「身につける」の意味と使い方|「付ける・着ける」の違いや類語・英語表現も例文解説

身につける
目次

「身につける」の意味

「身につける」の意味

「身につける」の持つ2通りの意味について解説していきましょう。

2通りの使い方

「身につける」には、衣類やアクセサリーなどを「身につける」場合と知識や技能、技術を「身につける」場合の2つの異なる意味で使われます。

「身に着ける」

衣類やアクセサリーなどを体にまとう場合は「身に着ける」と書きます。「装着する」との意味からこの漢字が割り当てられています。

「身に付ける」

知識や技能、技術を習得する場合は「身に付ける」と書きます。漢字の「付ける」を使い「知識や知恵などを身に付ける」とすると、「知識や知恵などを身に付着させて取れないようにする」との意味から「知識や知恵などを自分のものとして使いこなせるようにする」という意味で使われています。

「身につける」の使い方

「身につける」の使い方

「身に着ける」と「身に付ける」の使用例をいくつか紹介していきましょう。

「身に着ける」の使用例

人が自身の体に「物理的に取り付けているもの」が対象になります。
服装、下着、帽子、靴やアクセサリーに加え、財布、時計、メガネ、指輪なども「身に付ける」ものの対象になります。

・使用例1. 息子はいつもお気に入りの服ばかり身に着けているので、買ってさほど経っていないのに色が褪せてきてしまった。
・使用例2. 私は会社から与えられた腕時計をいつも身に着けている。
・使用例3. 彼女が身に着けているイアリングは昨年の誕生日にプレゼントされたものだ。
・使用例4.海外に旅行して町中を歩いている時には財布は肌身離さずしっかりと身に着けていないと盗難にあってしまうので注意が必要だ。
・使用例5.特に冬場は厚手の下着を身に着けていないとすぐに風邪をひいてしまいそうだ。

「身に付ける」の使用例

学問や技術、技能が対象になりますので語学や数学、物理学などの学問やコンピュータ技術、ネットワーク技術、製品、回路、機構、機械等の設計技術さらに車やバイクなどの運転技術が対象になります。

・使用例1. 数学や物理学を身に付けて高校の先生になるのが彼の夢だ。
・使用例2. 回路設計技術を身に付けて、それを職業とするには最低3年は必要だろう。
・使用例3. プログラミング技術を身に付ければ就職に困ることはないはずだ。
・使用例4. 英会話を身に付けるには、ネイティブの友人を作るのが一番近道だ。
・使用例5. 彼は半年かけて、ようやく車の運転技術を身に付けた。

「身につける」の類義語・言い換え

「身につける」の類義語・言い換え

「身に着ける」「身に付ける」と同じような意味を持つ言葉について例文を挙げて解説していきましょう。

「身に着ける」と似た表現「身にまとう」

「身にまとう」は「身に着ける」「からみつく」「巻き付けるようにして着る」という意味です。一般的に衣類を着込んでいる様子を表現する場合に使われます。「身に着ける」に比較して少し上品な表現に聞こえます。

・使用例1. 彼女は天女のような幻想的な服を身にまとっていた。
・使用例2. 成人式に多くの若者が晴れ着を身にまとっている姿は誇らし気に感じられる。
・使用例3. 人型ロボットでも彼らに合った服を身にまとうと結構様になる。

「身に着ける」と似た表現「着用する」

衣類やアクセサリーなどを「身に着ける」と同じような意味の言葉は「着用する」です。
「身に着ける」に比べて少々かしこまった表現です。

・使用例1.  私は会社から与えられた腕時計をいつも着用している。
・使用例2. 彼女が着用しているイアリングは昨年の誕生日にプレゼントされたものだ。
・使用例3.  特に冬場は厚手の下着を着用していないとすぐに風邪をひいてしまいそうだ。

「身に付ける」と似た表現「習得する」

「習得する」は「学問や技術、技能などを学んでこれを自分のものにすること」で
知識や技能、技術を「身に付ける」と同様の意味です。
「習得する」は「身に付ける」に比べて少し固めな表現ですので、主に「習得する」はビジネス等の正式な文章、「身に付ける」は話し言葉として使われます。

・使用例1. 数学や物理学を習得して高校の先生になるのが彼の夢だ。
・使用例2. 回路設計技術を習得して、それを職業とするには最低3年は必要だろう。
・使用例3. プログラミング技術を習得すれば就職に困ることはないはずだ。

「身に付ける」と似た表現「会得する」

「会得する」とは「身に付ける」と同様に知識や知恵、技術や技能を自分のものにするという意味では、同じですが「会得する」は「物事の意味をよく理解・習得してこれを自分のものにする」という違いがあります。

・使用例1. クロールで速く泳ぐコツを会得できた。
・使用例2. 彼はまだ始めて間もないのに、バグを生まないプログラミング技法を既に会得している。
・使用例3. 会社の中で、会議を時間通りに進行させるコツを会得できれば立派なものだ。

「身に付ける」と似た表現「ものにする」

「ものにする」は「学問や技術、技能などを学んでこれを自分のものにすること」の意味の他に「自分の所有物にする、世間に通用するレベルにすること」などの意味を合わせて持つ言葉で「身に付ける」より更に砕けた表現で、主に話し言葉の中で使われる言い方です。

・使用例1. 数学や物理学をものにして高校の先生になるのが彼の夢だ。
・使用例2. 回路設計技術をものにして、それを職業とするには最低3年は必要だろう。
・使用例3. プログラミング技術をものにすれば就職に困ることはないはずだ。

「身につける」を使う上での注意

「身につける」を使う上での注意

衣類やアクセサリーなどを体に装着する場合は「身に着ける」と書き、知識や知恵、技術や技能をものにする場合は「身に付ける」と書くとの説明をしました。しかし、この「着ける」「付ける」の使い分けには諸説あります。

衣類やアクセサリーを装着する場合は「身に着ける」で間違いないようです。知識などを「ものにする」場合、知識を「付着」させるという意味で「付ける」と書くが知識を「着せる」と解釈して「知識を身に付ける」としてもよいとの解釈があります。

本稿では、前述の通りとしていますが、どうしても迷う場合は、いずれの場合もしくは知識を「ものにする」場合のみ「身につける」と平仮名とすればよいでしょう。

「身につける」の英語表現

「身につける」の英語表現

「身に着ける」「身に付ける」それぞれの英語表現を紹介していきましょう。

「put on」「wear」

「put on」「wear」は衣類などを「身に着ける」との意味で使われます。

・使用例1. My son always put on his favorite clothes.
私の息子はいつもお気に入りの服ばかり身に着けている。
・使用例2. I always wear the watch which was given by my company.
私は会社から与えられた腕時計をいつも身に着けている。
・使用例3. If you don’t wear the thick underwear in the winter season, you may catch a cold immediately.
冬場は厚手の下着を身に着けていないとすぐに風邪をひいてしまいそうだ。

「to acquire」「to master」「learn」

「to acquire」「to master」「learn」はいずれも「身に付ける」の意味で使われる言葉です。

・使用例1. All businessmen have to acquire the English communication skill.
ビジネスマンは皆、英会話能力を身につけなければならない。
・使用例2. Always engineer should master the new technology avidly.
エンジニアは常に新しい技術の吸収に貪欲であるべきだ。
・使用例3. It will be needed at least 3 years that you learn the circuit design technology,
回路設計技術を習得するには最低3年は必要だろう。
・使用例4. I think that you will get a job easily after you learn the programming technology.
プログラミング技術を習得すれば就職することはたやすいことだ。

まとめ

「身につける」は、衣類やアクセサリーなどを「身に着ける」場合と知識や技能、技術を「身に付ける」場合の2つの異なる意味で使われます。文章の中で「身に着ける」「身に付ける」のいずれを使うべきか、悩むことがあれば「身につける」と平仮名を使う方法に加え、同義語で置き換えるという方法もあります。衣類やアクセサリーの場合は「身にまとう」「着用する」で置き換えられますし、知識や技能、技術の場合は「習得する」「会得する」「ものにする」のいずれかで置き換えが可能です。

日本語は今回、紹介したような1つの言葉で複数の意味を持ち合わせている言葉がいろいろあります。「身につける」以外にも、ちょっと考えてみると「適当」「いい加減」「結構」などの言葉を思い浮かべることが可能です。

「適当」は「おおざっぱ」という意味と「適切、ちょうどいい」という正反対の意味を持ちますし「結構」は「すぐれている」と「必要ない」の意味を備えています。「いい加減」は「ちょうどいい」と「おおざっぱ」の意味をそれぞれ持っています。その他にも、1つの言葉で複数の意味を持つ言葉があるはずです。皆さんも調べてみて、日常何気なく使っている言葉の理解を深めてみてください。

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