのひとにとって喜ばしいことであること」を指すときに使われます。
「ご健勝とご多幸をお祈り申し上げます」の意味
「ご健勝とご多幸をお祈り申し上げます」は「これからも健康で元気であり、幸せが多いことを祈っています」という意味。「ご多幸」は「ご健勝」と一緒に使われることがとても多い言葉で、個人向けに使われます。
「ご健勝とご活躍をお祈り申し上げます」の意味
「ご健勝とご活躍をお祈り申し上げます」は「これからも健康で元気であり、活躍することを祈っています」という意味。結びの言葉として使用され、相手のこれからを楽しみにしていたり、期待していたりするときに使います。
「ご健勝とご発展を祈念いたしております」の意味
「ご健勝とご発展を祈念いたしております」は「健康で元気があることと、発展することを祈っています」という意味。一般的には「ご健勝」は個人に対して、「ご発展」は会社や組織に対して使うものです。よって、「皆様のご健勝と貴社のご発展を祈念しております」と使うこともあります。
「ご健勝」を英語でいうと?
「ご健勝」を英語で表現すると以下のようになります。決まった表現ですので、まとめて覚えてしまいましょう。
- We wish you good health and well-being.(皆様のご健康とご健勝をお祈りします。)
- I pray for your continued success in the future.(皆様の益々のご活躍を心よりお祈り申し上げます。)
まとめ
「ご健勝」はビジネスにおいて欠かせない言葉のひとつです。「健康で元気であること」を意味しており、決まったフレーズの一部として使うことによって、相手と良好な関係を築けます。社会人となれば頻繁に使うことになる言葉ですので、確実に頭に入れたうえで、使えるようになっておきましょう。