カウンターパートの意味と使い方とは?類語や英語、パートナーとの違いも紹介

「カウンターパート」の意味と使い方とは?類語や英語、「パートナー」との違いも紹介
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「カウンターパート」とは「対等の立場にある相手」のことを表す言葉です。ビジネスシーンでよく使われる言葉の1つですが、ビジネス用語はカタカナが多く理解しにくいのが実情です。今回は「カウンターパート」の意味や使い方、類語に加え、「パートナー」との違いも紹介します。

目次

「カウンターパート」の意味とは?

「カウンターパート」の意味とは?

ここでは「カウンターパート」という言葉の意味について説明します。日常生活ではあまり使われることはありませんが、 ビジネスシーンにおいてはよく使われる言葉になります。

「対等な立場にある相手のこと」

「カウンターパート」とは「対等の立場にある相手」のことを表す言葉です。

この言葉が持つ2つの意味としては「2つあるものの片われ」という意味と「対等な立場の相手」という意味があります。ビジネスシーンにおいてはほとんどが「対等な立場の相手」という意味で使われています。

具体的な事例でいうと、取引先の中の自分と同じ部署などを表します。例えば、自分が営業の部署に所属していたとすれば、一緒に仕事を進めている取引先の会社の営業の部署のことをカウンターパートと表現します。2つの会社において対等の立場にある集団や組織のことを「カウンターパート」と表します

参照:Weblio辞書「カウンターパート」

「カウンターパートリスク」とは?

「カウンターパート」が含まれる言葉に「カウンターパートリスク」という言葉があります。「カウンターパートリスク」とは、取引先の財政上の悪化によって生じる危険なことを表します。同じ仕事を進めていく上で、相方となる会社の力が不可欠になります。

仮に自分の会社の経営状況が良かったとしても、パートナーとなる会社の経営状況が傾くと今まで通りに仕事を進めることが難しくなります。そうなった場合、自分の会社にも利益の面において影響が出てくるため、片方が傾くことでもう片方にも影響が出るという状況になります。

このようにビジネスにおいては「一心同体」の関係を結ぶタイミングがあり、一心同体となった相手方が崩れることで共倒れしてしまう危険性のことを「カウンターパートリスク」と呼びます。

「カウンターパート」の類義語・言い替え

「カウンターパート」の類義語・言い替え

「カウンターパート」という言葉の類語や言い換え表現について紹介します。今回紹介する言葉は「相手方」と「同格の相手」の2つの言葉です。それぞれ詳しく見ていきましょう。

「相手方」

「カウンターパート」と同じ意味の言葉として「相手方」という言葉があります。「相手方」という言葉は法律上の意味においては「契約事件などの一方の当事者」や「売主に対する買主」といった意味合いなどもありますが、ビジネスシーンにおいては純粋に「ペアを組んでいる相手」という意味になります。

「同格の相手」

「同格の相手」とは、「地位や能力、資格などが自分と同じ相手」のことを表す言葉になります。この言葉においては、「カウンターパート」のように協力関係を結んでいるという意味合いはありません。ただ、力関係がほぼ等しく将来的にライバルになる可能性がある相手のことを指して使われることもあります。

ビジネスにおける3種の「カウンターパート」

ビジネスにおける3種の「カウンターパート」

ビジネスにおける3つのカウンターパートについて説明します。カウンターパートという言葉の使われ方について、さまざまな側面を知っておくことでコミュニケーションの文脈の中で正しく意味合いを理解できます。

対等な立場の「カウンターパート」

「カウンターパート」とは対等な立場であるという前提条件があります。権力が一方に偏っていたり、技術力や経済力が片方に依存していたりする関係はカウンターパートと呼びません。そのためお互いに対等に意見を交換できる立場関係にあり、同じ目標を目指して突き進んで行くビジネスパートナーになります。

そういった関係を築くためにも、片方が片方に頼り切りになることなく、時にはお互いの決定や行動にフィードバックを入れる姿勢も大切になります

共に成長できる「カウンターパート」

「カウンターパート」とは基本的には能力や立場関係がほぼ等しいもの同士が協力する際に生まれる提携関係のことを指します。つまり共に事業を始めた段階ではほぼ同じレベルであることを示唆します。

理想的なカウンターパートとは事業を進めていく上で技術や知見の面において、また財政上の面においても事業を始める前と後で成長している関係性を指します

ただ単に利害関係が一致しているからという理由だけで手を取り合うのではなく、お互いの会社において実りの多いものにしていく関係性が非常に大切になります。

海外事業の「カウンターパート」

海外事業における「カウンターパート」とは、「現地の受け入れ担当者」を表すことが多いです。実際にやり取りすることが多い相手になるため、このように呼ばれます。

受け入れ担当者の仕事に対するモチベーションや、仕事の能力などによって物事の進み方が大きく左右されることが多いので、カウンターパートの選任には細心の注意を払う必要があります。

「カウンターパート」がよく使われるビジネス領域

「カウンターパート」がよく使われるビジネス領域

「カウンターパート」という言葉がよく用いられる業界としてIT 業界やコンサル業界などが挙げられます。これらの業界は他業種の人とかかわる機会が多いため、一緒に仕事を進めていく相手方の部署に対してカウンターパートと表現します。

つまりを直接同じ役職ではなくても、仕事を一緒に進める者同士というニュアンスでカウンターパートという言葉がよく使われます。

「カウンターパート」と「パートナー」の違い

「カウンターパート」と「パートナー」の違い

「カウンターパート」と「パートナー」という言葉は仕事を一緒に進めるものという点においては大きな意味の違いはありません。

ただ、「カウンターパート」と「パートナー」の大きな違いとしては、「対等な」という意味合いが強いかどうかにはなります。カウンターパートは相手方と役職や権力関係において大きな差がないときに使われます。

一方「パートナー」という言葉は自分より役職が上の人に対して用いられるため、権力の上下関係によって「カウンターパート」と「パートナー」の使い分けをするべきだといえます

災害支援のシステムでも活躍する「カウンターパート」

災害支援のシステムでも活躍する「カウンターパート」

災害支援の場において「カウンターパート」の考え方が応用されています。具体的には被災した自治体に対して、支援する自治体をあらかじめ決めておくという考え方です。

地震大国日本において、いつどこの地域が壊滅的な被害を受けるか予測できません。そういった厳しい現状を少しでも緩和するために、 あらかじめ割り当てられた自治体が支援物資や避難者の受け入れなどをすることでお互いに助け合うシステムを「カウンターパート方式」といいます

有事の際に国からの支援に頼ることだけではなく、自治体同士連携しお互いに助け合う関係性を構築することは、今後非常に重要な考え方になるでしょう。

「カウンターパート」の英語の意味

「カウンターパート」の英語の意味

「カウンターパート」の英語表現について紹介します。カウンターパートという言葉自体、英語由来のものはカタカナ語になったものであるため、使われ方にかんしては日本語の「カウンターパート」と大差ありません。

「counterpart」

「counterpart」は「カウンターパート」の英語表記です。間違いやすい綴りとして「counterpartner」があげられますかこれは誤用にあたるため、注意が必要です。 「カウンターパート」と「パートナー」が混同してこのような誤用をすることがありますが、これらの言葉は意味が違うため、混ぜて使うことがないよう気をつけましょう。

「counterpart」を用いた例文

「The parts are purchased from the counterpart.」で「その部品を相手方から受け入れる。」という意味になります。ここでは「取引先」と同じような使われ方をしています。

「カウンターパート」の使い方と例文集

「カウンターパート」の使い方と例文集

「カウンターパート」の使い方と例文についてそれぞれ紹介します。例文とともに使い方を身につけることで、使うべきタイミングなどが見えてきます。注意点なども参考にしながら、深堀していきましょう。

「カウンターパート」の使い方

「カウンターパート」とは同格の相手に使います。つまり自分より明らかに格上の相手や、規模感が違う相手に対して「カウンターパート」という言葉を使うのは不適切です

一緒に仕事を維持していくもの同士というニュアンスを持たせたいのであれば、「カウンターパート」ではなく「パートナー」という言葉を用いるのがよいでしょう。

「カウンターパート」を使用するときの注意点

「カウンターパート」の間違いやすい使い方として2つ例が挙げられます

1つ目は「カウンターパート」と「パートナー」の使い分けです。自分と同格でかつ仕事を一緒に進めていくものに対してカウンターパートを用い、自分より目上の部署や相手に対してはパートナーという言葉を使いましょう。

2つ目は「カウンターパートナー」という表現は存在しません。カウンターパートとパートナーという2つの語を混同しないよう注意しましょう。

「カウンターパート」の例文

「カウンターパート」という言葉を用いた例文を紹介します

使い方・例文
  • 私達の事業はカウンターパートと持ちつ持たれつの関係で進められています。
  • カウンターパートの鋭い指摘によって、大きなミスを免れられた。
  • カウンターパートとは共に成長しあえる関係を築けるよう目指していく。

まとめ

いかがでしたでしょうか?今回は「カウンターパート」について解説しました。

「カウンターパート」とは、「対等な立場にある相手」を表現する言葉でした。基本的にはビジネス用語ですが、災害支援の現場においても「カウンターパート」の考え方が取り入れられています。このことから、対等な立場にある者同士手を取り合って協力していく姿勢は、ビジネスシーンのみならずさまざまな分野において大切になる考え方だといえます。

最後に「カウンターパート」のまとめです。

「カウンターパート」のまとめ
  • 「カウンターパート」とは「2つあるものの片われ」という意味と「対等な立場の相手」という意味がありますが、ビジネスでは「対等の立場にある相手」の意味で使われます。
  • 「カウンターパートリスク」とは、取引先の財政上の悪化によって生じる危険なことを表します。
  • 「カウンターパート」の類義語は「相手方」「同格の相手」です。
  • ビジネスにおける3種の「カウンターパート」は対等な立場、共に成長できるパートナー、海外事業における現地の受け入れ担当者を指します。
  • 「カウンターパート」という言葉がよく用いられる業界としてIT 業界やコンサル業界などが挙げられます。
  • 「カウンターパート」は相手方と役職や権力関係において大きな差がないときに使われ、「パートナー」という言葉は自分より役職が上の人に対して使われます。
  • あらかじめ割り当てられた自治体が支援物資や避難者の受け入れなどをすることでお互いに助け合うシステムを「カウンターパート方式」といいます。
「カウンターパート」の意味と使い方とは?類語や英語、「パートナー」との違いも紹介

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