「アイキャッチ」とは、見る人の注意をひくための映像や画像のことで、マーケティングや広告業界でよく耳にする言葉です。効果的な「アイキャッチ」を使えば、商品やサービスの購入意欲を刺激できます。この記事では「サムネイル」との違いも解説します。
「アイキャッチ」の意味とは?
「アイキャッチ」とは、見る人の注意を惹きつけられる映像や画像のことで、「アイキャッチャー」ともいいます。画像だけ、文字だけの「アイキャッチ」よりも、画像と文字、音楽やナレーションなど複数の要素を組み合わせることで、より印象的な「アイキャッチ」になります。
1.インターネットでの「アイキャッチ」
インターネットでの「アイキャッチ」とは、Webサイトの記事やブログ本文の最初にある、閲覧者の注意を惹くために載せる画像をいいます。「アイキャッチ」にきれいで目立つ画像を設定するとクリック率が上がり、滞在時間も伸びて記事を読んでもらえる可能性がアップします。なおかつ記事の内容を反映している「アイキャッチ」画像なら、閲覧者は一目見ただけで内容をイメージできます。商品やサービスを紹介するアフィリエイトブログは、「サムネイル」の出来が収益を左右するとまでいわれます。
2.テレビでの「アイキャッチ」
テレビの「アイキャッチ」とは番組の中盤、CMの前後に付くタイトル画面をいい、とくにアニメ番組で使われています。「アイキャッチ」は3秒ほどで、タイトルとともに目を惹く映像や画像が使われ、キャッチーなナレーションと音楽も付きます。「アイキャッチ」は視聴者にCM後も番組が続くことを知らせ、CM中にチャンネルを変えづらくする効果があります。
3.広告での「アイキャッチ」
広告の「アイキャッチ」とは、店頭の商品陳列棚に付くPOPのことです。店舗が打ち出している商品や今売れている商品に付け、来店者に存在をアピールします。「アイキャッチ」POPの文字は太く大きく、赤や黄色を多用して目を惹くような工夫がされています。
「アイキャッチ」の由来・語源
カタカナ語の「アイキャッチ」は英語の「eye(目)」と「catch(捕まえる)」を合わせた和製英語「eyecatch」です。
「アイキャッチ」の類義語・言い換え
「アイキャッチ」のような広告・宣伝手段には「ステルスマーケティング」と「キャッチコピー」もあります。閲覧者の注意を惹く目的は共通していますが、手法はそれぞれ異なります。
1.ステルスマーケティング
「ステルスマーケティング」とは、一般消費者または消費者になりすました業者がネットで商品やサービスについての記事を書き、宣伝する手法をいいます。多くのファンを持つ芸能人や一般人のブロガーに依頼し、商品の使用感や体験談を公表してもらうことも「ステルスマーケティング」です。「アイキャッチ」同様に閲覧者の注意を惹く宣伝方法のひとつですが、「ステルスマーケティング」は宣伝していることを意図的に隠しているため、発覚して非難を浴びた企業もあります。
2.キャッチコピー
「キャッチコピー」とは、見る人や聞く人を惹きつけられる煽り文句や謳い文句のことです。文章で表現する「アイキャッチ」といえ、告知や宣伝に用いられます。「キャッチコピー」は誰に何を伝えたいのか、ターゲットをはっきりさせることが大切です。「キャッチコピー」と画像を組み合わせ、魅力的な「アイキャッチ」を作ることもあります。
「アイキャッチ」と「サムネイル」の違い
Webサイトやブログでは同じ画像を使っていても、表示方法や場所によって名前が違います。「アイキャッチ」と「サムネイル」の違いを知っておきましょう。
本来「サムネイル」は縮小した「アイキャッチ」のこと
「サムネイル」は英語の「Thumb nail(親指の爪)」が語源のカタカナ語で、縮小された画像のことです。Webサイトやブログで設定している「アイキャッチ」画像を、自動的に縮小して表示します。「アイキャッチ」画像を作成するときは、「サムネイル」表示でどう見えるかにも配慮しましょう。「サムネイル」をカスタマイズしたり、「アイキャッチ」と「サムネイル」を別画像で設定できるサービスもあります。
SNSでの「アイキャッチ」と「サムネイル」
SNSのTwitterやFacebookでは、シェアしたときの表示画像を「サムネイル」と呼んでいます。また、TwitterやLINEアカウントのプロフィール画像も「サムネイル」です。「サムネ」と略して呼ぶこともあり、「サムネを変える」や「サムネをアップロードする」などと使います。
「アイキャッチ」を英語でいうと?
「eyecatch」は和製英語で、英文では「eye-catche」や「eye-catcher」と表現します。また、形容詞形は「eye-catching(人目を惹く)」です。「アイキャッチ」の英語表現には、「featured image(注目の画像)」や「an eye-catching image(アイキャッチ画像)」も。また、「eye」の代わりに「attention(注意)」を使うと、より自然に英訳できます。
・a new performance excellent in an eye-catch can be performed(優れたアイキャッチの新鮮な演出)
・increasing an eye-catching effect on a cosmetic(化粧品のアイキャッチ効果を高める)
・The image to get the people attention(アイキャッチになる画像)
Webサイトで効果の高い「アイキャッチ」画像の作り方
訴求力の高い「アイキャッチ」画像を作るときは、閲覧者に内容を想起してもらえるイメージ選びが大切です。Webサイトの記事と「アイキャッチ」画像とがマッチしていないと、閲覧者には手抜きに見えてしまい、混乱させる原因にもなってしまいます。
「アイキャッチ」画像はターゲットを絞って作る
「アイキャッチ」画像は、ターゲットを絞って作りましょう。見る人を惹きつけ、共感を覚えてもらえるような「アイキャッチ」画像にするには、どんな人に見せたいのか、見た人にどう感じて欲しいのかを決めておくことが大切です。
「アイキャッチ」画像の作成ツールやサンプルサイトを活用
「アイキャッチ」画像を作るためのソフトウェアや、Webブラウザで利用できるツールを活用してみましょう。有料だけでなく無料のものもあるので、使い心地をいろいろ試してみてはいかがでしょうか。サンプルサイトで多くの「アイキャッチ」画像を見てイメージを膨らませてからの方が、デザインを具現化しやすくもなります。
「アイキャッチ」画像を作るコツ
キャッチコピーを合わせた「アイキャッチ」画像を作るなら、背景となる画像はシンプルにし、文字が目立つようにしましょう。「アイキャッチ」画像に要素を詰め込みすぎてしまうと、乱雑な印象になって一番伝えたいことがわかりにくくもなってしまいます。ビジネス関連の硬い印象の記事では、記号化した絵柄を「アイキャッチ」に使うと、読者の興味を惹きやすくなります。
「アイキャッチ」の使い方と例文集
「アイキャッチ」の使い方を例文とともに紹介します。ビジネスシーン、とくに広告やマーケティング、販売分野で多く登場する言葉ですので、使い方を知っておきましょう。
「アイキャッチ」の使い方
「アイキャッチが弱い」とは、映像や画像が魅力的ではなく、人を惹きつける力が弱いことをいいます。また、「アイキャッチ戦略」とは、企業広告やホームページに「アイキャッチ」を使う広告戦略のことです。売上アップだけでなく、企業や扱い商品・サービスのブランドイメージを高めるのにも寄与します。
「アイキャッチ」の例文
「アイキャッチ」を使った例文を紹介します。
- インパクトのあるPOPに加え、商品紹介の映像を流すとより高いアイキャッチ効果が期待できる。
- ブログで商品宣伝のためにアイキャッチ画像を追加したら、アクセス数が大幅に増加した。
- うちの子供たちは、新番組のアニメ〇〇のアイキャッチに釘付けになっている。
- 優れたアイキャッチは、新鮮な演出をするのに一役買ってくれる。
- アイキャッチを作る前に、ターゲットを絞り込むことが大切だ。
まとめ
「アイキャッチ」とは、見る人を惹きつける効果がある映像や画像のことです。優れた「アイキャッチ」は見た人の購買意欲を刺激し、商品やサービスの売上アップも期待できます。「eyecatch」は和製英語なので、英文では「eye-catche」などと表記しましょう。