「ご芳名」の意味や使い方とは?「ご尊名」との違い、消し方のマナーも解説

ご芳名

「ご芳名」は、ビジネスシーンや招待状などでよく登場する言葉です。返信時には敬語表現を消すのがマナーだと知っていても、いまいち消し方に自信がもてない方もいるでしょう。今回は、「ご芳名」の使い方や、返信する際の正しい消し方についてお伝えします。

目次

「ご芳名」の読み方

「ご芳名」の読み方

「ご芳名」の読み方は「ごほうめい」です。「ごぼうめい」や「ごほうみょう」などと読み間違えないよう、注意しましょう。また、「御芳名」と漢字で書く場合もあります。

「ご芳名」の意味とは?

「ご芳名」の意味とは?

「ご芳名」には、下記のふたつの意味があります。意味の違いを理解しておきましょう。

意味1,相手を敬った「名前」の言い方

「ご芳名」のひとつ目の意味は、「相手の名前」を指す敬語表現です。「お名前」という言葉をさらに丁寧にした言葉だと考えるとわかりやすいでしょう。招待状などに記載がある「ご芳名」は、こちらの意味を表しています。

意味2,よい評判、名声

「ご芳名」のふたつ目の意味は、「よい評判、誉れのある名前、名声」のことです。「芳名を後世に残す」のように使います。

「ご芳名」の語源

「ご芳名」の語源

「ご芳名」は「芳名」に、尊敬語の「ご」が付いた敬語表現です。「ご芳名」に含まれる「芳」の文字は、「評判がよい、名声がある」の意味があり、「他人に関する物事に付ける敬称」として使われます。尊敬語の「ご」と「芳」に、「名前」を表す「名」を続けて、「ご芳名」とすることで、「敬意を込めていう名前の言い方」や、「よい評判、尊い名誉」の意味を表します。

また、「芳」が「他人に関する物事に付ける敬称」であるため、さらに尊敬語の「ご」を付けた「ご芳名」は、文法上では二重敬語になっています。しかし「ご芳名」は一般的に定着している言葉のため誤用ではなく、使用しても失礼にはあたりません。

「ご芳名」と「ご尊名」の違い

「ご芳名」と「ご尊名」の違い

「ご芳名」と混同しやすい言葉に、「ご尊名」があります。「ご尊名」は「ごそんめい」と読み、「ご芳名」と同じく「尊敬を込めていう名前の言い方」や「よい評判、尊い名誉」の意味を持つ言葉です。同じ意味を持つ「ご芳名」と「ご尊名」ですが、違いは使用するシーンにあります。相手に記入や署名をしてもらう場合は「ご芳名」を、会話の中で使う場合は「ご尊名」を使います。「ご芳名」も「ご尊名」も改まった場で使う敬語表現です。間違った使用をしてしまわないよう、覚えておきましょう。

「ご芳名」の使い方と例文

「ご芳名」の使い方と例文

「ご芳名」の使い方と注意点、例文を見ていきましょう。「ご芳名」は敬語表現のため、間違った使い方をすると失礼な印象を与えてしまったり、常識がないと思われてしまったりするかもしれません。使い方や注意点を理解して、「ご芳名」を使いこなしましょう。

「ご芳名」の使い方と注意点

「ご芳名」は、相手の名前に敬意を表した言葉です。「自分の名前」を表す場合に使用してしまうと、自分に敬語表現を使うことになってしまうため使えません。自分が書類を作るときはもちろん、届いた書類に返信するときなどにも、「ご芳名」などの自分に対する敬語表現がないかチェックするようにしましょう。

「ご芳名」の例文

「ご芳名」を使った例文を紹介します。

・相手の名前を指す敬語表現としての使い方
例文:こちらにご芳名を記入いただけますでしょうか。
例文:寄付を頂いた方々のご芳名を掲載しております。

・よい評判、誉れのある名前を意味する使い方
例文:ご芳名はかねてより存じ上げております。
例文:これを成し遂げたご芳名は後世に残るでしょう。

招待状・芳名カード記入時のポイント

招待状・芳名カード記入時のポイント

「ご芳名」という言葉は、ビジネスシーンに限らず日常生活でも耳にする言葉ですが、なかでもよく登場するのが、結婚式や祝賀会などの招待状や芳名カード(ゲストカード)でしょう。使い方でも説明しましたが、「ご芳名」は敬語表現のため、自分に対しては使用できません。そのため、招待状などは「ご芳名」欄に名前を記入するだけでなく、敬語表現を正しく消してから返信するのがマナーです。恥ずかしい思いをしないように、この機会にしっかり確認しておきましょう。

「ご芳名」の正しい消し方のほかに、招待状や芳名カードに記入する際に気を付けるポイントについても説明します。

「ご芳名」の正しい消し方

招待状などが届いて必要事項を記入したら、自分の名前を記載する欄の「ご芳名」と書かれた文字を修正しましょう。「ご芳名」の「ご」は尊敬語の接頭語、「芳」は「名前に付ける敬称」のため、敬語表現である「ご芳」の2文字を消す必要があります。修正テープは使わずに、ボールペンなどを使って二重線を引いて消します。曲がらないように定規を使って、縦書きなら縦線で、横書きなら横線で、2文字を一度に消すように二重線を引きましょう。

宛名面の「行」を修正

招待状の返信はがきでは、宛名面に書かれている相手の名前に「行」が付いています。これは、相手が「自分あてに戻してほしい」という意味で「行」になっているので、返信を出す際には「様」や「御中」に修正しましょう。「ご芳」の消し方と同じく、縦書き・横書きに合わせて二重線を引くか、1文字を消す場合は斜め二重線で消してもOKです。宛先が個人名であれば「様」、企業名や団体名であれば「御中」の敬称を、横か下に書いて返信します。

間違えやすいのは、企業名と個人名の両方記載されている場合。この場合は、個人名にのみ「様」を書き、企業名に「御中」は書きません。「御中」は「会社や団体の中のだれか」を表すため、宛先で個人名がわかる場合には使用できないことを覚えておきましょう。

「ご住所」や「貴社名」も修正が必要

「ご住所」や「貴社名」などの敬語表現があれば、同じように修正しましょう。「ご住所」であれば「ご」を、「貴社名」であれば「貴」を二重線で消します。

「ご出席」や「ご欠席」の修正も忘れずに

招待状であれば「ご出席」や「ご欠席」の返答に合わせて、敬語表現の修正が必要です。「出席」か「欠席」の文字を丸で囲み、囲った文字の前にある「ご」を、縦書き・横書きに合わせた二重線か、斜め二重線で消しましょう。囲わなかった方の文字(出席するのであれば「ご欠席」の文字)も、3文字まとめて二重線で消します。

また、出席・欠席にかかわらず、丸を付けた文字の横、もしくは下に「させていただきます」の一言を添えましょう。その際に「。」はつけないこと。結婚式や祝賀会などの招待状の場合は「お祝い事に終止符を打たない」という考え方から、句読点をつけないのがマナーです。

結婚式の招待状をもらったときは

結婚式の招待状を返信する場合には、二重線ではなく「寿」で消す「寿消し」という方法があります。消したい文字の上から「寿」を重ねて書き、下の文字を見えないようにする方法です。敬語表現や「行」の文字を二重線で消してもよいですが、「寿」の文字を用いて消すことで、よりお祝いの気持ちを込めた返信ができます。

また、メッセージ欄にはお祝いの言葉を添えて返信しましょう。メッセージ欄がない場合でも、余白に一言書き添えるとよいですね。その際にはメッセージに句読点をつけないように注意が必要です。句読点は文章の「終わり」や「区切り」を意味するため縁起が悪いとされており、お祝い事には使わないのがマナーです。

メールで届いた場合の対応

メールで届いた招待状などに返信する場合も、はがきと同じように修正が必要です。メールで返信する場合は二重線で消すのではなく、書き換えて返信しましょう。「ご芳名」は「氏名」や「名前」に、「貴社名」や「御社名」は、「社名」もしくは「弊社名」に書き換えます。そのほか、宛名の敬称や修正箇所の見落としがないかなど、確認してから返信しましょう。

まとめ

「ご芳名」には、「相手の名前」を表す敬語表現と、「誉れのある名前」や「よい評判」のふたつの意味があります。「ご芳名」は敬語表現ですので自分には使えません。そのため招待状などを返信する際は、「ご芳名」の「ご芳」を消して返信する必要があります。「ご芳名」は、ビジネスシーンでもよく使われる言葉です。意味や使い方だけでなく、招待状の返信マナーもしっかり覚えておきましょう。

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