「頑張ってください」は目上に失礼?正しい敬語表現と使い方、英語表現や返答も例文解説

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    「頑張ってください」と励ます機会に際して、相手が目上だと使っていいのか逡巡してしまいますね。外国の方と会うことも増えた昨今、気の利いた励ましのフレーズも使いこなしたいところです。相手や状況に応じた「頑張ってください」の使い方を解説します。

    目次

    「頑張ってください」の意味とは?

    「頑張ってください」の意味とは?

    何か大きな商談をまとめようと出かける上司に「頑張ってください」と声をかけたくなりますね。しかし、目上の人に「頑張ってください」と声をかけるのは避けた方がいい表現です。なぜ、そうなるのか、その意味から考えていきます。

    「頑張る」の意味

    「頑張る」は、もともと「我を張る」と言っていたもので、この表記は当て字です。我意を張りとおす、我慢して努力する、ある場所から動かない、などの意味があります。信念を持って努力を続ける姿は好ましくこそあれ、忌むべきものではないですね。

    「頑張ってください」の意味

    「頑張ってください」は「頑張る」の命令形「頑張れ」を丁寧な言い方にしたものです。そうした言葉遣いとしていえば敬語ですので、ビジネスでも使える言葉ではあります。しかし、言い方こそ丁寧ですが、人に命令をしているわけですから、目上の人には大変失礼なことになりますね。対外的な改まった場で用いるのも避けた方がよいでしょう。

    「頑張ってください」の表記は?

    「頑張る」は当て字ですが、表記としては正しいものです。しかし「頑張って下さい」とするとおかしなことになります。「下さい」と漢字で表記すると、これは動詞としてとらえるので、「頑張って」何かを私に「与えて欲しい」と言っていることになります。丁寧表現の「ください」はひらがな表記と定められていますから、「頑張ってください」と正しく表記しなければなりません。

    「頑張ってください」の敬語表現

    「頑張ってください」の敬語表現

    「頑張ってください」は目上には使えないとなると、目上の人にそうした声掛けをする際にはどうしたらいいのでしょうか?「頑張ってください」ほど汎用的ではないですが、状況に応じてかけるべき敬語表現があります。5つ紹介します。

    よろしくお願いします

    ・取引先での契約交渉、よろしくお願いします。
    何か仕事を抱えている上司に、その成功を祈る意味での声掛けになります。必ずしも自分の仕事をしてもらうわけではないのに、「よろしくお願いします」は変では、と思う人もいるかもしれません。しかしその仕事の成否が会社への影響として自分のためにもなるわけですから、応援メッセージとして適切なものです。

    ご活躍を祈念いたします

    ・お別れするのは大変寂しいですが、転任先でのご活躍を祈念いたします。
    転任や転勤、転職などでしばらく会えなくなる上司などへの声掛けです。出張やプレゼンなどでも使えないことはありませんが、感謝の気持ちなども込められている表現なので、大袈裟に過ぎるとしてあまり使われません。

    応援しております

    ・独立しての経営が軌道に乗りますよう応援しております。
    起業や退職など、新しい生活を始める目上の方への声掛けの例です。字面だけ見ると「次のテニスの試合も応援しております」と日常的な使い方もできそうですが、ビジネスシーンでは心機一転した方への励ましのニュアンスが強いです。

    どうぞお気を付けて

    ・海外出張は長旅になりますのでどうぞお気を付けて。
    出張や外回りなど、出かける上司などへの声掛けになります。「頑張ってください」ほどの強い応援としての意味合いはありませんが、道中の安全を祈りつつ、仕事全体がつつがなく成功することを願う声掛けになります。

    お大事になさってください

    ・職場の方はご心配に及びませんので、くれぐれもお大事になさってください。
    入院など、不測の事態で休まざるを得ない上司などへの声掛けの言葉です。上司でなくとも、病気の方に「頑張ってください」はあまりよくないといわれます。安静が一番の大事なときに「頑張る」はふさわしくない印象ですね。「お大事になさってください」も静養に向けた心身の安寧を祈る表現です。

    不適切な言い換え

    ・今後ともお励みください。
    接頭詞「お」が付いているので、丁寧な敬語表現のように感じますが、「励む」は「頑張る」の同義語で、命令的な表現に変わりはありません。目上の方には不適切な表現です。

    ・成功を期待しています。
    期待は、成果を信じて待つ意味ですが、目上に対して使うのははばかられる表現です。「期待する」は、本来は目上から目下に使う言葉なので、目上に対する励ましとしてはやはり不適切です。

    「頑張ってください」のメールでの使い方

    「頑張ってください」のメールでの使い方

    一般的に書き言葉の方が話し言葉よりも丁寧さを求められます。文書になったものは後まで残るからです。メールにおいてもこの点は同様で、後々になってから相手の気分を害することもありますので慎重さが必要です。3つのケースを例文で紹介します。

    結びの文で

    ・ご健勝をお祈り申し上げます。
    ・ご多幸をお祈りいたします。
    健康を祈るご健勝や、公私にわたる幸運を願うご多幸などの言葉がよく用いられます。

    応援メッセージとして

    ・ご健闘をお祈りしております。
    ・ご活躍を祈念しています。
    戦う意味のご健闘や、仕事での精勤を祈るご活躍などが、何かにチャレンジしている相手にはふさわしいですね。

    企業向けに

    ・貴社のご発展を祈念申し上げます。
    ・貴社の事業のご成功をお祈りしております。
    会社向けには企業としての成長を願うご発展やご成功などの言葉がよく使われます。

    「頑張ってください」と言われたときの返事の仕方

    「頑張ってください」と言われたときの返事の仕方

    上司などから「頑張ってください」と声をかけられたらどんな返事をしますか?はい、の一言では味気ないですね。状況に応じて、~をやり遂げてみせます、のように具体的に答える方が励ましを受け止めている印象がありますね。しかし、とっさに出てこないときもあります。そんなときの返事を紹介します。

    最善を尽くします

    ・感謝いたします。最善を尽くします。
    励ましへの感謝を述べ、ベストを尽くす約束をする、オールマイティーな一言です。この返事ならどんな場合でも差し支えることはないでしょう。

    消極的な答えはNG

    ・無理かもしれませんがやるだけやってみます。
    ・力不足でご期待にそえるかどうか…。
    自信なさげであったり、語尾を濁したり、消極的な態度に何もメリットはありません。日本人は控えめなのがよしとされますが、頑張れ、と応援されたら、全力でやります、と答えてもらう方が励ました方もうれしいものです。

    「頑張ってください」の英語・中国語・韓国語表現

    「頑張ってください」の英語・中国語・韓国語表現

    グローバル化が進む中、いろいろな国の方と話す機会も増えています。頑張ってください、と励ましの一言を、その方の母国語でかけてあげられたら一気にコミュニケーションが深まりそうですね。3カ国語を紹介します。

    英語でいうと?

    ・Good luck!(幸運を!)
    もっとも一般的に用いやすい表現です。ビジネスシーンでも、ビジネスパートナーとの別れ際の一言としてよく交わされます。

    応援しますの言い方

    ・I’m rooting for you.(応援しています。)
    Good luck!とセットで使われることも多い表現です。「頑張ってください」の一言ではちょっとそっけないときに効果的ですね。rootは根を表すので、あなたを足元から支えています、のようなニュアンスでしょうか、慣用的な表現です。

    目上に対する言い方は?

    ・I wish you the best of luck in the new section.(新しい部署でのご活躍をお祈りします。)
    英語には敬語表現がないので、目上に対しては丁寧に話すようにします。 具体的に期待していることがあればそれを伝えるのもよいですね。Pleaseを付けるだけでも印象はぐっと丁寧になります。

    中国語でいうと?

    ・加油(ジャヨウ)
    一般的に用いられている表現で、油を注ぐイメージですね。力を尽くしてください、と伝えたい場合は「努力吧(ヌーリーバ)」もよく用いられます。

    韓国語でいうと?

    ・힘내(ヒムネ)
    힘は力、내は出せ、を意味するハングルで、力を出せ、頑張れ、を意味します。韓国語は外来語も多いですが、英語のfightから来る表現で「화이팅(ファイティン)」も若者の間などでよく使われています。

    まとめ

    「頑張ってください」は何気なく口にしてしまう言葉です。目上の方にこう言ってしまったからといって、あからさまに嫌な顔をされることはないでしょう。しかし、だったらそれでいいじゃないか、ではありません。ビジネスシーンでの言葉遣いは、常に慎重に、礼節を重んじる態度が最も重要だからです。「頑張ってください」を気にせず使ってしまう、そうした態度そのものが問われていることを忘れないようにしたいものです。

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    やたらと会社の先輩に「~してください」と命令してくる後輩

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