「ジーザス」と映画やドラマで叫ぶシーンを見たことはありますか?さまざまな場面で使用される「ジーザス」とはどんな意味なのでしょうか。本記事で「ジーザス」の使い方や類語・例文をわかりすく解説しています。ビジネス場面でも使えるのかも紹介します。
「ジーザス」の意味とは?
「ジーザス」は名詞と感嘆詞の2つの意味があります。そして、私たちが日頃、映画やドラマで見聞きする「ジーザス」は後者の感嘆詞です。
それぞれの意味をまずは解説します。
名詞
「ジーザス」を名詞で使用するときの意味は「イエス・キリスト」です。イエス・キリストはユダヤの街であるベツレヘム出身で、神の子として崇められたキリスト教の創始者を指します。
また、キリスト教に関係なく、人名として「ジーザス」が使用される場合もあるでしょう。
ジーザスの英語表記は「Jesus」ですので、これを「ジェズス・へスウス・ヘスス」などと読み替えて人名としているのです。
現代では、キリスト教の十字架からインスピレーションを受けたファッションブランドなどがブランド名の一部に「ジーザス」を付けることもよく見受けられますね。
感嘆詞
感嘆詞としての「ジーザス」は、ポジティブとネガティブ両方の意味があります。
まず、ポジティブな意味には以下が考えられますね。
・神よ、ありがとう!
・やった!
・信じられない!
嬉しい気持ちや喜びを表現する意味の感嘆詞です。
一方でネガティブな意味にはこれらがあります。
・くそ!
・ちくしょう!
・なんてこった!
・まじかよ
・そんな!
・ふざけるな!
嫌なことがあったり、衝撃を感じるできごとがあったりした場合には、ネガティブな意味の「ジーザス」が使われるでしょう。
「ジーザス」の語源・由来
「ジーザス」の語源はヘブライ語の「ヤハウェ(救世主)」です。
キリスト教が世界各国へ伝わるなかで表記や読み方も変わっていき、「ジーザス」と呼んだり、「イエス」と呼んだりするようになりました。宗教の解釈は宗派によって異なりますので、この記事では一般的に広く知られている情報をお伝えします。
「Jesus」表記はギリシャ語ですが、これを英語で読むと「ジーザス」となるのです。日本では「イエス」と読むことが多いものの、英語で見聞きする機会が増えたことで、現在は「ジーザス」もよく使われています。
「ジーザス」の類義語や言い換え
感嘆詞の「ジーザス」にはいくつか類語や言い換えがあります。この記事ではよく使用されている言葉を3つ紹介します。
「ジーザス・クライスト(クライシス)」
「ジーザス・クライスト(クライシス)」は「Jesus Christ」と英語表記し、「イエス・キリスト」の読み方を変えたものです。
つまり「ジーザス」は、「クライスト」の部分を短縮して使っています。意味は「ジーザス」と同じで、最後まで言うか言わないかの違いがあるだけです。
また、「クライスト」と「クライシス」と2種類の読み方がありますが、「クライシス」の場合は「Crisis」と表記します。こちらは英語で「危機・危険」を指しているため、よりネガティブな気持ちを表現したいときに「ジーザス・クライシス」を使用するケースが多いでしょう。
「オー・マイ・ゴッド」
「オー・マイ・ゴッド」はよく聞く表現ですし、日本でも「オーマイガー」と日常的に使用する方もいらっしゃるでしょう。英語で表記すると「Oh my God」です。
意味は「ジーザス」と同じで、感動したときや驚いたとき、怒ったときなど、幅広い感情を表す言葉として使用されています。「God」は「ジーザス」よりも広い範囲での「神」を示すため、宗教的な観点もそこまで気にせずに使用できるのが特徴と言えるでしょう。
とは言え、「God」を直接的に使うのにためらいを感じる人も少なからずいます。その際には「Gosh」や「Goodness」などすこし柔らかい表現にしてもよいでしょう。
「シット」
そして「シット」です。「シット」は英単語で「Shit」と表記します。意味は動詞で「大便をする・人をイライラさせる」、名詞で「くそったれ・くだらないもの」などがあります。
英語圏ではスラング表現としてよく使用されており、ネガティブな「ちくしょう!」だけでなく、ポジティブな「まじかよ!」の両方で使用されるケースも多いでしょう。
ただし、「シット」は「ジーザス」よりも強い表現で不快感を示す人もいますので、使用する際には注意が必要です。
「ジーザス」を使うときの注意点
「ジーザス」は日本でも時折耳にする言葉だとは思いますが、日常的に使用しても問題ないのでしょうか。
実は、感嘆詞としての意味ではなく、語源や名詞が示す意味を考えると、あまり多用すべき表現ではないと言えます。信仰心がある人にとっての「ジーザス」は紛れもなく「イエス・キリスト」を表す言葉ですので、これをイライラしたときに「くそ!」という意味で使用されたら、不愉快に思う人もいるでしょう。
したがって、「ジーザス」は日本人が使用しても問題はありませんが、使う相手は見極める必要があると知っておくことが重要です。
「ジーザス」の使い方と英語例文集
では、実際に「ジーザス」を使うときの英文例を見ていきましょう。ポジティブとネガティブな使い方に分けて紹介いたします。
ポジティブな使い方と英語例文
ポジティブな感嘆詞「ジーザス」の例文は以下です。
例1)
Jesus! I passed the entrance exam!
やった!入学試験に合格した!
例2)
Jesus!This is a very popular and rare game, isn’t it? I can’t believe you got it.
待って!これってとても人気でレアなゲームだよね?手に入れたなんて信じられない。
例3)
That girl confessed to me!Jesus! How lucky am I!
あの子が告白してくれた!神よ!俺はなんて幸運なんだ!
驚くほどの喜びがあったときに、文のはじまりや話の途中で「ジーザス」を入れるケースが多いですね。
ネガティブな使い方と英語例文
次に「ジーザス」のネガティブな例文です。
例1)
Jesus! No matter how hard I look, I can’t find the key.
くそ!いくら探してもカギが見当たらない。
例2)
Jesus!That’s not what you said yesterday!
ふざけるなよ!昨日の話と違うじゃないか!
例3)
She fooled me. Jesus!
彼女にだまされた!なんてこった!
ネガティブな表現では、驚いたり、イライラしたときに衝動的に発する言葉として使用されています。
「ジーザス」を使わずに気持ちを表現したいときの例文
「ジーザス」は使うタイミングや人を選ぶ言葉です。
そこで、この項目では「ジーザス」を使わずに、高ぶった気持ちを表現するときの例文をいくつか解説します。よく使用されている「オー・マイ・ゴッド」と「シット」を取り上げてみました。
「オー・マイ・ゴッド」の使い方と例文
まずは「オー・マイ・ゴッド(Oh my God)」の例文です。
例1)
Oh, my God!My daughter is pregnant with twins! I’m so glad!
ああ、どうしましょう!私の娘が双子を妊娠したわ!とっても嬉しい!
例2)
Oh, my God!I missed the train.
最悪だ!電車に乗り遅れてしまった。
例3)
Oh, my God!The dolphins are singing.
すごい!イルカが歌っているよ。
テキストでやり取りをする際には「Oh my God」を「OMG」と省略して書くこともあります。また、「God」の部分を「Gosh」や「Goodness」と変更して柔らかい表現にしてもよいでしょう。
「シット」の使い方と例文
次に「シット(shit)」を使った例文です。
例1)
Oh shit! This cake is so good!
やばい!このケーキ、美味しすぎる!
例2)
Shit!I overslept.
しまった!寝坊した。
例3)
Shit! He hung up on me.
くそ!電話切られた!
「シット」はとても強い表現のため、「shoot」と言い換えて少々遠回しにすることが可能です。
「ジーザス」はビジネスでも使える?
「ジーザス」には多くの使用場面があり、日常のさまざまなタイミングで使う機会があるでしょう。
しかし、ビジネスの場面で使用するのはよいのでしょうか。最後に、ビジネスで使うときの注意点を紹介します。
「ジーザス」はスラング表現
「ジーザス」は英語のスラング表現です。
スラングとは、俗語のことでフォーマルな場面ではあまり好まれないカジュアルな言葉を指します。日本語で言うと、「まじ」「それな」「めっちゃ」「ヤバい」などがスラングです。若者言葉であると考えると近いですね。
これを企業の面接や、販売員がお客さんの前で使ったらどうでしょうか。
気にならない人もいるかもしれませんが、「なれなれしい」「この人は敬語を使えないのかな」と感じる人も多いですよね。
「ジーザス」も同様で、親しい関係ではない人と会話する場面では多用しないほうがよいでしょう。とくにビジネスの場面では、言葉遣いが悪いと印象も悪くなってしまい、今後の信用を失うかもしれません。
休憩時間中に同僚と会話するときや、部下と会話するときには、使っても大丈夫です。しかし、大切な商談や会議、取引先との会話では、使用を控えることをおすすめします。
迷ったときは「オー・ノー」を使う
「ジーザス」はビジネス場面で多用すべきではないものの、誰しも感動や怒りを一言で表現したいときはあると思います。
そんなときには、「オー・ノー(Oh no)」を使ってみるのはいかがでしょう。
類語で紹介した「オー・マイ・ゴッド」や「シット」も、使う人を選ぶ言葉です。「オー・ノー」はスラングではありませんし、宗教に触れる単語も含まれていません。世代や相手の国も問わずに、いつでも使えるのが特徴です。意味も「ジーザス」と同じで、ポジティブとネガティブの両方で使用できますよ。
したがって、ビジネス場面で気分が盛り上がったときには「オー・ノー」を使うのが安心でしょう。
「ジーザス」を日本人同士で使う場面は少ない
「ジーザス」はドラマや映画の世界でこそよく耳にするものの、日本国内の日常会話で使用している人はあまり見かけませんよね。
海外の人と交流する際には、「ジーザス」を活用して距離を縮めるのもありです。しかし、日本人同士で会話する際には、突然使用すると困惑される可能性もありますので、注意したほうがよいでしょう。
もし日常で「ジーザス」に触れたいと思ったら、ミュージシャンの名前や曲名・歌詞・ブランド名において、それがどの意味を示す「ジーザス」なのかを考えてみると楽しいかもしれません。
まとめ
「ジーザス」はさまざまな気持ちを一言で表現できる便利な単語です。しかし、使うタイミングや相手を間違えると、トラブルに発展する可能性も十分考えられます。
上手に活用して、コミュニケーション力を高めていきたいものですね。