差し上げますの意味と使い方|英語や韓国語、ビジネスでの正しい敬語表現も解説

「差し上げます」の意味と使い方|英語や韓国語、ビジネスでの正しい敬語表現も解説
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「差し上げます」を正しく使えていますか?実は「差し上げる」はよく間違って使われている表現。意味をあいまいに理解したまま使っていると、目上の人にたいして大変失礼な言葉になる可能性があります。しっかり覚えて、社会人としてレベルアップしましょう。

目次

「差し上げます」の読み方

「差し上げます」の読み方

「差し上げます」は「さしあげます」と読みます。読み方を間違える人はほとんどいないのですが、とっさに「漢字で書いて」といわれるとわからなくなりがちなのが「差し上げます」です。かんたんな漢字で構成されていますので、絶対に覚えておきましょう。

「差し上げます」の意味とは?

「差し上げます」の意味とは?

「差し上げます」の意味を正しく知っていますか?「差し上げます」には複数の意味がありますが、多くの人は意識せずに使い分けているはず。ここでは「差し上げます」の意味について解説します。複数の意味の違いを理解することによって、知識の幅が広がり、言葉遣いに現れていきます。ぜひ「差し上げます」を覚えて、素敵な大人になりましょう。

「差し上げます」の意味

「差し上げます」は「手に持って高くあげる」「与える」「声を高くだす」「してあげる」という意味があります。非常に幅広い意味をもっている言葉です。特に「してあげる」という意味における「差し上げます」は「〇〇して差し上げます」などとよく耳にする表現ですので、確実に押さえておきましょう。

参照:Weblio辞書「差し上げます」

「差し上げます」は謙譲語

「与える」や「やる」の意味としての「差し上げます」は謙譲語としての役割をもっています。「謙譲語」とは「自分の行動をへりくだることによって相対的に相手の位を上げ、敬意を表す言葉」という意味。敬語の一種で、目上の人にたいして使うものです。

「差し上げます」の使い方と例文集

「差し上げます」の使い方と例文集

「差し上げます」の意味を知っていたとしても、実際の使い方を知らなくては意味がありません。ここでは「差し上げます」の日常生活における使い方、ビジネスにおける使い方、注意点、例文を紹介します。具体的な使い方をみることによって、実践に活かしましょう。また「差し上げます」は注意して使わないと目上の人には失礼にあたる可能性がありますので、気をつけて使う必要があります。

「差し上げます」の使い方

「差し上げます」は「相手にメリットがあるとき」に使う言葉です。よって、メリットではなく対価として渡すときには使えません。たとえば「アンケートに答えていただければ、1000円のギフトカードを差し上げます」という表現は間違い。多くの人が間違ったまま使っているので、注意しましょう。

「差し上げます」のビジネスにおける使い方

「差し上げます」は謙譲語の役割としても、「してあげる」の意味としてもビジネスシーンではあまり使われません。よく耳にする表現ですが「お電話差し上げる」というのも「電話をしてあげる」というニュアンスが含まれてしまうのでNG。実は「差し上げる」はあまり使わないほうがいい言葉なのです。

「差し上げます」を使用するときの注意点

「差し上げます」を使うときには「目上の人の失礼になっていないか」に注意しましょう。組み合わせによっては上から目線になってしまうのが「差し上げる」の怖いところ。たとえば「ご案内して差し上げる」「教えて差し上げる」などは「してあげる」のニュアンスが強く、上から目線な印象を与えてしまいます。「ご案内させていただく」「ご説明させていただく」などに言い換えて使いましょう。

「差し上げます」の例文

「差し上げます」の例文は以下のとおりです。

例文
  • 手荷物を棚に差し上げる。
  • 参加者に図書カードを差し上げるのはいかがでしょうか?
  • 差し上げるものにはいつも困っています。

「差し上げます」の言い換え表現

「差し上げます」の言い換え表現

「差し上げます」は場合によっては言い換えたほうが適切であることが多々あります。それは「差し上げます」が目上の人にたいして使うには適さない言葉だからです。ここでは「差し上げます」の言い換え表現を紹介します。「差し上げます」の言い換え表現をマスターすることによって、状況や相手に合わせた「差し上げます」を使えるようになりましょう。

「差し上げます」の言い換え表現1「いたします」

「差し上げます」の言い換え表現1つ目は「いたします」です。「いたす」は「する」の謙譲語ですので、「与える」の謙譲語である「差し上げる」よりも「してあげる」のニュアンスが少ない表現です。

例文

ご来場の皆様にもれなくクリアファイルをプレゼントいたします。

「差し上げます」の言い換え表現2「させていただきます」

「差し上げます」の言い換え表現2つ目は「させていただきます」です。「させていただく」とは「遠慮しながら動作をする」ことを表しています。

例文

明日の11時にご連絡させていただきます。

「差し上げます」の言い換え表現3「申し上げます」

「差し上げます」の言い換え表現3つ目は「申し上げます」です。「申し上げる」は「言う」の謙譲語。また「お〜申し上げる」で「させていただく」という意味にもなります。用法に間違いはないのですが、あまり使われない表現ですので使用は避けたほうがよさそうです。

例文

折り返しお電話申し上げます。

「差し上げます」の類義語

「差し上げます」の類義語

ここでは「差し上げます」の類義語を紹介します。言い換え表現とは違って、「差し上げます」若干のニュアンスなどに差がありますが覚えておいて損はないです。なぜなら、類義語を覚えておくことによって、細かな感情や敬意を示せるようになるからです。特にメールや文書をよく使う人には求められるので、覚えておきましょう。

「差し上げます」の類義語1「渡す」

「差し上げます」の類義語1つ目は「渡す」です。「渡す」は「自分が持っているものを相手にあげる」という意味。ものだけでなく、権利などにたいしても使えます。

例文

私は数年前に土地の権利を息子に渡した。

「差し上げます」の類義語2「施す」

「差し上げます」の類義語2つ目は「施す」です。「施す」は「恵まれない人にものをあげることで援助する」という意味。

例文

職を失った人たちに食糧を施した。

「差し上げます」の類義語3「贈呈」

「差し上げます」の類義語3つ目は「贈呈」です。「贈呈」は「人にものをあげること」を意味しますが、ほかの表現より堅苦しく、形式ばったものとして使われます。

例文

恩師が離任されるので、花束を贈呈した。

「差し上げます」の類義語4「寄贈」

「差し上げます」の類義語4つ目は「寄贈」です。「寄贈」は「ものをあげる」という意味のなかでも「学校などの公共機関にものをあげる」という特定の意味を持ちます。

例文

サッカー選手になって母校にボールを寄贈した。

「差し上げます」の類義語5「進呈」

「差し上げます」の類義語5つ目は「進呈」です。「人にものをあげること」を意味しますが、特に「気軽に個人的なものをあげること」を指します。

例文

アンケートにご協力いただいた方にはポケットティッシュを進呈します。

「差し上げます」を他の言語でいうと?

「差し上げます」を他の言語でいうと?

ここでは「差し上げます」の他の言語での言い方を紹介します。「差し上げます」は非常に使い勝手のいい言葉ですので、他の言語を話すときにもよく使う言葉。覚えておくととても役に立つのですが、逆に覚えていないと「差し上げます」を伝えたいときに困ってしまいます。これを機に「差し上げます」の他言語での言い方を押さえておきましょう。

「差し上げます」の英語表現

「差し上げます」を英語で表すと「give」「present」となります。「give」は「与える」という意味の英単語であり、英語には敬語という概念がないためそのまま使われています。また「present」は「プレゼントする」という意味です。具体的な使い方は以下のとおり。

例文
  • I’ll give you one million yen.(あなたに100万円を差し上げます。)
  • I presented my mentor with a bouquet of flowers.(恩師に花束を差し上げた。)

「差し上げます」の韓国語表現

「差し上げます」を韓国語で表現すると「드렸어요」となります。具体的な使い方は以下のとおり。

例文

선생님께 선물을 사 드렸어요(先生に贈り物を買って差し上げる。)

まとめ

「差し上げる」は日常生活やビジネスシーンにおいて「与える」「してあげる」という意味をもつ言葉。「与える」「やる」の謙譲語として「差し上げる」を使ったとしても、「してあげる」というニュアンスが邪魔をしてしまうので、目上の人に使うのは不適当です。使う際には「させていただく」などと言い換えるようにしましょう。

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