「辟易」の意味と使い方とは?語源や類語・対義語・英語表現も例文解説

辟易
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「辟易」の意味とは?

「辟易」の意味とは?

「辟易」という言葉を聞いたことはありますか。日常生活においてもビジネスシーンにおいてもある程度の頻度で使われる言葉になります。実はこの「辟易」という言葉、2つの意味が存在します。ここでは「辟易」が持つ2つの意味について詳しく解説していきます。1つの言葉に内包されるさまざまな意味を把握することは、日本語の理解を深めることに繋がります。さっそく見ていきましょう。

「うんざりする」

まず1つ目の意味として、「辟易」には「うんざりする」という意味があります。具体的には「他者の言動を迷惑だと感じ嫌な気分になること」や「うっとうしさを感じること」のような気持ちになることを表します。何度も同じことを言われたり、求めてもいない助言をされたりしたときなどに使われています。マイナスの感情を表現した言葉であるため、使うタイミングには注意が必要です。

「たじろぐ」

「辟易」の2つ目の意味として、「たじろぐ」という言葉があります。具体的には「相手の勢いや剣幕に押され、後退するさま」を表します。高圧的に叱られたり、強い口調で説得されたりしたときに使われる言葉です。「たじろぐ」と「うんざりする」は全く異なる意味であるのにもかかわらず、「辟易」という言葉に意味が同居している形になります。会話の中や文章に置いて「辟易」という言葉が使われた場合は、どちらの意味を指していているのかを見極める必要があります。

「辟易」の読み方

「辟易」の読み方

「辟易」は「へきえき」と読みます。辟という字は「辟易」以外にあまり見たことがない方も多いでしょう。「辟」という漢字は訓読みで「ひらく」とも呼ばれます。また、「易」という漢字は「貿易」という熟語に使われている漢字でもあります。

「辟易」の由来・語源

「辟易」の由来・語源

ここでは「辟易」の由来や語源について紹介します。比較的難しい熟語である「辟易」という言葉ですが、その意味をひも解くと理解しやすくなります。この言葉のルーツは中国にあり、辟易の「辟」に大事なポイントか隠されていました。その大事なポイントや、日本での意味合いの派生の仕方などを詳しく紹介します。

「辟易」は中国の歴史書が由来

「辟」という漢字は、「座っている人の尻の肉を刃物で切断する」という意味があります。この意味から、尻が体の真ん中より少し下に偏った位置にあることから「避ける」という意味が生じました。他にも「辟」にはたくさんの意味が存在していますが、辟易の「辟」は避けるというニュアンスが強い言葉になります。中国の歴史書で初めて登場した中国由来の言葉になります。

日本では意味合いが独自に変化

日本においてはその意味が独自に変化を繰り返し、「辟易」の中心的なニュアンスは「相手に対して講じる策が亡くなった状態」を指すようになりました。この中心的なニュアンスから派生し、「うんざりする」や「たじろぐ」という意味を持つようになったのです。うんざりしている状態も、たじろいでいる状態も、「相手に対してなす術がない」という状況においては一致しています。辟易の「辟」という漢字の意味が「避ける」であったことも思い出すと、この意味合いに納得がいくものとなります。

「辟易」の類義語・言い替え

「辟易」の類義語・言い替え

「辟易」の類義語や言い換え表現を紹介します。ここで紹介するのは「後退る」と「怯む」です。「辟易」という言葉には2つの意味がありましたが、主に「たじろぐ」という意味に近い言葉をピックアップしました。近い意味の言葉を把握していくことで、日本語に対する理解が深まります。詳しく見ていきましょう。

「後退る」

「後退る」は「あとずさる」と読み、「ためらって消極的になる」様子を表しています。また、「驚きや恐れのために前を向いたまま後ろへ下がる」という意味を持つ言葉でもあります。イメージとしては、野生の熊に遭遇した時の対処法を思い浮かべるとわかりやすいです。「辟易」という言葉においては「たじろぐ」と近い意味の言葉になります。「辟易」が持つ「うんざりする」という意味に近い言葉は「閉口」などが挙げられます。

「怯む」

「怯む」は「ひるむ」と読み、「怖気付いて尻込みすること」や「気後れすること」という意味になります。辟易の「たじろぐ」と近い意味でりっしんべんは「心」を表しており、「心が去る」という意味合いから精神的に逃げている様子を表現しています。辟易という言葉が「たじろぐ」という意味を持つことは一般的にあまり浸透していません。知らなかった場合はこれを機に覚えておくことをオススメします。

「辟易」の対義語

「辟易」の対義語

ここでは「辟易」の対義語について紹介します。「興味」と「勇敢」という2つの言葉をピックアップしました。対義語を理解することで、それぞれの言葉が持つニュアンスを相対的に理解できるようになります。その内容を詳しく見ていきましょう。

「興味」

「辟易」の「うんざりする」という意味の反対の言葉として、「興味」という言葉が挙げられます。「うんざりする」とは「興味も消え失せてしまい、できる限り時間や労力を割きたくない。」とういった心理状態を表しています。それに対し「興味」とは「心からあるものに関わっていたい」と思う心理状態を表しています。そういった気持ちの方向性の面からこれら2つの言葉を眺めると、興味は辟易の対義語であるといえるでしょう

「勇敢」

「勇敢」という言葉は辟易の「たじろぐ」に対して対義語になる言葉であるといえます。「勇敢」とは「勇気があること」や「危険を恐れない様」を表現しています。その姿勢は「辟易」と真逆の言葉であるといえるでしょう。

「辟易」を英語でいうと?

「辟易」を英語でいうと?

ここでは、「辟易」の英語表現を紹介します。紹介する英語表現は「flinch」と「be bored」です。 英語表現をおさえておくことで、海外に行ったときに役に立つことがあるかもしれません。そのときに備えて、積極的に英語表現についても身に着けるようにしましょう。

「flinch」

「flinch」は「怯む」という意味になります。「He did not flinch from his duty.」で「彼は職務から逃げることはしなかった。」という訳になります。「flinch」は「逃げる」と訳すこともできる英単語になります。「flinch」は物理的に距離をとるという意味ではなく「精神的に距離をとる」という意味合いになります。心が離れていくというニュアンスにおいて、「辟易」と近い言葉であると言ってよいでしょう。

「be bored」

「be bored」は「退屈する」という意味になります。「辟易」の「うんざりする」とほぼ同じ意味を持つ英語表現で、 「I was bored by the story」で「私はその物語には辟易した。」という意味になります。この英文からは、その物語がとても退屈なものだったことが読み取れます。

「辟易」の使い方と例文集

「辟易」の使い方と例文集

最後に「辟易」という言葉の使い方や注意点、例文を紹介します。言葉の意味やニュアンスをおさえても、使い方が誤っていると元も子もありません。誤った使い方なども例に挙げ、詳しく解説します。正しく日本語を操れるようになりましょう。

「辟易」の使い方

「辟易」という言葉は「もううんざりだ」「嫌気がさして仕方がない」という気持ちを表現したいときに「辟易する」や「辟易している」というような使い方をします。「辟易」には「たじろぐ」という意味もあるため、「うんざりする」と「たじろぐ」の2つの意味において例文を紹介します。

「辟易」を使用するときの注意点

「辟易」という言葉は形容詞的には使えないので注意が必要です。例えば「辟易な話」や「辟易なお節介」という使い方は誤用になります。「長々としたおせっかいに辟易とした」というように使うのが正しい使い方です。客観的事実ではなく主観的な心理状態であることをしっかりおさえておきましょう。

「辟易」の例文

「辟易」を使った例文をいくつか紹介します

・情報誌に載っている有名人のゴシップ記事には辟易している。
・子供の野球をやりたいという熱意に圧倒され、辟易してしまった。

上の文は「うんざりする」という意味で、下の分は「たじろぐ」という意味になります。
どちらの意味で使われているのか、判断できることが大切になります。

まとめ

「辟易」という言葉には「うんざりする」と「たじろぐ」という2つの意味がありました。その言葉の由来は中国から来ており、「辟」に「避ける」という意味合いがあるところがこれら2つの意味の中心的なニュアンスになります。 「辟易な話」のような使い方は誤用で、形容詞的には使えない点においても注意が必要です。意味やニュアンス、使い方や注意点を正確に把握することで自信を持って日本語が使えるようになっていきます。

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