「留意」の意味と使い方とは?「注意」との違いや類語、例文、英語表現も解説

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    ビジネス文書には「留意点」や「留意事項」など留意がらみの言葉が頻出します。では「注意点」との違いはと問われると首をかしげてしまいますね。ここではそうした類語との違いや英語の言い方を含めて、留意を含むさまざまな例文を挙げて使い方を解説します。

    目次

    「留意」の意味とは?

    「留意」の意味とは?

    「留意」の「留」は任意の場所や状態にとどめるという意味、「意」は思いや心という意味があります。この2つを組み合わせた熟語である「留意」は、思いや心をとどめるとなり、気を付ける、心に留めておくという意味になります。

    「留意」の類義語と違い

    「留意」の類義語と違い

    「留意」は、気を付けておくことや覚えておくことを意味する言葉ですので、日常生活でも触れる場面は多く、類語も多数存在します。ただし、基本的な意味は同じでも使い方やニュアンスが異なることが多いので、使い分けが必要です。

    「注意」

    特に混同しやすいのがこの言葉でしょう。「留意点」を「注意点」と言ってもそう大きくは違わない気がします。では次の2文をどう感じますか?
    ・あの方への応対には留意しなければなりません。
    ・あの方への応対には注意しなければなりません。
    「留意」だとちょっとした心遣いが必要という程度の印象ですが、「注意」というとかなり危険なニュアンスを感じますね。「注意」には悪いことや危険に対して気を配るという意味があるからです。

    「用心」

    「用心」は、万一に備えておくことという意味です。
    ・盗難への用心として、データは暗号化しています。
    あくまでも不測の事態に対する手立てという意味ですので、使える場面は「留意」よりは狭く、危険に対応する緊張感が漂います。

    「警戒」

    「警戒」は、具体的な危険や災害に備えておくことという意味です。
    ・最近地震が多いので、津波への警戒を強めています。
    「用心」に近いニュアンスですが、さらに注意をはらう対象が具体的で防災的なニュアンスが強まります。その意味では「留意」との類義性は低く、言い換えに使うことは難しいですね。

    「配慮」

    「配慮」は、広く気を配ること、思いやりを示すことという意味です。
    ・ユニバーサルデザインへの配慮として、バリアフリー化を進めています。
    「留意」が、対象に対して気を付けるという戒め的なニュアンスがあるのに対して、「配慮」にはもっと広く心配りをするという柔らかな印象がありますね。

    「留意」の使い方と例文集

    「留意」の使い方と例文集

    「留意」は名詞なので、「留意は必要だ」のように主語として使うこともできます。しかし「留意」は単独で使うよりは、「留意する」「留意点」のように他の語と組み合わせて使われることが多いです。

    「留意する」

    ・プロジェクトの進捗には常に留意する。
    ・納期の遅れは大変な迷惑をかけるので、十分に留意して進める。
    心に留めておく、注意するという意味での使い方になります。より緊張感をもって気を配る必要があるときには「注意」と言い換えることも考えられますね。

    「留意ください」

    ・実験に当たっては、いくつかポイントを示していますので留意ください。
    ・見学コース上では、作業の妨げにならないようご留意ください。
    誰かに対して気を付けるよう促すときに用いる表現です。丁寧語での表現ですが、社外の方など目上の方に使うときは「ご」を付した方がより丁寧な言い方になります。

    「留意点」

    ・研修実施についての留意点をよく確認しておく。
    ・納品の際の留意点は3つあります。
    気を付ける必要があることを具体的に示したものを「留意点」といいます。多くの場合は書面等で明示されています。「留意点」として示されたことの中にけっこう大事なことが含まれていることもあるので、ななめ読みで理解したつもりにならないほうがいいかもしれません。

    「留意事項」

    ・製品使用の際の留意事項はこちらにまとめてあります。
    ・個人あての文書を受け取るときの留意事項が守られていない。
    「留意点」とほぼ同じ意味で使われる言葉です。事項という言葉が使われるように、項目的に列挙して明示されている場合が多いですね。

    「留意」を英語でいうと?

    「留意」を英語でいうと?

    Attention please.このフレーズを聞くと飛行機を思い出します。この場合のattentionは、注意のニュアンスが強いわけですが、「お気を付けください」という漠然とした事柄に対する留意を促す表現になっています。ではビジネスシーンで留意にかかわる表現にはどんなものがあるのでしょうか?3つ紹介します。

    take notice of

    ・I take notice of what teacer says.(先生の言ったことに留意する。)
    noticeは注意や注目といった意味ですので、takeと合わさって「~に注目する、留意する」という意味になります。日本語の「留意」よりは緊張感が高く、「注意する」に近い表現です。そのほかpay attentionといった表現もよく用いられます。

    focal points

    ・Those are focal points.(それらが留意点です。)
    focalは注目すべきという意味ですので、focal pointsで「注目すべき点、留意点」という意味になります。focalは、focusという言葉の形容詞で、焦点を合わせるという意味です。「留意点」という表現には、points of attentionやpoints of note、points to be notedなどの表現もよく用いられますが、attentionやnoteを用いると、よりひっ迫感のある「注意」というニュアンスが強くなります。

    concideration

    ・He take all the possibilities into consideration.(彼は留意事項としてあらゆる可能性を考えている。)
    conciderationは、concider(考慮する)の名詞形で、「考えるべき点、留意事項」という意味になります。conciderも「留意する」という意味に使われることがありますが、日本語の「留意する」よりはやや深く考慮に入れているニュアンスがあります。「留意事項」の表現としてはimportant noticeもよく用いられますが、日本語でいうと「注意事項」とした方がよいような緊張感が漂います。

    「留意」の正しい使い方

    「留意」の正しい使い方

    「留意」というと堅苦しく聞こえますが、要するに「気を付けて」という意味ですから、いろいろな場面で使えます。慎重に事を運ぶようにという深い意味のときもありますし、あいさつ代わりの軽い意味のときもあるので、使う側としても受け取る側としても文脈からその意味を明らかにすることが重要です。いくつか具体的な例を示します。

    ビジネスシーンで気をつけること

    ・下記については特にご留意ください。
    ・この度の件はくれぐれも外に漏れないようご留意くださいますようお願いいたします。
    何かに気を付けてほしいとお願いする場合には、「ご留意ください」と丁寧な言い方をすることが適切です。特に気を配るようお願いしたい場合には「ご留意くださいますよう」のように最上級の敬語表現を用います。

    ・今後はこのようなことのないよう留意いたします。
    何かミスをしてしまったとき、謝罪に加えて申し添えることで、ミスを今後に活かす姿勢を示せます。

    メールや手紙での使い方

    メールや手紙においても、基本的には口頭の場合と同じように使えます。表情などのボディランゲージが使えないことを考えると、さらに「留意」の本意が伝わるように、丁寧な文面の中で使うことが求められます。

    ・向寒の折節、くれぐれも健康にはご留意ください。
    このように締めの挨拶として使うこともよく見られます。ビジネス上のメールや手紙で「お元気で」では少々軽薄に見えますので、こうした言い方を使いこなすことも好印象につながりますね。

    まとめ

    「留意」という言葉は、深い意味をもって使うことは少ないでしょう。念のため気を付けてくださいね、念のため読んでおいてくださいねといった性質の場合がほとんどで、逆にいうと軽くとらえてしまいがちです。ビジネス上の文書などでは、「留意事項」の中に契約上の重要な一文があったとして、それを見落としました、を言い訳にはできません。「留意」という文字を見たら、心を落ち着けてその内容をきちんととらえるようにしたいものですね。

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